【脚本 土筆 勉 監督 佐伯孚治】
ブルドーザーに乗っても仮面“ライダー”
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本屋で漫画を立ち読みする子供たち。
いつの時代も変わらない光景ですが、店主の後ろの本棚には「キン肉マン」の単行本が置いてあります。こんな頃からやってたんですね。今度、王位争奪戦の続きをやるそうですが。
ちなみに、この店主役の方は、テレビで顔を見ない週はないというくらい、この時期あらゆるテレビドラマに出演されていた、相馬剛三さんです。
■店主が子供たちを追っ払うと、謎のBGMともにチャイルドXとやらが登場。
店主をあっという間にやっけて、子供たちに立ち読みを推奨します。
それはいいのですが、その後ろに「保険堂時計店」という看板が見えますが、保険屋なのか時計屋なのかよく分かりません。
■チョロが一年中催眠光線にかかっていることが判明したあと、桜町小学校の先生たちが公園に吊るされているのを発見する沖一也たち。
そこへ、また謎のBGMともに現れるチャイルドX。
チャイルドXによれば、X軍団に入れば勉強も宿題もなく、お菓子と自由があるだけだそうです。
現在なら、多分ゲーム機も入るでしょう。
■すると、チャイルドXのサングラスをかけた子供たちは、アマゾンの音楽をバックにやりたい放題。
その調査にあたっていた良たちライダー隊は、一番乱暴なX軍団がいる地区であらかじめ張っていたロープに見事にひっかかります。
もう少し早く気づいてください。
で、その一番乱暴なX軍団に、なぜおまえはX軍団に入らないのかと言われる良。
良は「君たちのやってることはギャングと同じだ!」と言います。
ある意味ギャング以上、ある意味ギャング以下です。
そこへ、蜂の子の一也がやってくると、蜂の子を散らすように去っていく子供たち。
しかしミチルと大助の方は、バットを持ったX軍団に囲まれていました。
そちらのほうへ駆けつける沖一也。すると、三たび謎のBGMでチャイルドXの登場。
チャイルドXは、ジンドグマ怪人・グラサンキッドの正体を見せます。
グラサンというかサングラスというかメガネの怪人も、かなり少数派です。
私が知る限りでは「ゴレンジャー」に出てきた黒十字軍の眼鏡仮面くらいでしょうか。
「仮面ライダーV3」出てきたデストロンのレンズアリもそれくさいですが「眼鏡」というイメージとはちょっと違うかなという気も。
■一也に「俺の目を見ろ!」というグラサンキッド。
俺の目を見ろ〜アイビ〜ム♪
すんません、一度使ったネタでした。
ていうか、あなたのいう「目」というのは、顔についてる方でしょうか。それとも、文字通り「血眼」になっている、胴体についている目の方でしょうか。
いずれにせよ、目が四つあるのが得かどうかは微妙な情勢です。
■グラサンキッドの術にはまらないために、一也はスーパー1に変身。
その姿を見て「仮面ライダー!」というグラサンキッド。
それに対し「そうだ!チャイルドXに化けて子供たちをたぶらかし、世の中の混乱に乗じて日本征服を企む貴様の野望、このスーパー1が叩きつぶしてやる!」というスーパー1。
誰もそこまでは言ってませんが。
まあ、だいたいそんなところでしょうが、深読みしすぎるのも考えものです。
■しかし負けずに「何をちょこざいな!このグラサンキッドが、おまえを殺す!」というグラサンキッド。
さっき、一也の前をちょこまかと動いていたあなたにあまり言われたくはありませんが。
スーパー1はグラサンキッドと戦いますが、今回は逃げられます。
逃げられてもスーパー1はカッコいいです。
■今回の作戦は妖怪王女が担当しているようで、大人のいうことを聞かなくなった子供たちに武器を持たせ、革命を起こさせるのが狙いだとか。
しかし「やり方が甘すぎる!」と不満げの鬼火司令。
それに対し「私のやり方が気に入らないの?!」という妖怪王女。
相変わらず、怒った声も可愛いです。
そんな中、東京で一区画だけチャイルドXの配下に入らない子供が多い箇所が地図で示されています。
なぜその地区は、地図が赤く染まらないのかという悪魔元帥に「そこには沖一也が住んでおります」という魔女参謀。
住んでいると分かっているなら、急襲した方が早くないですか。
あと「たかがネズミ一匹、よほど妖怪王女の怪人は弱いらしい!」と鬼火司令が言ってますが、
蜂一匹です。
それと、妖怪王女の衣装は、実は後ろから見た方がエロいということが分かりました。
■その頃、チャイルドX軍団は、捕まえたミチルたちの前で果物やらお菓子やらを貪り食っています。
その様子を見て「そんなに食べたらお腹が痛くなるわよ」と、あまり根拠のない警告。
しかし、その予言通り、X軍団のひとりが腹痛を起こします。
どうやらそのサブローという子は、もう一人のメンバーの弟だそうで、子供たちはチャイルドXの命令に逆らって、彼を病院に連れていこうとします。
しかし、チャイルドXに見つかる子供たち。
グラサンキッドの正体を見せた怪人は、ミチルたちと裏切り者のX軍団ともども、土砂で生き埋めにしようとします。
なんとか脱出しようとするミチルたちですが、半病人がひとり混じってるので、うまくいきません。
そこへ、良たちライダー隊が、土砂を落とそうとブルドーザーを運転手しているジンファイターにスーパーボールを投げつけます。
このシーンで、良が左利きであることが判明しました。
■しかし、ハルミたち含め全員まとめて捕まったライダー隊も、いっしょに土砂で埋められそうになります。
それにしても、一連のこのシーン、出演者が多く、しかも大半が子供なので、撮影は大変だったでしょう。
■そんな現場の苦労を慮っていると、バイクならぬブルドーザーに乗ってスーパー1が登場。
スーパー1は、ブルドーザーでジンファイターを、まるで人形のように突き落とします。
■スーパー1はグラサンキッドと対決。
グラサンキッドは、贅沢にも光学合成で胸の目からビームス発射。
しかしスーパー1は、ハリケーンシールドスモークという技で、空中で高速回転して砂煙を巻き起こし、子供たちの眼を痛がらせることで、自発的にサングラスを外させることに成功。
アスファルトで舗装された場所でなくてセーフだった感じです。
■グラサンキッドはブルドーザーに載ってスーパー1を攻撃。スーパー1はパワーハンドでブルドーザーを回転させます。
「目が回る〜!」というグラサンキッド。ヘタに目が四つもあったのが仇になったようです。
グラサンキッドにパワーパンチをくらわせたスーパー1は、スーパーライダー月面キックでトドメ。
グラサンキッドは「仮面ライダー、負けたぜ〜!死にたくなーい!」と言って爆発しました。
グラサンキッドの支配から逃れた子どもたちですが、結局マスターの貯金がいくらあるのか気になりながら、今回は終わりです。