スペクトルマン 第58話 まぼろしの怪獣ゴルダ

【グレートサタン・サタン星人・ゴルダ登場】

ゴリの命ごいをするラーくん健気(つд`)

◆   ◆   ◆

宇宙猿人ゴリとの共闘を拒んだグレートサタンは、自らスペクトルマンに挑戦するが、敗れる…て、あらすじこれだけ?

終わってみると、言ってはなんだが「変な話」という印象しか残らない。

制作側としては「悲恋話」を意図したのだろうが、だとしたら、どうにもうまくいってないように思う。

要因はいくつかあるが、決定的なのは、何度見ても全く同情心の湧かない、朝永という絵描きのキャラクターだ。

意図的にそう演出したのか、それとも単に役者のルックスもしくは力量なのかは分からないが、どうにもこの人好きになれなかった。私見だけど。

加えて、この絵描きのリサに対する愛情が、ストーリー上、グレートサタンの行動に、何の影響も与えていないのも痛い。

結局、死に間際にリサの心を取り戻した?程度。

コンピューター怪獣や流星仮面のように、朝永の行動や言動で、グレートサタンが「意外な行動」をとる展開なら、良かったと思うのだが。

まあ、グレートサタンは、そこらへん人間ごときが何を言おうとで揺らがない「鉄の意志」の持ち主であったということなら、それでいいのだが。さすが宇宙の魔女。

だいたい、グレートサタンの眠りを覚まさせた博士にしたって、見てて何の同情心も湧かないもんなぁ。

むしろ、自分の自由を奪った博士を殺す、グレートサタンの方に共感してしまうくらいだし。キャラの設定や配置としては、今ひとつだったような。

というわけで、妙に明るい主題歌アレンジ曲で、この前後編は終わるのであった。

にしても、いくら予想外の行動だったとはいえ、目の前を通り過ぎた朝永さんを、むざむざ飛び降りさせるとは。

とめろよヒーロー。

ゴルダの毒に冒され「胸がムカつく、頭が燃える」と言いながら、毒を川に出す蒲生譲二。

毒黒過ぎ。

ていうか、その毒が下流に流れて、その毒に触れた下流の住民が…。

なんてことをするんだ、正義のサイボーグ!

博士が殺されている様を見ても、表情ひとつ変えない、ひろみさん。やはり只者ではありません。

サタン星人の服を着て、アジトに潜入する、蒲生譲二。

滝和也か、おまえは。

で、忍びこんだアジトで、朝永さんを発見する蒲生譲二。

その彼を見て「彼はショックのあまり気が狂いかけている。早く助けないとキチガイになってしまう」という、蒲生譲二。

現在では絶対に使えない言い回しです。

結局、グレートサタンにアジトに潜入したことを見破れる、蒲生譲二。

すると、こともあろうに、そこらへんにいた宇宙猿人ゴリを盾にとって「動くな!動くとコイツの頭が吹っ飛ぶぞ!」とのたまう、蒲生譲二。

それ対するグレートサタンの答えは「構うな、殺せ!!」

当然です。

蒲生譲二、思慮が浅いにもほどがあります。

で、なんとか命は助かる宇宙猿人ゴリ。「今度ヤツ見つけたら、ヤツ裂きにしてくれる!」と言います。

自称・宇宙の帝王は、ダジャレのセンスも宇宙一のようです。

ていうかゴリとラーは、スペクトルマンが蒲生譲二だということを、この段階でもまだ知らなかったようです。

あとラーは、スペクトルマンのことを「怪獣殺しの名人」と言ってます。

あんまり嬉しくない称号です。

そういえば、グレートサタンの目的は、地球を「呪いと血と涙に満ちた悪魔の星にする」ことなのだそうです。

すんません、もうなってますけど。

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