■脚本 荒木憲一
■監督 東條昭平
■あらすじ
ジェットマンの力の源・バードニックウェーブを無力化する、反バードニウム鉱石から誕生したバイオ次元獣・隕石ベム。
その攻撃により、変身できなくなったジェットマンの危機を救ったのは、もうひとつの五人の戦士・ネオジェットマンだった!
■ヒトコト
本数的にも「もうひとりのメインライター」になった感のある荒木氏が脚本を担当した、前後編。
図式としては、かつてのウルトラシリーズでよく見られた「上層部対現場の人間」というものだが、今までが今までだっただけに、この「正統派」の作りが、逆に新鮮に感じる。
やたら「戦隊内恋愛」が話題にのぼるジェットマンにあって、この前後編は、そういうのとは全く関係なく、真に「ヒーローもの」として面白く、評価できる内容となっている。
この回、次回作「恐竜戦隊ジュウレンジャー」の主演を務める、ゲキこと望月祐多がネオジェットマンのリーダーとして登場。
また、紅一点の長門美由樹さんは、「ウインスペクター」にも出演しているほか、後のブルースワットの「クィーン」でもある。
■ミドコロ
「遥か20万5千光年の大宇宙に、ジェットマンを倒す秘策を発見したのだ!」という、ラディゲ。
たかだかジェットマンを倒すことだけのために、20万5千光年の彼方まで材料を見つけに行かないでいただきたいものです。
▽なぜか、ふりがながカタカナの「インセキベム」。
▽もしかしたら、水溜まりか何かに落としたら、一発で勝てていたかもしれない、隕石ベムの弱点。
▽心ならずも、旧ジェットマンは民間人になったという、一条総指令。
まあ確かに、職業軍人だった竜以外は、遊び人に、デブに、女子高生に、世間知らずのお嬢さまですからね。
隊の構成としては最悪です。今更ですけど。
▽そこらへんのオバハンみたいな、アコと香の会話。
▽なぜか、古いバンク映像テンコ盛り大会の、巨大隕石ベムの襲撃。
▽よく見たら、制服の肩に手袋を挿している、凱。
そうか、やはり君も正木本部長に憧れているのか…。
▽あぁ、アコちゃんのマシンに野郎が乗ってる…。
▽明らかにフニャフニャなのに、なぜか隕石ベムの体で折れる、バードニックセイバー。
まさに「柔よく剛を制す」ってヤツしょうか。
▽「お前たちを倒し、次はジェットマンだ!」という、マリア。
やはり、バイラムには、ネオジェットマンは、ジェットマン認定されていないようです。
▽「お前たちの代わりなどいくらでも作れる!負け犬に帰る場所などない!」という、一条総指令。
逆の意味で、なかなかの名言。
望月祐多って「仮面ライダーJ」の主役ですね。
(Jって最近の映画ではロクな扱いされてませんが、4月のは大丈夫?)
「隊の構成としては最悪です」
昔何かのギャク漫画で、「悪に強い」のを集めたはずが
「アクの強い」連中が集まりました・・・なんてありました。
確かに「アクの強い」ですね。この番組。
影の王子さん
望月さんは、戦隊とライダーの両方で主役を演じた、稀有な役者さんですね。
まあ、ZOやJは、影が薄いですが…。劇場版一本だけというのが、今となっては悔やまれます。
アクの強い戦隊…いろいろ考えたんですが、戦隊史上もっともアクの強いのは、「バトルフィーバーJ」なのではないかと思います。
都合、七人のメンバーがいた訳ですが、フランスとケニアは格別でした。あの鉄山将軍でさえ、メンバーの統括には手を焼いていたくらいですからねえ。