【アイアン登場】
“ミラ〜ナイフが宙を切る〜♪”ってヲイ
当たってへんやんけ!
◆ ◆ ◆
2009年最初のレビューは、ライダーシリーズでも特捜最前線でもなく、なぜか『ミラーマン』です。
昔、ディレクTVに加入していた時代、“SFチャンネル”というチャンネルで放送していた時に、シリーズ後半は見たのですが、前半を見るのは、今回のチャンネルNECOでの放送で見るのが初めてです。
レビューが中途半端になっている作品が多い中、また性懲りもなく新しい作品のレビューを始めてしまいましたが、放送は週1本のようなので、なんとか最後まで続けてみたいと思います。
■「1980年代、私たちの地球は重大な危機に直面している。
何とも説明のつかない異常な事件が、世界の各地で頻発した」
というナレーションで始まる本編。
2009年の現在に聞くと、なにか“時代劇”でも見ているような、妙な感覚に襲われます。
そして、ウルトラセブンの印象が強いせいか、浦野光さんの声を聞くと、まさに円谷プロ作品という感じがします。
あと、このナレーションでは、異常な事件は「インベーダーの仕業」ということを意味しているのだと思いますが、現在は、別にインベーダーの仕業じゃなくても、十分に異常な事件が頻発する、重大な危機に直面しているように思います。
■“カチャカチャカチャカチャ”とタイプ音がなって、『ミラーマン誕生』と出るサブタイトル。
音楽は“ミラ〜マ〜ン”と歌うことのできる、冬木透さん独特の手法の音楽です。
■『御手洗』という表札。
当然、人名ですので“おてあらい”ではなく“みたらい”と読みます。
ですが、この漢字が人名に使われていることを知らない人や、ただの酔っぱらいとかが、本当に“お手洗い”だと思ってやって来ないとも限らないので、表札は漢字メインは避けたほうが良いように思います。
■沢井孝子さん、若い!!!
■サイエンス・ガード・メン(バー)の紹介で流れる、ジュパパパパーシュパパパパーでおなじみの、SGMのテーマのアレンジ曲。
それは良いのですが、ものごっつい曲調が重いです。
■国際科学地球防衛会議からの通信の声は、八代駿さんのようです。
■何だかよく分からない“鏡手裏剣”で、インベーダーを文字通り血祭りにあげる、鏡京太郎。
ていうか、傷の数とか深さとかを考えた場合、どう考えてもインベーダーは、血ぃ出過ぎです。
■御手洗博士に「鏡に助けられたんです」という、鏡京太郎。
並の人間なら、そんなことを聞いても「鏡に助けられた?ハァ?!」で終わりなのですが、御手洗博士は京太郎の話を真剣に聞いています。
さすが、大物は違います。
もっとも、鏡京太郎の出生の秘密を知っていればこそなのだとは思いますが。
■インベーダー、どうでもいいですが、写真に映り込み過ぎです。異次元の侵略者なら、もう少しどうにかしてください。
あと、「ネガを厳重に保管しよう」という御手洗博士ですが、どうせなら速やかに処分したほうが良いと思います。
■京太郎の母について「君のお母さんは生きているかもしれん。ある事情があって、生まれたばかりの君を私に預けて、姿を隠した」という、御手洗博士。
「特捜」とかなら、十中八九、京太郎は母と夫との子ではないとか、母親が他に男を作って子供を捨てたとかいうのが“ある事情”の相場なのですが、今回はそういうことではないようです。
あと、御手洗博士の後ろの本棚をよく見ると、コストダウンなんとか、とか「購買管理便覧」とかいう本があります。
確か、御手洗博士は、宇宙物理科学の権威だと聞きましたが、経済分野にも造詣が深いのでしょうか。さすが、大物は違います。
■自分が、異次元人の血をひく“ミラーマン”であることを、御手洗博士から聞かされた鏡京太郎。
それを信じたくない京太郎は、鏡で自分の姿を見ますが、鏡に向かって手を伸ばすと、手が鏡をすり抜けることに気がつきます。
それは良いのですが、そんな能力は、別に今始まったことではないわけで、今まで、京太郎が気がついていなかっただけということになります。
ということは、鏡京太郎は、今の今まで、鏡やガラスを、一度も拭き掃除したことがない、ということになります。
一体、今までどんな生活を送ってきたのでしょうか、この人。
■鏡の世界に入り込んだ鏡京太郎。
すると、先代(?)のミラーマンの声が聞こえてきます。
それはいいのですが、この場面、ものごっつつい光の点滅です。
これ、現在の放送ガイドライン内なのでしょうか。どう考えても、基準以上点滅しているように思いますが。
■鏡の世界から戻ってきて、自分の血を見て「血だって赤いぞ、普通の人間だ、ミラーマンじゃない」という、京太郎。
これまた、まるで今、生まれて初めて自分の血を見たような口ぶりです。
本当に、いったい今までどんな生活を送ってきたのでしょうか、この人。
■謎の宇宙船に向かって発進した戦闘機が、一機撃ち落とされたという知らせを聞いて、出動するSGMの面々。
って、出動するといっても、御手洗邸から、普通に車に乗って出て行くだけ。ものごっつい地味な発進です。この頃は、まだジャンボフェニックスのジの字もありません。
■インベーダー、別の道を通れば良いのに、わざわざSGMや警察の目の前を通って、宇宙船に向かっています。
かまって欲しかったのでしょうか。
■正体を現し、怪獣アイアンになるインベーダー。
全身金色なのに“アイアン”とはこれいかに。
ちなみに、劇中では名前は出てきませんでした。
■アイアンと戦うべく、初登場するミラーマン。
ですが、せっかくの初登場なのに、思いっきり夜。
当時のテレビは、今のテレビよりも暗く映っていたと思われるので、視聴者のみなさんが、ミラーマンを、ちゃんと主役ヒーローと認識してくれていたかどうか、若干不安です。
■先代(?)のミラーマンの声に従い、必殺技のミラーナイフを繰り出す、ミラーマン。主題歌では空振りしてますが、今回は、ちゃんと当たりました。
ミラーナイフをくらい、緑色の血を流して消滅するアイアン。
いや、だから血ぃ出過ぎ。
あと、おそらく放射能を大量に含んでいると思われる血がもうもうと燃えていますが、それはほったらかしで大丈夫なのでしょうか。
■エンディング、異次元世界をイメージしていると思われる映像以外は、スタッフ・キャストのテロップは、合成ではなく、白バックに黒文字という、極めてシンプルなものです。
歌は、主題歌が使用されていますが、やはりどちらかといえば、後期シリーズのように、そのタイトルからは全く想像できないバラード調の『戦え!ミラーマン』の方が、この映像には合うような気がします。
これはタイムリーに観ていました。
(ので、裏の「シルバー仮面」は数年前にようやく見ました)
レンタルDVDで見直しましたが、「中途半端」は否めないです。
それと「怪奇大作戦」か!ってくらい気色悪いです。
(これは誉めてます)
ただ、初期のインベーダー怪獣はカッコ良過ぎ!
途中からメチャクチャ手抜きになりますが・・・
主人公が人間以外の父と人間の母の「混血児」って
(「宇宙刑事ギャバン」とか)設定は
あんまり好きじゃないです。
「ありえへん!」と思うので・・・
ミラーマン大好きです^^
初めて見たのは小学5年の時で、ウルトラマンと違うテイストにすっかりはまっちゃいました。
後半はカラータイマーがついちゃって、ウルトラマンとあまり変わらなくなってしまうのが残念ですが。
雑誌「宇宙船」最新号によると、特撮監督の高野宏一さんが昨年11月30日に亡くなられたそうで…素晴らしいスタッフがどんどん鬼籍に入られるのはつらいです。
ミラーマン第1話については、脚本の若槻文三さん、監督の本多猪四郎さんも既に故人…(T-T)
ミラーマンはウルトラセブンの流れを汲んでますので、特に前半はハードなSF作品という事で好きでした。
SGMは防衛組織の頭脳という設定でしたので、怪奇大作戦のSRIような分析チーム。
超常現象に見せかけたインベーダーの暗躍を暴くのが彼らの仕事でしたので、後半になってジャンボフェニックスが登場したときは子供心には嬉しかったですが、今見ると唐突間が否めません。
とはいえ宇宙猿人ゴリの公害Gメンが、怪獣Gメンになったよりはマシですけどね。
というワケで今年も宜しくお願いします。
>影の王子さん
そうなんですね、ミラーマンとシルバー仮面は、放送時間が真裏だったのですね。
ワタシは、2007年にファミ劇で放送された時に「シルバー仮面」は全話見ましたけれど、ワタシ的にはかなり気に入りました。
なので、ビデオなんて普及していない時代に、この2作品のうち、どちらかしか見られないという状況になった時、どっちを選ぶかというのか、なかなか難しい問題ですね。
「混血児」の設定ですが、孫悟空が、なるまでにあんなに苦労したスーパーサイヤ人に、息子の悟飯があっさりなったりとか、“能力の高さ”を示すためには、意外と有効な設定なのかもしれません。
>礼二さん
礼二さんも「ミラーマン」の方を見ていたのですね。
じゃあ、あまのじゃくのワタシは、もし当時礼二さんくらいの年齢の子供なら、絶対“シルバー仮面派”だったでしょう(笑)。
高野宏一さんについては、ファミ劇の「レオ」の本編前に、追悼のテロップが出てましたね。
みなさんの魂は、作品の中で永久に生き続けるので、このワタシも、微力ながら、それを伝える語り部のひとりになりたいですね。
かなりひねくれた語り部ですが…。
>こーじさん
コメント返しが遅くなって申し訳ありません。こちらこそ、今年もよろしくお願いします。
ナレーターや音楽なども、「セブン」をある程度意識した表れだったのでしょうか。
この頃は、すでに「仮面ライダー」が放送されている頃ですが、「ウルトラマン」などと違い、単独ではなく、組織だった敵が出てくるというあたりは、ライダーを意識したのかな、と、ふと思いましたが、実際はどうだったのでしょう。
確かに、SGMは、完全に頭脳集団で、戦う集団というニオイは全くしませんね。
これはこれでとても面白いのですが、やはり、巨大ヒーローが出でくる作品の組織にしては、地味な印象をまぬかれなかったのかもしれませんね。