【脚本 鷺山京子 監督 奥中惇夫】
本当にドグマってのは、教育に熱心だな。
◆ ◆ ◆
■珍しく、音楽無しのサブタイトル表示からスタート。
ミツルという良の友達が、生気のない顔で遮断機を突破。それを見つけた沖一也は、ジャンプ一番でミツルくんを電車から救います。
ジャンプするのと、遮断機くぐりで走るのとで、どっちが早かったか微妙な勝負ではありましたが、とりあえずミツルくんが無事で良かったです。
しかし見つけくんはお礼も言わず、ショッカーが悪だくみでもしそうな音楽をバックに、ボーッと去っていきます。
そこへ通りかかった良。ミツルに対し良は「おかしな奴だな、お礼くらいするのが当然じゃない!」と言いますが、「そんなことはいいが」という沖一也。
よくありません。
命を助けてもらったらお礼をいうのが、人間としての基本です。
■どうやら、異常の始まりは数日前、ある塾のチラシを発見してからのようです。
「DGM学習塾
最新システムで
君も三日で
100点!!
入塾試験無料
最新コンピューターシステム完備」
とあります。
どうでもいいですが「点」が昔の字です。
あと、三日以内にテストがなかったらどうするつもりなのでしょう。小学校のテストなんて、そう続けてあるものでしょうか。
■良たちが疑ってかかってると、どこからともなくラジカセから「嘘だと思うならDGM学習塾にくればいい」と声がします。
このラジオカセット、
AUTO SHUT OFF
FM/AM STEREO CASSETTE-CORDER
と書いてあります。なんだかノスタルジックな気分に浸れます。
■DGM学習塾に来た良たち。
入塾試験は、鉛筆などという原始的な道具でなく、イヤホンを耳につければいいようです。
そこからは、耳触りな訳の分からない雑音が聞こえますが、ミツルくんだけは平気な模様。
聞き終わったミツルくんは「大丈夫か?」と聞かれて、頼んでもいないのに突然「Yes!Of course」と英語で答えます。
どうやらミツルくんだけが適合した模様。
ミツルくんは三日で英語をマスター、今では学校の勉強に飽き足らず、積分の勉強をしているのだそうです。
微分、積分、いい気分〜♪
すんません、それが言いたかっただけです。
あとミツルくんの右側、画面でいうと左側にいた子は、もしかして後のイエローターボの人ではないですか。
■しかし、ミツルくんの様子が気にかかる一也。
良はミツルくんのことを「DGM学習塾に行くようになってからみるみる痩せ細っちゃって」と言います。
それは大袈裟です。まあ確かに血色はよくありませんでしたが。
一也は「ミツルくんはひどく衰弱している。それにまるで催眠術にかかっているようだ」と言い「おやじさん、その学習塾は怪しいな!」と言います。
タメ口?
■DGM学習塾に言ってみる沖一也。
そこから、またまたショッカーが悪だくみでもしそうな音楽で、血色の悪い子供達がドアから吐き出されます。
それを見て「子供とは思えない!」という沖一也。
すると、衰弱しきったミツルくんが倒れます。
「誰か手を貸してくれ!誰か手を貸してくれ!」と言う沖一也ですが、周りの子供達は全員知らんぷりで去っていきます。
その様子を呆然と見送る沖一也。普段「手」に助けられているだけに、手を貸してもらえないと堪えるのでしょう。
■沖一也は、ミツルくんを病院に預けるやいなや、速攻でDGM学習塾に探りを入れます。
その様子を見ていたドグマ怪人・カセットゴウモル。
カセットゴウモルは、破壊音波で沖一也を殺そうとします。
しかし、モニターを確認しても沖一也はいません。教室に探しにいくと「ここだ!カセットゴウモル!」と、コウモリ怪人顔負けの態勢で沖一也が天井に張り付いていました。
まあ、その態勢で言われても全然カッコよくありませんが、まあ仕方ありません。
あと、実際にはおそらく「腹ばい」で撮っていると思うので、想像すると余計にカッコ悪いです。
■沖一也は、滑り台の上で変身。
放送翌日、一体どれだけのちびっ子が幼稚園や学校の滑り台で真似をしたかと思うと、なんだかとっても微笑ましくなります。
■カセットゴウモルは破壊音波でスーパー1を攻撃。
スーパー1は赤心少林拳・空中諸手突きで怪人の耳を頭に引っ付けますが、カセットゴウモルは幻覚音波で逃げていきました。
■逃げたカセットゴウモルは「今こそ集合の時は来た!」と、杉浦整形外科の看板をバックに、子供たちを操ります。
ミツルくんの見張りをしていたチョロですが、ミツルくんを止められないばかりか、なぜか塾の仲間入りをしてしまいます。
しかも、なぜか半ズボンまではいています。
半ズボンで寒いこととクシャミとは直接関係ないように思いますが。
■メガール将軍の前に整列する塾生たちですが、そこでチョロを見つけて「ひとりひねたのがいるな!」というカセットゴウモル。
しかしチョロは「いえ、12歳です。」と言って誤魔化します。
そんな老けた12歳はいません。
てか、それで納得してしまうドグマもどうかと思いますが。
■すると、これから行進をするようで、マーチ曲の入ったカセットをセットして「一発選曲スイッチオン!」というカセットゴウモル。
なんだか、用語がいちいち懐かしすぎます。
すると、最初はノーマルスピードでしたが、次はスピードアップ、そしてまたまたノーマルと、スピードの変わるマーチ曲。
それに合わせる子供達も大変ですが、曲の速さをスタジオで変える整音のスタッフも大変です。お疲れ様でした!
■曲のテンポについていけなかった女の子は、ファイターたちに「いち、にいのお」と、間抜けな合図で崖から落とされそうになりますが、そこに沖一也の登場。
ファイターは逆に、沖一也に人形のように崖から落とされました。
■そのころ、子供達はお食事。今日のメニューはカレーのようで、カセットゴウモルの発する音に合わせて、交互に食ったり飲んだりしています。
「整然としている!」「これぞドグマエリートにふさわしいテーブルマナーだ!」とご満悦のカセットゴウモル。
ドグマエリートの食べ物としてカレーがふさわしいかどうかは、この際問わないものとします。
■しかし、なぜか音ではなく、周りの様子を見ながら食ったり飲んだりしているチョロ。
チョロは、なにやら持参したカセットを、カセットゴウモルのライブラリの中に混ぜます。なかなか準備のいい奴です。
■見てるだけて頭が割れそうな数式を子供に解かせたあと、催眠音波を流そうとしたカセットゴウモル。
しかし、流れてきたのは、チョロの用意した阿波踊りのカセット。子供達だけでなく、ファイターまで踊ります。てかファイターのノリ良過ぎです。
おそらく、ここぞとばかりにストレス発散しているのでしょう。
■気を取り直して催眠音波を流すカセットゴウモル。
子供達は苦しみますが、チョロだけはなぜか平気な様子。どうやら耳栓をしている模様。さっきの食事の時の不審な行動は、これが原因のようです。
しかし、となりのミツルくんに邪魔されたチョロの耳から耳栓が落ち、チョロはたちまち落ちます。
ものごとは、そう簡単に全てがうまくは運びません。
■合格した4人を除いて、ほかの子供(チョロ含む)が処分のためにトラックに乗せられようとしているところに「カセットゴウモル!お前の悪事もこれまでだ!」と、沖一也の登場。
沖一也、今度はトラックの屋根の上で変身です。
放送翌日、一体どれどけの子供がトラックの上で変身ごっこをしたかと思うと、とっても微笑ましくなります。
■スーパー1はカセットゴウモルと対決しますが、エレキハンドでカセットのメカを狂わせ、早回しにしたり逆回しにしたり、メカを壊したり耳を折ったり、挙句の果ては怪人の投げた羽根を投げ返してブチ込んだりと、やりたい放題。
最後はスーパーライダー月面キックで、カセットゴウモルを地獄に叩き落としました。
子供たち(チョロ含む)は谷さんに助けられましたが、さっきの試験に合格した4人の子供も、忘れられずにちゃんと救出されたか気になりながら、今回は終わりです。
■次回予告。
長きに渡った「呼吸法シリーズ」ではなく「ただの次回予告」になっています。
不評だったのでしょうか。
まあ、さんざんネタにはしましたが、呼吸法自体は有用だと思います。
おそらく、苫米地英人さんの著書でよく紹介されている、逆腹式呼吸、つまり普通は吐く時に力を入れるのですが、吐く時に力を抜くための呼吸法なのだと思います。
ただ難点は、沖一也がやると、どうしても口臭攻撃に見えることでしょうか。