【脚本 佐藤五月 監督 野田幸男】
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これはあれですか、教育映画かなんかですか。
物質的に不自由がない状態でも、必ずしもそれが幸せとは限らないというテーマや、この時代の“家族のあり方”について、問題提起を込めて書かれた…と思われる作品。
まあ、前者は、ワタシに言わせれば甘え以外の何者でもないとは思うが、それをドラマのテーマとして扱うのは良い。
が、話自体がなんとも「ユルい」というか、骨がない。
脚本が佐藤五月で、前述のようなテーマなので、もっとダークでヘビーなドラマを期待したのだが…、ハッキリ言って期待はずれ。
ハッピーエンドで終わって「あーそうですか」という感想しか出てこない話。
そもそも、“不純異性交遊”とか、そういうものを話に入れる必要があったかどうかさえ疑問。死んだ教師の行動も、何だか意味不明過ぎるし。
もっと、人間の暗部まで踏み込んだ展開のほうが良かったのではないか。ぶっちゃけた話、教師が女子中学生と関係を持っていたとか、母親ともできていたとか。
とりあえず、いちばん気に入らないのは、ラストで女子中学生の両親が、悔い改めたような態度を見せること。
父親のほうはともかく、一戸建てに移り住むために共働きして(=子供をほったらかしにして)何が悪い、的に居直っていた母親というのは、実に良いキャラクターなので、あの程度で改心されては、出てきた意味がない。
あの母親が、最後まで悔い改めないくらいの、ヘビーな展開なら、もう少し心に響く話になったように思うのだが。
とにかく「ユルい」。この時期、放送時間帯が夜10時から1時間繰り上がっているのだが、その弊害が、やはりドラマ作りにも影響を及ぼしていたのだろうか。
「特捜」の終わりは近い…。
でも、ファミ劇は2週間放送なし。はやく「退職刑事編」を見たいのだが…。
全く記憶にありません。
正直、この時期は惰性で観てました。
プロデューサーの話では
夜10時というのは…
自営業の人がやっとゆっくりと、くつろげる時間帯だそうで
1時間繰り上がることの「諦め」はあったのでしょう。
そういう今の私も平日のドラマをタイムリーには観れません。
◆影の王子さん
いやもう、ワタシもすでに惰性で見てますよ。
あと、この時期の特捜の個々のレビューを体系的に網羅したサイトが存在しないので、なんとか最終回までは、この仕事をやり通さなければという、変な義務感ですね。
いやまあ、そんなにイヤイヤやってるわけでもありませんが。もしかしたら“隠れた名作”が発見できるのではないかという期待もあります。
でも、少なくとも、ここのところは全く無いですね。
あ、ワタシも最近の地上波ドラマは見ていません。ていうか、ケーブルテレビばっかり見てる…。