【脚本 押川国秋 監督 宮越 澄】
下痢なのによく走るな、コイツ。
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時田を主役にした一本。
殺しの犯人が、自転車の男のまま話が終わったら、かなり“残念な話”だったのだが…。
真犯人は寿司屋の男。なるほど、それは予想がつかなかったな。まあ、北条清嗣氏が出てきた時点で、ただの寿司屋の役で終わるはずがないとは思っていたが…。
そういえば、殺された老人の持っていたゲートーボールのボールは、ダイイングメッセージになってたのだな。
確かに、あの状況なら、犯行を思いついてもおかしくはない。かなり短絡的な犯行ではあるが。
もっとも、自転車の男は、金を奪ったのに、なぜわざわざ隠したのかという疑問は残るのだが。普通の人間なら、金盗ってさっさと逃げると思うが…。
今回、新しいと思ったのは“同じ寿司を食って、同じサルモネラ菌が出たから同じ場所にいたことになる”という証明。
確かに“同じサルモネラ菌が出たからといって同じ場所で同じものを食ったとは限らない”ということも言える。
しかし“ハンカチについていた血の血液型がB型だからといって、それが殺された人の血とは限らない”ということとは違い、B型血液の人間はたくさんいるが、食中毒を起こすくらいのサルモネラ菌は、そうあちこちでしょっちゅう発生するものではないですからなぁ。
事件は終わったが、最後に「我々の気持ちだ」と言って、自転車の男に募金を渡す神代課長。やっぱり、オイシイところは持っていくなぁ。
というわけで、傑作とはいかないまでも、話としてはキッチリと出来上がっている回。
ちなみにだが、女子の方はかなり募金が集まっていたようだ。やはり、野郎ひとりで募金を1000万集めるなんて、厳しいと思うぞ…。
この回、大山豊さんがチラッと出演。「ジュウレンジャー」のプリプリカンの声や、「ソルブレイン」の『バクダンと落語家』に出演したりしている。
やっぱり、特撮最前線。