【脚本 熊谷 節 監督 山田 稔】
道は遠いがアローに乗ればマッハ7でひとっ飛び
◆ ◆ ◆
■佐野博士は、強化用人工細胞X9の開発をしています。
X9は、生物と名のつくものを何でも食い尽くしてしまうそうです。
ということは、後にファイターも食ってますが、それもただの機械ではなく、機械生物認定ということでしょうか。
そこへ、ジョーズワニの人間体がやってきます。
この人「帰ってきたウルトラマン」でMATの上野隊員役だった、三井恒さんです。
残念ながら、加藤隊長役の塚本信夫さんとの共演はありませんでした。
X9を顕微鏡で覗きこんで「俺には完成しているよう見えるぞ」という、ジョーズワニの人間体。
ワニの分際に何が分かる。
佐野博士は助手のファイターに、X9を培養室に運ぶように命じますが、アホなファイターはX9を落としてしまい、自分が食われてしまいます。
外気に触れるとX9は突然変異を起こすようです。
■佐野博士は、X9をドグマに悪用されぬよう、特殊なトランクにX9を入れて脱走を試みます。
そのころ、夜の公園でなにやら稽古をしている怪しい人影が。もちろん沖一也です。
この状況で職質されても、おそらく文句言えません。
一也が無邪気に鉄棒にぶら下がっていると、逃げてきた佐野博士が現れます。
佐野博士は、チラッと視界に入った怪しい道着の男には目もくれず、ベンチに座り込みます。
「ここまで来ればもう安心だ」という、佐野博士。
怪しい奴がひとりいますよ。
■すると、博士の背後の池?から目が光って、怪人ジョーズワニが現れます。
博士からX9の入ったケースを強奪しようとするファイター。博士はファイターに刺されてしまいます。
そこへ駆けつける沖一也ですが、来るのが10秒遅かった感じです。
沖一也に「このジョーズワニが、佐野博士ともども地獄に送り込んでくれるわ!」という、ジョーズワニ。
口がデカいだけに、余計なことまで喋ってくれます。しょせんはワニ。
沖一也はスーパー1に変身しますが、名乗っている間に、ファイターがX9に食われます。まあファイターなのでいいですが。
■瀕死の佐野博士は、X9をケースに収めますが、そこに居合わせたアホな男が「純金のトランクだ」とか訳の分からんことを言って、トランクを奪っていってしまいます。
男を追うジョーズワニ。その間に沖一也は博士から事情を聞きます。
あのケースは30時間しかX9を閉じ込めることが出来ないらしく。それまでに取り返さないと、地球上のあらゆる生物はX9に食い殺されるのだそうです。
そう言い残して、傷とケースを奪われたショックで、博士は死んでしまいます。
■そこへ、おめおめと舞い戻ってくるジョーズワニ。
ジョーズワニは人間となり、鰐口と名乗ります。
「あの男に逃げられたのか!」と詰め寄る沖一也に対し「そうだ…」と認める鰐口。
デカい口の割に、男一人取り逃がすとは、文字通り口ほどにもない奴です。
鰐口はお互いのために、X9を取り戻すために一時休戦し、協力しようと申し出ます。
■メガール将軍は、ドグマが動けば、あの「こわっぱ」が何かと邪魔をしてくるに違いないと言います。
「こわっぱ」とは勿論、沖一也のことですが、怪人10体も殺されておいて、他人をこわっぱ呼ばわりできるのでしょうか。
あと「見事な作戦、期待して待つぞ、ウハハハハ!」と笑うテラーマクロですが、ドグマ指輪よりも歯石の方が気になります。
■トランクを盗んだ男ひとりを大都会から探しだすという難仕事に「だいたい人間が多すぎるんだよ!」とボヤく谷さん。
しかしチョロが、テレビに映し出される例の男を発見。
偶然にもほどがありますが、これ一体何の番組なのでしょう。
■上野の歩行者天国で男を探す、沖一也と鰐口の一味。
それにしても、今はこのあたりも様変わりしているのでしょうが、この頃の街の様子が「歴史的映像」としてハッキリ残っているというのも、都会の強みですね。
■鰐口の一味に見つかる男。
男は、たまたまそこにいた良にトランクを押し付けて逃げきろうとしますが、鰐口たちに捕まります。
なかなかトランクのありかを言わない男ですが、鰐口が「言え、言わないとお前の頭を噛み砕くぞ!」ジョーズワニの正体を見せると、喋りました。効果絶大です。
男は「赤い野球帽を被った子供に預けた」と言いますが、あの状況で良の特徴を覚えているところは、なかなかたいしたものです。
と、思ったのですが、良からトランクを受け取った男は「あいつらには絶対内緒だよ!」と言って、その「あいつら」目掛けてわざわざダッシュしていきました。やっぱりアホです。
だいたい、良に「あいつら」って言ったところで、良には誰のことだか分からないんだから、意味ないでしょう。二重の意味でアホです。
■トランクをめぐって男と鰐口たちが争っていると、棚ぼたで一也の所にトランクが落ちてきます。
しかし、そのトランクをまんまと奪う鰐口。
鰐口は、派手に通行人にぶつかりながら走り去ります。
この通行人、本物の通行人ではなく、撮影用に用意したエキストラのようです。前回流れた予告編に、このカットのNGと思われる映像が使われています。
■トランクを奪った鰐口、いやジョーズワニはトラックで逃走。一也はVマシンで追いますが、その間にX9はジョーズワニに注入されようとしています。
ところで、トラックを運転しているのは明らかに
普通の人ですが。
■トラックに追いついた沖一也は、何時の間にかファイターになった運転手はじめ、ファイターたちと戦いますが、ジョーズワニはすでにパワーアップ。
目が赤から黄色になり、左手の尻尾?が金色になってます。
■沖一也とジョーズワニは、日本通運の宣伝をしながら格闘、沖一也はスーパー1に変身します。
エレキハンドの効かないジョーズワニに対し、スーパー1は冷凍ガスで攻撃。フルパワーでX9のパワーを押さえつけます。おそらくX9は低温で動きが鈍るという弱点があったのでしょう。
スーパーライダー閃光キックを受けてジョーズワニは滅びましたが、爆発した時に飛び散ったX9の破片が生きていて、また生物を食い始めないか心配しながら今回は終わりです。