【脚本 江連 卓 監督 山田 稔】
戦う前に、テレ○ンとかテレ○ガ読んで勉強しとこうよ。
◆ ◆ ◆
今回は、この時期のライダーシリーズでは珍しい「同族対決」。
例えば、
仮面ライダーvsバッタ男
アマゾンライダーvs獣人大トカゲ
ストロンガーvs奇械人カブトムシ
みたいな感じ。スーパー1と同じ「蜂」をモチーフにした怪人の登場です。
■ドグマの基地では、スーパー1を徹底的に研究し、それに匹敵する能力を持つ怪人・バチンガルの改造が進んでいますが、どうやら「納期」を10日もオーバーしている模様。
人間社会なら絶対契約破棄ですが、メガール将軍は遅い遅い言いながら待ってくれています。
恐いのか甘いのか、よく分からない組織です。
■親衛隊に呼ばれるも居留守を使い「何事も俺の責任にされてたまるか」というメガール将軍ですが、そのメガール将軍にテラーマクロは怒りの鈴攻撃。
メガール将軍は「スーパー1打倒の秘策は着々と進行しております!」と言います。
「だ と お の ひ さ く ?」
テラーマクロは、もはや一時の猶予もない、失敗すればお前の命はないとメガール将軍に宣告します。
ところでテラーマクロ、一部日本語がカタコトに聞こえるのは気のせいでしょうか。
■そのころ、アマゾンの音楽に乗って、ようやくバチンガルが完成したかに思えましたが、科学陣によれば「九分九厘」らしく、ファイブハンドだけはどうしても間に合わなかったと言います。
「ファイブハンドがなければ、スーパー1に匹敵するなどお笑い草だ」と自嘲気味にいうメガール将軍。
そこでメガール将軍は、バチンガルにスーパー1のファイブハンドを奪うように命令します。
「ファイブハンドの全てを奪い取るのだ!」と念押ししますが…。
■そうとも知らないモーターショップの皆さん。ハルミは一輪車の練習ですが、今度は俺に乗せろとチョロが言います。
「見てろよ見てろよ、このチョロリン様の神業。という、チョロリン様。
名前からして、全く期待できません。
すると、一輪車が勝手に動き出します。3人が追うと、そこには怪人バチンガルがいました。
バチンガルは毒針でハルミと良を捉えると「間抜けなチョロ助!俺は蜂の巣城の主!」という、バチンガル。
せめて、チョロリン様と呼んであげてください。本人は気に入ってるんですから(多分)。
■モーターショップに戻ってきたチョロは、大事な事を報告しなけれなならないのに、ゆうちょに水を飲もうとしますが、ポットから出てきたのはお湯。
しかも、熱湯をガラスのコップに入れた挙句、直後に同じコップに水を入れる谷さん。コップ割れますよ。
チョロは、ハルミと良がドグマ怪人にさらわれたことをようやく沖一也に報告。「毒バチ怪人なんだ!蜂の巣城の主って言ってた!」と言います。
毒バチとは言ってません。
まあ見るからに毒バチっぽかったですけれど「ミツバチダブラー」なんてのもいますからね。
■沖一也はハルミと良を取り戻すべく、蜂の巣城へ急ぎます。
上がった狼煙でそれを知ったバチンガルは「見ていろ、この蜂の巣城で奴を裸にしてやる!」と言います。
沖一也を裸にしたってつまんないので、どうせならハル…あ、いや別になんでもありません。
■蜂の巣城に乗り込む沖一也。
ここは京都撮影所でしょうか。
沖一也はスーパー1に変身。おおよそ武家屋敷に似つかわしくない銀色の人は「無敵の勇者スーパー1」のイントロと間奏をバックに、颯爽と井戸へ飛び込みます。
そして、井戸から通じる隠し通路のようなところをジョギング走りするスーパー1。
そこから通じていた部屋に入るスーパー1ですが、上から鉄球のようなものが落ちてきます。
スーパー1はパワーハンドにチェンジ。鉄球を投げ返します。
鉄球が落ちてくる前にそこを脱出したスーパー1。すると目の前に広がるのは、スモークが立ち込めた真っ赤な部屋。
VHS時代のビデオには、かなり辛い映像です。
そこでは、ハルミと良を人質にバチンガルが待っていました。
ふたりを助けたければ、パワーハンドをよこせというバチンガル。
どうせ渡したところで使えっこないとふんだスーパー1は、ロケットパンチ、もしくはネロス帝国ヨロイ軍団・激闘士ジャムネのように、パワーハンドを飛ばして、バチンガルに渡します。
しかし、人質を解放することなく逃げるバチンガル。
それを追うと、今度は階段の出現。邪魔のうるさい階段を登った先でスーパー1を待っていたのは、
落とし穴でした。
まったく、何のために階段登らせたんだか。
■スーパー1が落ち込んだ部屋は真っ暗。
スーパー1は「どこかに照明装置があるはずだ」と、エレキハンドにチェンジ。明かりを灯します。
すると、その青い部屋にまたバチンガル出現。良が逆さに吊るされています。
今度はエレキハンドを渡せというバチンガル。渡せば良は放してやろうというバチンガルですが「おまえの約束はアテにならない!」とスーパー1。
スーパー1は、良が確かに自分のところに来たのを確認してから、エレキハンドをバチンガルに渡します。
しかし良は、その名演技とともにファイターに変身。騙されたスーパー1は、アマゾンの音楽に乗ってファイターを壁ごと葬り去ります。
二人を探すスーパー1。今度は緑色の部屋でお面が攻撃してきます。
スーパー1は冷熱ハンドでそれを撃破。するとまたまたバチンガル出現。
ハルミと良は、電気ノコギリの吊るされた台に寝かされています。
またまた冷熱ハンドを渡せというバチンガルですが、さすがに三回目となると「バチンガル!この冷熱ハンドだけは、どんなことがあっても渡すことはできない!」と要求拒否。
それはつまり「たとえ他のハンドは渡しても」という意味が省略されていますか。
だとしたら、もしかして冷熱ハンドがスーパー1一番のお気に入りなのでしょうか。
他のハンドが泣いています。
要求拒否のスーパー1に対し「ならば二人を殺すまで」と、電気ノコギリで良を切ろうとするバチンガル。
それを見たスーパー1は「待てバチンガル!お前の言う通りにしよう!」と方針転換。
さっきは「どんなことがあっても」と言ってたはずですが。気の変わるのが早い人です。
■冷熱ハンドまでもらって、ご機嫌で去っていくバチンガル。その間に、スーパー1はハルミと良を助けます。
「君たちが助かりさえすればそれでいい」というスーパー1ですが、だったらはじめからそう言って冷熱ハンドを渡してもらいたかったものです。
■パワー・エレキ・冷熱ハンドを手に入れたバチンガルは大満足。
ファイブハンド全てを奪えと命令されたのに、スーパーハンドとレーダーハンドはわざと残してやるのだそうです。
同じハチでも、こちらのハチは思慮が足りません。
■スーパー1はハルミと良とともに、軽快なアマゾンの音楽に乗って、軽快なジョギング走りで蜂の巣城を脱出。
しかし、その先には墓標とバチンガル、それにメガール将軍が待っていました。
「スーパー1!ここがお前の墓場だ!」というバチンガル。
翌週、そこに首が乗っているのは自分とも知らず、のんきなハチです。
■みっつのハンドなしでもファイター相手なら問題ないスーパー1ですが、エレキ光線を駆使するバチンガルに苦戦。
「お前のエレキハンドはなかなか調子がいいぞ」と余裕のコメントのバチンガル。
「バカな!ファイブハンドは俺以外使えないはずだ!」
動揺するスーパー1。構わずバチンガルはパワーハンドにチェンジ。スーパー1を、まるで人形のようにぶん投げます。
さらに、バチンガルは冷熱ハンドにチェンジ。冷凍ガスでスーパー1を苦しめ「寒いかスーパー1!」と憎らしい口をたたきます。
思えば、冷凍ガスで相手を痛めつけておいて、とどめのキックを放つというのがスーパー1に多く見られた戦術のパターンだけに、この時ばかりはスーパー1も、地獄に叩き落とされた幾多の怪人の苦しみが分かったことでしょう。
バチンガルは「今度は温めてやろう〜」と、超高温火炎を発射。なんとか逃れたスーパー1は、残された武器・レーダーハンドにチェンジします。
「バ〜カめ!そんなもので何ができる?」と、レーダーハンドを甘く見るバチンガル。
「バチンガル!ファイブハンドの全てを奪い取ったのではなかったのか?!」というメガール将軍ですが「ご安心ください!スーパーハンドとレーダーハンドはわざと残してやったまで!」と、相変わらず自信たっぷりのバチンガル。
しかしスーパー1は、
「レーダーアイ、発射!!」
その攻撃を受けて「レーダーアイがロケット弾だったとは知らなかった〜!」という、バチンガル。
そんなこと、ケイ○ンシャの大百科を読んでいれば、幼稚園児でも知ってます。
だいたい、ライオンサンダーのC光線がレーダーアイで封じられたことを、ドグマの科学陣も知っていたはず。そのことをバチンガルに伝えておくべきでした。
「バカめ!あれほどファイブハンドの全てを奪いとれと言ったのに!」と呆れるメガール将軍ですが、スーパー1が無意味なビラビラのついたスーパーハンドをしている時点で気づくべきでした。
もし、全てのファイブハンドを奪っているなら、スーパー1は「素手」のはずですからね。
■スーパー1は閃光キックで逆襲に転じ、バチンガルからパワー・エレキ・冷熱ハンドを取り返します。
ファイブハンドのないバチンガルなど、ただのミツバチ。バチンガルは、お返しのエレキ光線でとどめを刺されるという、珍しいパターンでやられました。
ファイブハンド、それにハルミと良は取り返しましたスーパー1。
そのスーパー1に、メガール将軍がついに命を懸けて挑戦することをを宣言しますが、本当に1ヶ月で自前のファイブハンドが完成するのであれば、むしろ待ったほうが良かったのではないかと思いながら、今回は終わりです。
スーパー1の最強兵器が実はレーダーハンドであったという衝撃の事実が判明するお話でした。
バチンガルが次々とファイブハンドを奪ってゆくところは、ウルトラ兄弟からエネルギーを奪ってゆくエースキラーを彷彿とさせます。
せっかくの同族対決なのですから、バチンガルはもう少しカッコ良いライバル的なキャラにしてくれても良かったなあと思わない事はないですが、この小物感も、これはこれで良しですかね。
結局この「同族ライバル」は、何年か後のシャドームーンまで待たなければなりませんか。
しかし……改めて見てみると、このシャドームーンも決して大物ではないんですよねえ。ビルゲニアが自力でゲットしたサタンサーベルを不思議パワーで強奪してしまうあたり、バチンガルと大して違わなかったり。
拓さん
文字通りの「飛び道具」ですからね。まさに「手に爆弾を抱えてる」状態ですね。
そうですね、せめて後のハチ怪人かザビーくらいのルックスがあったら良かったんですけどね。でも、相手から武器そのものを奪うというのは良かったです。
そういえばエースキラーもんなことやってましたね。
スーパー1が最後までいったら、市川森一さんを偲んでウルトラマンエースでいこうかなとも思っているのですが。
ただ、こちらも全52話と長いので、回数の短いシルバー仮面でいくかもしれませんが…。
シャドームーン、確かにそんな感じですね。
ただ私は、あのガチャコン、ガチャコンていう足音と声のカッコよさにやられてましたからねw
あれほどカッコいいライバルはそうはいないでしょう。
それだけに、2009年夏の劇場版での扱いが残念ww