【脚本 鷺山京子 監督 佐伯孚治】
ドグマとデルザー軍団は同時に存在していたのか!
◆ ◆ ◆
■すごく不気味な、中江真司さんのサブタイトル読みからスタート。
どっかのボクサーが、自分から柔道着の一団にぶつかってケンカを売ります。
自分からケンカを売っただけのことはあり、柔道着の人たちをパンチで蹴散らす、どっかのボクサー。
すると、そこへメガール将軍が変装して現れます。
いや、格好は一応フツーですがメイクはそのままです。
「よく知ってるな、アンタ誰だ?」というボクサーに「そんなことはどうでもいい!」というメガール将軍。
どうでもよくありません。
少なくとも、そのメイクの説明はするべきです。
メガール将軍は、世界一強い男になってみないかとボクサーに話を持ちかけます。
アホなボクサーは、のこのことアジトまでついていきます。
そこには、改造前のアリギサンダーの部品が並んでいます。
この姿になると分かっていて「俺は強くなりたいんだ、そのためならなんでもする、やらせてくれ!」というボクサー。
バカで助かりました。
■誕生したアリギサンダーは、早速子供を襲い、自転車を蟻酸で溶かして得意げです。
なんだか、レベルの知れた怪人です。
■次にファイターと共に、サッカーをしていた子供たちを急襲。
アリギサンダーは、コーチだかなんだかよく分からないおじさんを一発殴り、ついでにボールもパンチングします。
ボクサーより、サッカーのゴールキーパーの方が向いていたのではないでしょうか。
■そのボールはチョロを直撃。「気をつけろ ボールのあとに すぐ子供」と、標語のように言っています。なかなかいい心がけです。
すると、子供ではなく、さっきのおじさんが現れました。
おじさん、さっき殴られたのは左側でしたが、何時の間にか右側も殴られていたようです。
■一也や良に、アリギサンダーのことを、蟻の化物、身長は2メートルはあったと話すチョロ。
それを聞いて「それ、モハメド・アリのことじゃないの?」という、良。
座布団2枚!
■チョロの話を信じないみんなに対し「今度ばかりはチョロの方が正しいようだな」と言って、新聞を持ってくる、谷さん。
普段どんだけ信用されてないのでしょう、チョロ。
■ドグマの基地では、山下博士が、人間の脳とコンピューターを融合させる実験をしていますが、大人では適合しないらしく、しかも実験に使われた人間は、廃人同様になってしまうようです。
そこへ、メガール将軍が子供たちを使えと、さらった子供を連れてきます。
さすがに科学者の良心はあるのか、子供を使うことは拒否する山下博士ですが、精神コントロール装置とやらを頭にはめられると自我を失うらしく、ドグマの命令に従います。
ところで、山下博士は5年前にドグマにさらわれたそうですが、5年前というと、まだ仮面ライダーストロンガーが、ブラックサタンやデルザー軍団と戦っていた頃です。
となると、やはりショッカー〜デルザーと、ネオショッカー・ドグマ&ジンドグマは、全く別系列の悪の組織ということでしょうか。
あと、人間コンピューターがなかなか完成しない理由をメガール将軍が述べていると「ええい、言い訳聞く耳持たぬわ!」と、やたら偉そうな親衛隊長。
なんで将軍よりも、帝王の威を借りた赤い奴が偉いのか、よく分かりません。
■山下博士には、健一という息子がいました。健一くんは、父は死んだと聞かされているようですが、死んでいないと信じているようです。
外で健一くんが宿題を解いていると、良が現れます。
良に「僕、お父さんみたいな科学者になりたいんだ」という健一くんですが、良は「それもいいけど、キャッチボールしないか?」との答え。
てめえ、人の話全然聞いてねえだろ。
健一くん、話す相手を間違えたようです。
■そこへアリギサンダーと山下博士登場。
山下博士は、すぐに健一くんが分かったらしく、自分たちから遠ざけようとしますが、アリギサンダーの計測で、健一くんこそ適合者であることが判明。彼を連れていこうとします。
そこへでくわした沖一也。スーパー1に変身してアリギサンダーと戦いますが、逃げられてしまいます。
■しつこいアリギサンダーは、再び健一くんを狙いますが、スーパー1もすぐに現れます。
しかし、アリギサンダーに苦戦するスーパー1。健一はさらわれてしまいます。
■万事休すのように思われましたが、何時の間に仕込んだのか、健一くんにつけた発信機で、スーパー1アリギサンダーのアジトを突き止めます。
まったく、油断もスキもない奴です、沖一也。
■スーパー1が、昔のショッカーみたいな壁の塗装のアジトで、抜き足差し足忍び足でドアに近づくと、すでにアリギサンダーが待ちかまえていました。かなり無駄な行動ですスーパー1。
そして、アリギサンダーと戦うスーパー1ですが、その強靭なボディは、スーパー1のパンチも寄せ付けませず、「ノミでもたかったかな?」と、余裕のアリギサンダー。
蟻の分際でちょこざいな。
しかし、調子に乗ったのか「俺の身体は特殊な金属で出来ているのだ!」と口走ってしまうアリギサンダー。
「そうだったのか!」と、スーパー1は水を得た魚のように、ここぞとばかりに冷熱ハンドにチェンジ。
超高温火炎でアリギサンダーを熱します。
たまらず「水だ〜!水〜!!」というアリギサンダー。
ちゃんと水を用意しているファイターには感心ですが、それが仇になり、直後にスーパーライダーダブルキックを受けたアリギサンダーの身体にはまるで絵に描いたようにヒビが入ります。
すかさず「熱した金属を急に冷やすと、脆くなることを知らなかったとみえるな!」という、スーパー1。
解説はいいです。
あと、改造された元が元だけに、知らなくて当然でしょう。
■もう怖いものなしのスーパー1は、スーパーライダー前方回転蹴りを、そして「とどめだ!」と言って、スーパーライダー天空連続キックを矢継ぎ早に繰り出します。
アリギサンダーは、元のボクサーのことなんか思い出させることもなく「テラーマクロ!」と叫んで爆発しました。
アジトでは、精神コントロールされた山下博士の手で、健一くんがコンピューターと一体化させられる寸前でしたが、アリギサンダーがやられたと知ったメガール将軍は「仕方がない、このアジトは放棄する!」といって、コンピューターも博士もほったらかしで、あっさり退散します。
この5年間はいったい何だったのでしょうか。
お父さんと息子は無事に再会できましたが、山下博士はこの5年間でいったい何人の人間を廃人にしたのかと思うと、ちょっと暗い気分になりながら、この回は終わりです。