【脚本 橋本 綾 監督 天野利彦】
本編ラストに、次回登場する 敵ロボット ゲスト主役の女が登場…って、
『マッハバロン』か。
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何を意図して、こんなシリーズをつくったのか、さっぱり分からないが、ともかく、この回から3回は“終着駅の女シリーズ”だそうで、脚本は3本とも、橋本綾が書いている。
で、この回だが…。
正直言って、もしこの話が「特捜最前線」でなかったら、間違いなく途中でチャンネルを変えている。それくらい、つまらない話。
まあ、天野監督の手腕で、なんとか映像にはなってはいるが…。
いや、駅の階段で死んでいた女が、なぜか大腿部の人骨を持っていて、その身元を特命課が捜査する、という着眼点自体は実に良いと思うのだが、それが話の面白さに全く繋がっておらず、わざわざ面白いネタをドブに捨ててしまったような感じ。
話を書いたほうの意図はどうであろうと、終わってみると「あぁそうですか」という感想以外に残るものはない。
なぜそうなのか、具体的にそれを事細かに説明しても良いのだが、そのためにもう一度見直す必要が見いだせないくらい、話自体が全く心に響かない。
だいたい、“自分が殺して埋めた男を、一年後に掘り起こして大腿部の骨を持ち帰る”という、極めて整合性を欠く行動をとるような人物が、ドラマの中心人物である事自体、ワタシとしては、評価できない。
その他、この回の田所初江という女は、明らかに人格破綻しているとしか思えないような部分が多々あり、「特捜最前線」の一本としては、全く成り立っていない。
とにかく、この回には“話の面白さ”というものが全く無い。
ワタシは、まだシリーズ3回のうち1回しか見てない時点でこの原稿を書いているのだが、どうせやるのなら、佐藤五月氏に脚本を書いてもらってほうが良かったのではないか?
佐藤氏は、もともと女性を話の中心に据えた話が多いうえに、ほとんど悪意としかとれないような“毒”を大量に含んだ話が多い。
しかし、その“毒”こそが、言い換えると“話の面白さ”であり、佐藤氏の脚本を「特捜最前線」たらしめた、最大の要素である。
それと比べれば、ただ単に、どうでもいい女と男の話を、のんべんだらりと展開されたのでは、視聴者が(少なくともワタシは)話の途中でダレてきて、チャンネルを変えたくなっても当然である。
つまるところ、これは「特捜最前線」である必要が、全く無い話なのである。
そう考えると、「あぁ、やはり特捜は、この時期にはもう、終わりに近づいていたのだなぁ…」と、思ってしまうのだった。
なんかJR(この時民営化してたかな?)の回し者
みたいな企画ですよね。
あと朝倉陽子だったっけ・・・売れない歌手を懸命に
プッシュしてたような?
この歌手と当時のプロデューサーとの関係こそ捜査すべきでは?
裏の「ベストテン」に対抗すべく若者を視聴者に取り込む
はずがこの企画じゃねぇ・・・
>影の王子さん
お返事遅くなって申し訳ありません。
>JR民営化
そうか、そういうことがあったのですね…。
かといって、別に駅とか電車とか、全然関係なく、話自体がどうでも良かったですね…。
そうですね、ワタシはリアルタイムで「特捜」を見ていないので、ついつい見落としていまいがちですが、この時期は「ベストテン」が裏番組だったんですね。
やっぱり、人気のある番組の放送時間枠を変えるというのは、あまり良くないんでしょうねぇ。
「Gメン82」だって、わざわざ「西部警察」の裏にぶつけたりしなければ、1年はもったと思うのに…。
>朝倉陽子
確かに、このあたりの「特捜」でちょくちょく使われてましたね。特に印象に残ってませんが…。
使われた理由って、そういうこと…?(笑)
別に使う必要も効果もないのに、使ってたりしてましたね。『新宿ナイト・イン・フィーバー』の時の「この空を飛べたら」なんかは、唐突ながら、印象的で良かったんですけどねぇ。