■脚本 扇澤延男
■監督 小西通雄
■あらすじ
社会のゴミから、岡田という老人を助けた純。
彼は、前の会社を定年まで勤めあげ、これから再就職の面接なのだという。
岡田は、社会、特に若い者が、自分の今までの功績を認めようとしてくれないことに不満を持っており、そんな岡田に、純も同情的であった。
そんな折、連続放火事件が発生。現場を映した写真には、なんと岡田の姿があった…!
■ヒトコト
脚本・扇澤延男の筆が冴え渡る、レスキューポリスシリーズ最高傑作のひとつとの呼び声も高い回。
弱い立場の者が、世間や強い者に対して叛乱を起こすというのは、扇澤作品ではしばしば見られる構図であるが、今回も、世間に虐げられた名もなき老人たちと、その黒幕であり、やがてその悲しい過去と“動機”が明らかになる須藤を通し、それが描かれる。
プロットとしては、第9話同様、十分1時間ものとして通用する深さがある。
扇澤さんが、あと10年早く脚本家になっていたら、または『特捜最前線』がもう10年長く続いていたら、特捜で、彼の描くドラマが堪能できたに違いない。
この回、岡田役の今西正男さんをはじめ、往年のテレビドラマには欠かせない名役者のひとり・河合弦司さん、特撮ものの怪人の声としておなじみの依田英助さんなど、出演者をベテラン役者が固め、話に深みを持たせている。
また、須藤役の志村要さんは、のちに『特捜ロボ ジャンパーソン』にも出演。
■ミドコロ
▽相変わらず、おもちゃにしか見えない「Super Rescue Solbrain」と書かれた、純くんの手帳。
▽
♪ わ、わ、わしらは老人放火団
♪ マッチ1本 愛のムチ
♪ 恨みに燃えた 真っ赤な炎
♪ 腐った日本を焼き尽くせ!
『少年探偵団』の歌のメロディーで。
さあ、皆さんもご一緒に♪
▽本部長「玲子、玲子!」
玲子「樋口です」
このちぐはぐな通信のやりとり、この先も多数。
本部長「大樹、大樹!」
大樹「西尾です」
も、同様。
▽ラストバトル(?)、メタルボディのスーパーヒーローvsただのおじいちゃん…。