【脚本 江連 卓 監督 山田 稔】
い〜まじゃ この〜世の ド・ブ・さ・ら・い〜♪
◆ ◆ ◆
ギョストマに敗れ、川の水に身を隠す沖一也。
そこへ、ドグマ秘密警察の河原崎さんがやってきます。
川原に河原崎。
いやまあ、それが言いたかっただけなんですけど。
■川の水は相当冷たいようで、秘密警察隊や大石の弟子はあっさり退散。
そこへ、老師の言葉を伝える弁慶の声が響き渡ります。
その内容は「冷たい大気の中で身を清めよ」だそうです。
自ら告げず、わざわざ弁慶に伝言を頼んだ玄海老師。
やはり、この寒さは老体に堪えるので、出ていきたくなかったのでしょうか。
■当の老師は、谷モーターショップで、ぬくぬくと茶ぁしばいてました。
老師の話では、地獄谷にはドグマの拳法道場があって、そこでは人間の限界を超えた荒稽古が行われているそうです。
限界を超えた荒稽古。
玄海老師だけに。
すんません、言ってみたかっただけです。
■沖一也がひとりで身を隠していることを知らされたハルミは、一人だなんて可哀想と言います。
しかし「いいかね、獅子の子はせんじんの谷に蹴落とされても、誰の力も借りずに自分の力で谷を這い上がってこなければならないのじゃ」という、老師。
まあ、獅子というかスズメバチなんですけどね。
■そのころ沖一也は「俺は負けた!負けた!!負けた!!!」と、自己嫌悪に陥っています。
そして、にっくき大石秀人の、自分を嘲り笑う顔が浮かびます。
「沖一也!そんなことをしても無駄だ!お前は負け犬だ!!負けスズメバチだ!!
やけっぱちになった沖一也は、寺の壁を破壊します。季節がら、今後ここから隙間風が吹いてくるのが心配です。
■町はいつの間にか成人式。ハルミも新成人だったようです。
すると、相変わらずブレイン党の服を着ている河原崎さんたちが現れます。
お前はなぜ拳竜会少年隊に入隊しないのかと良に詰め寄る、秘密警察たち。
それに対しハルミは「私の家では、好きなものは好き、嫌いなものは嫌いと、ハッキリするように教育していますの」と、お上品ぶって言います。
それはいいのですが、後ろの「生もずく」がすごく気になります。
それを聞いて「まあいいさ、沖一也は負け犬だ!」と言って去っていく、秘密警察たち。
くどいようですが、負けスズメバチです。
■大石は弟子たち対し、自分に触れたものは大幹部だと言って、猛稽古を始めます。
すると、いきなり正体を現れますギョストマ。
で、弟子たちに触りまくってますが、これは「自分が触った」のであって「弟子が触った」ことにならないということでしょうか。
まあ、そもそも「私」は大石であって、ギョストマではないという言い逃れもできますが。
つまり、誰かを大幹部にする気なんぞ、はなっからないということですな。
■ギョストマは、弟子たちにギョストマ幻魔光線を浴びせます。
これを浴びたものは、ギョストマの姿が大石にしか見えなくなるのだそうです。
ギョストマ、いい加減、大石に化けるのに疲れたのでしょうか。
■そのころ一也は、相変わらず迷いを断ち切れずにいる模様。
ところで、飯はちゃんと食ってるのでしょうか。もっとも、この状況ではあまりノドを通らないとは思いますが。
そこへ、正月料理を持ってハルミがやってきます。
「一也さんにはお正月なんてなかったわ。少しはお正月気分を味わってもらおうと思って」というハルミ。
しかし一也は、料理の入った箱を跳ね除け「大石を倒すまで、俺に正月はない!」と言います。
やはり、腹が減ってイライラしているようです。
■そこへ、転がった弁当を拾いに玄海老師がやってきます。
「危険を承知で持ってきたハルミさんの気持が分からんのか!」という、老師。
老師の方が、女心も分かっているようです。
一也は、老師に稽古をつけてくれるよう頼みますが「一也、今のお前に稽古をつけても無駄だ」という、老師。
「一也、今のお前は獣のように強くなることばかりを考えておる!そのようなお前に、大石の技を見切り、大石に勝つことはできん!」と、老師。
しかし「老師!教えて下さい!俺に、何が不足しているんですか?!」と、くいさがる一也。
栄養分だと思います。
結局、老師は「誰にも教えることはできん、自分の五感で、自分の心と魂で見つけ出すのじゃ」と言って、ハルミとともに去ってしまいます。
それはいいのですが、墓の前を通ると、ハルミの持っている弁当箱が骨壺に見えてきます。
■一也は風に打たれ、雨に打たれながら修行を続けます。
そしてある朝、自分の壊した壁から差し込んでくる朝陽で目を覚ました一也。
外に出ると、梅の花が咲いているのを見つけます。
それを優しく手で愛でるように包み込む一也。
「これだ…!」
そこへ現れる老師たち。
「見つけたな」
「梅の花は、寒さの中にあってこそ、可憐な花を咲かせる」
「荒々しい戦いの中にあってなお、梅の花の可憐さをいとおしむ心こそ、赤心少林拳の心だ」と、老師。
そして老師は、赤心少林拳「梅花の型」を一也に授けます。
あ、この際どうでもいいのですが老師、後ろから見るとすごい髪型です。
■そのころ町では、大石の一派が猛威をふるっていました。
山浦栄さんを捕まえたかと思ったら、自分たちこそさらわれる身分なのに、拳竜会への寄付の少なかった人たちにドブさらいなどをさせています。
その様子を見る一也。なぜわざわざジジイの格好をしているのとか、この際つっこまないことにします。
■谷モーターショップにも現れる警察隊。
そこへさっきのジジイが現れ「おお〜ゴロツキがウヨウヨしておるのぉ」と言います。
まさか、そのゴロツキの中にチョロが入ってないでしょうね。
「なんだこのクソジジイ!」という河原崎さんですが、逆にそのクソジジイにコテンパンにされる警察隊。
■連中は、一也が街に下りてきたことを大石に連絡。
するとそこへ、時期外れの獅子舞がやってきます。
なんでわざわざ獅子舞なのかも、もはやこの際つっこまないことにします。
あ、いやそれとも、老師に「獅子」の例えを使われたので、獅子で返すというシャレの応酬かもしれません。
■獅子舞に入っていたのは当然、沖一也ですが、弁慶が後ろ足をやってたのを想像すると、なんだか笑えます。
■「大石!今こそお前の仮面を剥ぎ取り、正体を見届けるぞ!」という、沖一也。
先に獅子舞の仮面を取って正体を見せただけに、怖いものなしです。
■「一也!雑魚は引き受けた!!大石を倒せ!!」という弁慶。
かつての滝和也を思わせる頼もしいセリフ、いいですね。
■大石と戦う一也。今度ばかりは、大石も大苦戦。
「なぜこの俺が、お前こときに!」
大石はギョストマになり、ギョストマ幻魔光線を一也に発射。一也の思考能力を低下させようとします。
しかし、それがかえってまずかったのか、ギョストマの頭が梅の花に見えた一也は、梅花の型で術を破ります。
一也はスーパー1に変身。
スーパー1とギョストマは、マンションの立ち並ぶ風景をバックに対決。
ギョストマは、冷凍ガスを受けては「さ〜むい!凍える!」と言い、エレキ光線を受けては「すごいショックだ!」と、いちいち威力を解説します。
やはり、他の生物に潜む寄生怪人だけあって、低温には弱いのでしょうか。今、真冬ですけど。
結局、ギョストマはスーパーライダー梅花二段蹴りをくらって、あっさり敗北。まあ意外とたいしたことはありませんでした。
■スーパー1がギョストマを倒したのを見届けるやいなや、さっさと山に帰る玄海老師と弁慶。
考えてみれば、スーパー1の前後編は第1・2話と、この第12・13話だけで、前作スカイライダーと比べたら極端に少なかったんだなぁと気がつきながら、今回は終わりです。
■次回予告。
今回も爽やかに沖一也が登場。そして、
「今日は拳法の呼吸法をやろう!
お腹に力を入れて
息を吸って
止めて
ゆっくり吐く
これをやると、体にとてもいいんだ。
みんなでやろう!」
みんなでやってたら怪しすぎます。