【できれば悪人のくせに自家用ナンバーを使わないでいただきたい】
海野海洋生物研究所という所で、なにやら海水中のビールスの研究が行われているようです。
海野とは、人の名前でしょうが、まさに海の研究をするために生まれたような人です。
どうやら、本当はガンの治療に使えるビールスを探していたようですが、よりによって人間を解かすビールスを発見した模様。
危険なので、ボール型の容器に入れて、天堂無人に渡すそうです。ところで、海野さんは終始 天堂無人のことを「天堂くん」と呼んでいます。
ということは、この人と天堂無人は、タメか、もしくは海野さんが年上ということになります。
天堂無人、老けすぎです。
すると、ピチャピチャと足音をたてながら、風魔忍者・水ぐもが研究所に潜入。海野さんはビールスの入ったボールを研究所の外へ投げ捨てますが、そこへ運悪く通りかかった真田警官の手に渡ってしまいます。
あれを何に使うつもりだと、水ぐもに質問する海野さん。すると水ぐも、
「使用目的は、あのビールスで東京都民を皆殺しにするのだ!それが風魔の目的よ!これでよろしいか?」
大満足です。
あと水ぐも、後に「世界忍者戦ジライヤ」に出てくる、水忍シルバーシャークみたいです。水を使う忍びの間では、こういうのが流行っていたのでしょうか
しかし、こともあろうに真田警官は、ボールを研究所に投げ返します。そのボールをナイスキャッチの海野さんですが、再びボールを外に投げます。二度手間です。
そのボールは、再び真田警官の手に。真田警官は、それを持ち去ります。
1回目からそうしてください。
海野さんは、水ぐも封じで固められますが、そこへやってきた火忍が術を解き、その場面の静止画をバックにサブタイトル。なかなかオシャレな演出です。
その頃、空き地では子どもたちに混じって、敬太とマリアさんがソフトボールだか野球だかをやっています。
敬太、やっぱりスケジュールがおさえやすいようです。
そこへ通りかかった真田警官が、さっきのビールスボールを子どもたちに提供していると、水道から声が聞こえます。
真田警官が、水がしゃべっているのか、バケツがしゃべっているのか迷っている光景を見て「あのお巡りさんがバケツとしゃべっている!」という敬太。
水としゃべってるんですよ。
すると「水を大切にしましょう」の貼り紙も虚しく、バケツの中から水柱が上がります。どうしたのと言われて「どうしたってね、水がしゃべっているのか、バケツがしゃべっているのか」という真田警官。
その問題は、この際どうでもいいです。
水柱から出てきた水ぐもですが、子どもたちからは「なんだあいつ?」「変なのー」と、エラい言われようです。悪人なのに気の毒な方です。
そうこうしているうちに、自分に対し「黙れ!風魔!」と、打ち合わせでもしたように言う敬太とマリアに「それがしを風魔と知るのか?」という水ぐも。
まあ第8話ともなれば、見たらだいたい分かります。
そもそもあなた、さっき「風魔十三忍者」って、自分で言ってましたし。
そして始まるボールの争奪戦。下忍たちに囲まれる敬太とマリアさんですが、その後ろをシュ〜っと通っていく白い原付がとっても気になります。
しかし、こともあろうに、敬太が「お巡りさん!」といって、ビールスボールを真田警官に渡してしまい、パスを受けた真田警官に「タッチダウンだ!」とか言われて、持ち去られてしまいます。
アホかお前は。
逃げ帰った水ぐもは、下忍に手当をさせた挙句、御大将の愚痴を言っていますが、そこへ御大将の登場。「アラ、御大将」という水ぐもですが、特に悪びれる様子はありません。
それにもまして、ここまでハッキリ文句を言われて平然としているところは、風魔烈風、やはり風魔の頭だけのことはあります。
もうビールスはキャプターに始末されているだろうという水ぐもですが、風魔烈風は「それが面白いことに、キャプター共の手には渡っておらん」と言います。
さしもの御大将も、まさか敬太が真田警官にパスするなどという、面白い事態が起ころうとは思っていなかったようです。
その、アホな敬太のせいで、なんとか真田警官の手からボールを取り返さなくてはならなくなったキャプターですが、真田警官は渡してくれません。
仕方なく、交番を見張ることにした大介。しかし、天堂家のキャプター会議では、大介ひとりでは信用できないので、全員で交番を見張ることに決定した模様。
あなたがた6人でかかるより、大介ひとりの方が、はるかにマシのようにも思えますが。
キャプター全員が見張っている交番では、真田警官が道路に背を向けている間に、キャプターと下忍の大格闘。
次の瞬間、道路の方を振り返って「人の気配がしたんだけどな、気のせいかな」という真田警官。
気のせいだと思います。
ところで、自分一人の役目のはずが、他のメンバー総出で来られて、なんだ俺を信用してないのかとか、お前らいるだけ邪魔なんだよとか、大介さんが内心ムカムカしていないか心配なところです。
しかし、現れた水ぐもが、真田警官からボールを奪って逃げようとします。それを捕まえようとする三郎兵衛さん。
「天下の袋三郎兵衛、この方〜あ、召し捕ったり〜〜!」と言っている間に「うるさい!」と言って逃げていく水ぐも。
全くです。
水ぐもは、いつの間にか「なんとか東海(株)」と書いた、自家用タンクローリーに乗って、貯水池に向かいますが、相変わらず恥ずかしいキャプターマシンでキャプターが追います。
こともあろうに「いっちょぶちかますか!」と言って、飛び道具を使おうとする水忍ですが、火忍に止められます。意外と乱暴な人です。
で、「よし俺が行こう!」とジャンプするときだけスリムになる術でタンクローリーの前方に回った土忍が、その怪力でタンクローリーを止めます。
逃げる水ぐもを追って「水を使うなら俺だ、任せてくれ」と言って、水ぐもに戦いを挑む水忍。
「水ぐも、待てぇ〜」
「何をこしゃくな、お前ごとき水忍の術が、俺に通じると思うのか?」
「そのビールスを渡せ!」
「ん〜渡さん!」
何でもいいですが、水の中で戦いながらマジな会話をしないでいただきたいものです。
それにしても、何か被ってる水ぐもはいいとして、ゴーグルの下から水入りまくりの状態でしゃべれるとは、さすが水忍だけのことはあります。
あと、このシーンの「ポヨ〜ン ポヨ〜ン」という効果音が、横山ホットブラザーズの「お〜ま〜え〜は〜ア〜ホ〜か〜?」の音に聞こえます。
しかも、まだまだ続く水中の戦い。
「しつこい奴だ、まだ来るのか」
「まだまだ〜風魔水ぐもの術とは、こんなものか〜」
『なに〜?!」
と、またマジな会話を展開した挙句「意外と手強く、上流に逃げられた」という水忍。
あなたのために費やした、この数十秒間の映像は、いったい何だったのでしょうか。
逃げた水ぐもが、ビールスを貯水池に入れようとしていると、キャプターの登場。狭い場所に無理やり7人押し込んだような映像から、戦いに突入です。
風魔忍法水蜘蛛ぐるまという術を使う水ぐも。「気をつけろ!」と火忍は言いますが、何かと思えば、下忍が水ぐもの周りをクルクル回っているのに相手が気を取られている間に、こっそり後ろから水蜘蛛ぐもが攻撃するという、ただそれだけの技でした。
あと、キャプターと下忍との戦い、過去に使われた戦闘シーンがかなり混じっています。
どうやら、さきほどの水忍の戦いも、無駄ではなかったようです(尺合わせ的に)。
ひとり残されてキャプターに囲まれる水ぐも。何を焦ったか、火忍はいきなり火輪弾火焔陣を発動。その火の中に水忍が飛び込んで、ボールを奪おうとします。
それを見て「危ない水忍!離れるんだ!」という火忍。
ボール奪う前に火輪弾放ったアンタのせいです。
だいたい、ビールスが火で燃えた場合、とんでもない毒性や拡散力を持つ可能性がありますから、いきなり焼くこと自体が危険です。
しかし、ボールは無事に水忍が取り戻し、水ぐもは死せりました。
「殺人ビールスは人知れず地上から消えた。闇から闇の戦いを、世の人は知らない」というナレーションとは裏腹に、恥ずかしいキャプターマシンで、都会のド真ん中を激走するキャプターの映像で、今回は終わりです。