【脚本 熊谷 節 監督 田中秀夫】
いや、だからさっさと床を(略)
◆ ◆ ◆
相変わらず、道着で街をジョギングして、怪しさ満点の沖一也。
そんな一也が、駅かどっかの売店で新聞を買います。一応、最低限の小銭は持ち歩い、いや持ち走っているようです。
その新聞は、小鉢正博博士がコットン博士とともに、ノーブル科学賞候補に選ばれたことを伝えています。
どうやら、日本にとっても大変名誉なことらしく、売店の横にも、同じ内容を伝える貼り紙が見えます。
その記事を見て「やったー!」と叫んで飛び上がって喜ぶ、沖一也。
ただでさえ不審人物なのに、そのうえ街なかで飛び上がったりしたら、いつ職質されてもおかしくありません。気をつけて下さい。
■その勢いで谷モーターショップにまで飛びこんでくる一也。
一也は「何を隠そう小鉢博士は、この沖一也の大学時代の親友なのであります!」と自慢げ。本当に、隠す気などない全くなさそうです。
ところで、小鉢博士は26歳とのことですが、普通に考えたら、順調に進学して学位をもらっても、まだ修士の年齢では…。まあ、そんなすごい賞の候補に上がるくらいですから、どこかで飛び級したのでしょう。
■その頃、小鉢は見慣れた道場で、拳法の稽古を、しています。
候補に選ばれたせいか、たいそうご機嫌の小鉢ですが「先生は、拳法でも研究でも誰にも負けたことがないそうですが、本当ですか?」と聞かれると「余計なことを聞くな!」と、一瞬で不機嫌になります。
小鉢は、沖一也には研究でも拳法でも勝てなかったと、沖一也を恨んでいます。
そこ小鉢の脳裏に一也の顔が浮かびます。
「小鉢!おまえには負けないぞ!ハハハハハ!」
一応、爽やかな笑顔っぽいですが、小鉢にとってはただのヘラヘラ笑いです。
■沖一也に勝ちたい小鉢の前に、相変わらずメイクはそのままで人間の格好をしたメガール将軍が現れます。
メガール将軍に連れられて、ドグマの基地へ行く小鉢。そこで彼は、ノーブル科学賞がコットン博士に決まったことを知らされます。
それを知った小鉢は、沖一也への憎しみを抱いて、怪人ライオンサンダーへと改造されます。
■ライオンサンダーは、C光線という武器を実験。
「やべー、こっちくるぞ〜」とばかりに逃げようとしたファイターを、メガール将軍が捕まえます。
C光線ダイヤル1を浴びたファイターは、ライオンサンダーの命令通り、うさぎになってピョンピョン跳ね回ります。
どうやらC光線のCとは、コントロールを意味しているようで、これを浴びせれば、人間を意のままに動かせるようです。
1〜4のダイヤルは、1で10分操ることができ、数字が増える毎に、それぞれ10分ずつ操れる時間が延びる仕組みになっているようですが、なぜか最後の「ダイヤル5」だけはただの破壊光線です。
コントロールとか関係ないやん。
てか、ひとりはうさぎ止まり、ひとりは破壊光線の餌食と、同じファイターでも天と地ほどの運命の差がありました。
■沖一也と対決したい小鉢は、オンロードマシンで意味不明な茂みに入っていった沖一也の前に現れます。
小鉢と一也の対決が始まりますが、小鉢役の役者さんも、かなり動ける人のようです。
小鉢はライオンサンダーに変身。それを見て「なぜだ、なぜドグマに魂を売ったんだ?!」という、一也。
それに対し「貴様を倒すためだ!みんな貴様のせいだ!」という、ライオンサンダー。
屈折した小鉢の心情を伺わせます。
一也はスーパー1に変身。ライオンサンダーを追いつめますが、ライオンサンダーが小鉢に見えたスーパー1は、攻撃の手を緩めてしまいます。
そこを逃さず反撃するライオンサンダー。なかなか悪の戦い方を心得ているようです。さすが、ライオンだけのことはあります。
■力では一也に勝った小鉢ですが、頭脳でも勝たないと意味がないと、今度はコットン博士の暗殺で一也に勝負を挑むようです。
ところで、ドグマのコンピュータが弾き出したところによると、リストアップした科学者たちの研究が完成すると、ドグマの作戦が失敗する確率は99%だそうです。
率高すぎです。
どんだけパンピーに粉砕される凡庸な作戦をたてているのでしょうか、ドグマ。
■一方、小鉢がドグマ怪人になったことにショックを受ける一也。
昔を回想している一也ですが、拳法の稽古ではなく、なぜかアメフトです。
どうやら、部活をかけもちしていたようです。
■その夜、コットン博士の家に、暗殺の予告状が届きます。
「明日正午 貴下を死刑に処す
ドグマ暗殺隊
ライオンサンダー」
ドグマ暗殺隊なんて、いつ結成したのか分かりませんが、とりあえずライオンサンダーだけでは文面が寂しいので、何か肩書きが欲しかったのでしょう。
ところで、日本語でちゃんと伝わったでしょうか。
■すると、谷モーターショップにも矢が飛びこんできます。
矢を放ったファイターは、以前蟹泥棒が逃げていったような行き止まりを飛び越えていきました。
「明日正午 鐘の音を合図に
C光線でコットン博士を抹殺する
C光線の有効射程距離は2km
最大出力は600万キロワット 以上
一也、知恵くらべだ
防げるものなら防いでみろ」
と、挑戦状にあります。やたら具体的に手の内を明かしてしまっていますが、その上で一也に勝つという小鉢の自信の表れなのでしょう。
ちなみに、小鉢の声では「鐘の音が鳴り止んだ時」と言ってます。
■明くる日、コットン博士の滞在するホテルを警護する警官隊を見回る一也。
沖一也、いくらスーパー1でも、世間的にはただの一般人のはずですが、どんだけ偉いことになってるのでしょうか。
いや、それは別にいいのですが、
いくらなんでも警官の数が多すぎやろ。
言っちゃなんですが、いち科学者です。それひとり守るにはちと大げさ過ぎやしませんか。
■そのころライオンサンダーは、そこらへんにいた工具箱を持ったオッサンをC光線で操ります。
バックの「錦龍閣」の看板がまぶしいです。中華料理屋さんでしょうか。
続いて、風見志郎や帰ってきた大岩大太が着ていたような上着のお兄さんとかも操るライオンサンダー。
ライオンサンダーは、操った人たちに鏡を持たせたようです。
■ついに鐘が鳴ります。
「あと1分」という一也ですが、口の動きは「正午だ」と言っているようです。
ていうか、この「あと1分」の声、高杉さんの声でしょうか。どうも別人の声に聞こえるのですが。
■鐘が鳴り止むと「C光線、ダイヤル5!」という、ただの破壊光線を発射するライオンサンダー。
すると、警官隊の盾やら、操った人の鏡やらを反射して、最終的にコットン博士の部屋まで破壊光線がたどり着き、コットン博士を抹殺しました。ずいぶんまどろっこしい方法ですが、全てが計算されているなら、確かに防ぎようがありません。
■コットン博士を殺して、一也にも勝ったと喜ぶライオンサンダー。
しかし、そこに現れる沖一也。ライオンサンダーが仕留めたと思ったコットン博士は、ただの人形でした。
沖一也は、凝った画面構成でスーパー1に変身。ライオンサンダーと戦います。
ライオンサンダーと対峙する場面で、スーパー1が何かを喋っているような動きをしていますが、セリフ自体はカットされたようです。
■スーパー1は、今度は手加減なしとばかり、超高温火炎でライオンサンダーを攻撃。
それに怯んだところを、ライオンサンダーは、スーパーライダー閃光キックを受け、小鉢の心を取り戻すことなく「テラーマクロ!」と叫んで、ドグマ怪人のまま死にました。
■友との思い出の写真を破り、小鉢に永遠の別れを告げる沖一也。
その写真は、この後いったいどこに流れついたのか、本物のコットン博士はどうなったのか気になりながら、今回は終わりです。
■次回予告。
相変わらず、今回も沖一也が登場。
「やあ、お腹に力が入るようになったかい?今日も元気でやろう!
お腹に力を入れて
息を吸って
止めて
ゆっくり吐く
これをやると、体にとてもいいんだ。
友達にも教えてやれよな!」
教えたら友達なくしそうで恐いです。