【脚本 伊上 勝 監督 佐伯孚治】
何だ早起き運動て。
◆ ◆ ◆
ジュニアライダー隊のメンバー二人が、スカイライダーの平和描写音楽にのって下校していると、軽トラックのオッサンが通かかります。
そして「君はこの車の前にきた1000人めの子だ」と訳の分からないことを言って、置時計をタケシにプレゼントします。
大喜びするタケシですが、いくらかなり適当な仕事とはいえ、文字盤のガラスについてあるジンドグマのマークが目に入らないのでしょうか。
■タケシは、相変わらず大喜びで部屋に時計を置きますが、タケシが眠りにつくと、時計から変な音がします。
そしてジンドグマ怪人・火焔ウォッチの合図で時計は火を噴きます。
タケシからの連絡を受けた沖一也は、タケシの部屋のガラスを見事に割って侵入、いや救出に現れます。
ジライヤのオープニングですか。
そして、タケシを救出する一也。
それはいいのですが、タケシの部屋の本棚に「マーガレット」が置いてあります。本人の趣味でしょうか。
■タケシの部屋の外に来ていた両親は、タケシを抱いている一也に向って「本当にありがとうございました!」といっています。
この状況だと、最も怪しまれるべき人物のような気もしますが。それとも、両親は一也の顔を知っていたのかもしれませんが。
■すると、怪しい人影を見つける一也。
その影をつける一也。
「おまえは、ジンドグマの幽霊博士!」という一也。
ご対面はこれが2度目のはずですが、ちゃんと名前は憶えていたようです。
すると「おまえの相手はジンファイターがするわ!」という幽霊博士の声とももに出現する、ジンファイター。
ジンファイターと戦う沖一也は、そのひとりからジンドグマの作戦を聞き出そうとします。
ジンファイターが持っていた時計を奪って「この時計は何だ?」という一也。すると、時計は爆発します。
時計を爆発させたのは火焔ウォッチ。「くたばりおったか!」という怪人ですが、そこへスーパー1の登場。
爆発した時点で明らかに手に爆弾を持っていたのに無傷とは、沖一也、やはり恐るべき反射神経です。
■火焔ウォッチと組み合うスーパー1。以下、ふたりの会話。
「貴様は?」
「仮面ライダースーパー1!ジンドグマの怪人だな?」
「いかにも!ジンドグマの火焔ウォッチ!」
「火焔ウォッチ?何を企んでいる?!」
「お前の知ったことか!」
どうでもいいですが、くんずほぐれつの状態で名乗りあったり、マジな会話をしないでいただきたいものです。
■すると、火焔ウォッチから録音スタジオにあった、あらんばかりのライブラリー音源を総動員したような時計の音がします。
それにスーパー1が気を取られているうちに、火焔ウォッチは時計爆弾を投げつけ、時計を早めてスピードアップして去っていきました。
時間を操作するというより、自分が早く動くだけのようですが。
■ジンドグマの基地。
どうやら火焔ウォッチは幽霊博士の配下の怪人らしく、火の海作戦というのを実行する模様。
「私の素晴らしい頭脳で必ず作戦を成功させましょう」という幽霊博士。
しかし、他の幹部たちは、
「幽霊博士の素晴らしい頭脳ですってぇ?」
「これは見ものよ、見もの」
「じっくりお手並み拝見ね」
と、かなり馬鹿にした様子。
ジンドグマ編ではお馴染みの、幹部たちの足の引っ張り合いというか、単なるいがみ合いです。
まあ、喧嘩するほどなんとやらとは言いますが。
あと、ジンドグマで功績をあげると、最高名誉の鉄十字賞というのがもらえるらしいです。
どうせなら銀か金にしてもらいたいところですが。
■火焔ウォッチは、古い時計を交換すると言って、ジンドグマ時計を町にバラ撒く作戦。
マサルも、姉のミチルの腕時計を勝手に持ち出して交換に行きます。
それを知ったミチルは「あの子倅め!」と言って、マサルを探しに行きます。
いったい何者でしょうか、この人。
あと、田村俊彦というのが何者かも気になるところですが。
■時計交換を待っていたマサルと良ですが、その順番の直前で交換は終了。
面白くないマサルが軽トラの荷台に乗ってしまったので、仕方なく良も一緒に乗ります。
こんなにガキ二人がガサゴソしてるのに全く気づかないとは、軽トラの男も相当アホです。
そこへ、一足違いでやってくるミチル。
どうでもいいですが、良いブーツ履いてますね。
■良とマサルを乗せた時計交換の軽トラックは、V3の音楽に乗って快走。
ていうか、
MINI CAB、フロントぶつけ過ぎです。
■軽トラックが着いた場所。そこは
いまにも特撮で爆発物しそうな建物。
建物に入った軽トラ男は、よく分からない変身ポーズで火焔ウォッチになります。
「ヘンシン、ウォッチ!」と言ったように聞こえました。
■そのころ、ハルミ以下ライダー隊は第1作の音楽にのって、交換された時計を回収、一箇所に集めます。
そこへ駆けつける一也。異常を感じた一也は、全員に伏せるよう指示。すると集められた時計は爆発します。
どうやら火の海作戦とは、家庭に配った時計を一斉に爆発させる作戦のようです。
ショッカーのフクロウ男も、こんなことを企んでましたね。
■火焔ウォッチが時計の爆発するのを見届けていると「怪電波が近くで発信されています!」というジンファイターの報告。
基地に潜入していた良が、ライダー隊本部と連絡をとっていたためです。
まあ、ライダー隊が使うくらいですから、怪電波というより、ただの電波だとは思いますが。
だいたい怪電波とは、あなたたちのような連中が発するものを指しますよ。一般的には。
■基地から逃げる良とマサル。
軽トラックの影に隠れますが、間抜けにもその軽トラが発進していまい、丸見えになった二人はジンファイターに捕まります。
しかし、腹減っただのおしっこだのと全く役に立たないマサルが、ここへきて見事な小便攻撃。
マサルは、Xライダーの音楽にのって、いずこともなく去っていきました。
■火焔ウォッチは、また人間に化けてジンドグマ時計をバラ撒こうとしますが、ライダー隊に見つかり、正体を現します。
白昼堂々と人の集まる公園でライダー隊を始末しようとする火焔ウォッチですが、そこへまた「ジンドグマ!子供たち相手に大人気ないぞ!」と、白昼堂々と現れるスーパー1。
オッサンの青鬼隊長相手に、赤心少林拳諸手頸動脈打ちとか使った大人気ないあなたに、あまり言われたくはありません。
■スーパー1は、公園の遊具や団地風景をバックにジンファイターと対決。
そして、相変わらず針を早めてスピードアップして逃げる火焔ウォッチをブルーバージョンで追います。
走って逃げる火焔ウォッチは「時間よ戻れ〜!」と言って、ブルーバージョンを逆戻りさせます。
まあ、たいしたことはありませんでしたが、逃げる時間を稼ぐくらいのことはできたようです。
■ついにジンドグマの基地にたどり着き、マサルを救出して、良の居場所を尋ねるスーパー1。
「良は?」「あっち!」
あっちじゃ分からん、この子倅め。
■スーパー1は堂々とドアを開けてアジトに侵入。
しかし、それを予期していたのか、火焔ウォッチは自身の舌というかゼンマイを良に巻きつけて「動けば小僧の首は胴体と生き別れよ!」と言って脅します。
しかしスーパー1は、見事な三角飛びで良を救出。
そしてものごっつい狭い場所で、スーパー1とジンファイターの戦い。
ファイターを蹴散らしたスーパー1は、時計台の歯車を止め、火焔ウォッチと対決です。
火焔ウォッチは時間差攻撃でスーパーライダーを撹乱しますが、エレキ光線を受けて、あえなく撃沈。
スーパー1は、やっぱりものごっつい狭い場所で無理やりポーズを決めて、スーパーライダー旋風二段構え蹴りを火焔ウォッチに食らわせます。
歯車部分に落ちた火焔ウォッチは「一緒に死ねー!!」と言って時計台とともに爆発。
てか、
やっぱり爆発しました。
それを見届け「よくやったぞ、二人とも」というスーパー1に対し「僕たち、ジュニアライダー隊だもん」という良と「そうだもん」というマサル。
良はともかく、チビの方には金輪際おとなしくしていてほしいと念じながら今回は終わりです。
このジュニアライダー隊というのは……当時どうだったんでしょう。人気、あったんでしょうかねえ。
V3の頃までやっていた少年ライダー隊が、そこそこは好評だったという事なんでしょうか。少なくとも私の知る限りでは不評の嵐ですが。
特にこのマサルってのがクソガキでもう。
お姉ちゃんの方は本当いい子なんですけどね。
拓さん
私はスーパー1はモロリアル世代なのですが、ジュニアライダー隊が人気だったというのはあまり実感がないですね。
まあ、遅れ放送地域ですけどね!(泣)
制作側としては、同世代の子供を出すことで視聴者に親近感を持たせようという狙いだったのでしょうけれど。
ただ、毎回毎回ガキどもを何らかの形で絡めるストーリー作りが大変ですよね。私が脚本担当なら、かなり嫌です。撮影も大変でしょうし。
マサルはねぇ…。せめて「特捜」の誘拐前後編の草太役や、蒲生の新春編(10円玉の指紋を探す話)の乙平くらいの演技力のある子なら良かったんですけどねぇ。まあオールアフレコの弊害というのもありますけど。
ミチルの方は、あの歳で保護者としての貫禄が感じられますね。グラサンキッドの回とかレッドデンジャーの回とか。