バトルフィーバーJ 第1話 突撃!!球場へ走れ

【コウモリ怪人登場】

どうがんばっても、ミス・アメリカのナマ脚にしか目がいかないんですけど。

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1995年に『秘密戦隊ゴレンジャー』が、正式に“スーパー戦隊シリーズの第1作”とされるまでは、今に続く戦隊シリーズの第1作とされていた『バトルフィーバーJ』。

しかしながら、実際には、翌年の『電子戦隊デンジマン』が、むしろ基本フォーマットと言われることがあるように、他のシリーズと比べると、かなり異質な部分が多いのもこの作品の特徴。

あげればいろいろあるのだが、例えば、マスクの形状がゴーグルでないうえに、各人バラバラであることや、各国の“踊り”を戦闘に取り入れているなど、とても第1作とは思えない“マンネリ打破のテコ入れ”にも思えるような、奇抜なアイディアが見られる。

これはおそらく、元々シリーズ化を念頭にしていたわけではなく、『ゴレンジャー』よりも、むしろ『忍者キャプター』に近い、単発の複数ヒーロー番組として企画されたから、というところに起因する…のか?

それはさておき、メンバーの出演陣には、わりとキャリアのある役者が多く、特にバトルコサックの伊藤は、『ゴレンジャー』のミドレンジャーである。

また、ダイアン・マーチンの声の吹き替えは、モモレンジャーの小牧リサ。変身後のミスアメリカも小牧リサが演じている。

そして特筆すべき点は、やはり“バトルフィーバーロボ”の存在。

『スパイダーマン』において、“等身大ヒーローが巨大ロボットに乗り込んで、巨大化した怪人と戦う”というコンセプトが成功したのを受け、この作品でも巨大ロボが登場。

これは半分私見だが、変形・合体を一切せず、デザイン上の制約を全く受けることのなかったバトルフィーバーロボは、2008年の現在においても、戦隊ロボ史上、屈指のカッコよさを誇っていると思うのである。

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■ストーリーは、赤いコウモリ傘を持った鹿沼エリが、国防省の要人を次々に暗殺するところから始まります。

ちなみに、殺される国防省幹部は、河合弦司さんや加地健太郎さんなど、おなじみの顔。

その暗殺者を捕まえるため、アメリカ以外のバトルフィーバーの面々が集結。

どうでもいいですが、その秘密通路は、あまりにもバレやす過ぎて、もはや秘密通路になってませんが、いいのでしょうか。

■ダイアン・マーチン、そのたったひとりだけの撮影のために、なんと後楽園球場を借り切っています。

なかなか贅沢です。『西部警察』なんて、球場と言えば「川崎球場」と相場が決まっていたのですが。

やはり、スポンサーの力なのでしょう。

ちなみに、大人の事情からか、シリーズ中は、ダイアンは“別格”みたいな扱いが多く、劇中で主に行動するのは他の4人、という図式が多いようです。

■ダイアンのお父さんが英語でしゃべると、勝手にしゃべりだす自動翻訳機。

なかなか優れた機械ですが、“●uc●!!”とか“●on ●f ● ●itch!!”とかいうタブー英語も、即座に翻訳されてしまうのかどうか、ちょっと興味があります。

■「バトルスーツを着ると、能力がアップする」という、鉄山。

バトルスーツを“着ていない”ミス・アメリカの脚の能力は、強化されないのでしょうか。

というか、あのデザインは、鉄山の陰謀でしょうか。

だとすれば、ダイアンに対するていのいいセクハラのようにも思えます。

■バトルスーツを来て、鉄山から各々命名される、バトルフィーバーの面々。

って、

いちいち踊らんでよろしい。

ていうか、明らかに約1名、「舞踊」じゃなくて「武道」の人がいますが、細かいことはいちいち気にしません。

■バトルフィーバー最初の敵・「古代人サボテカの流れを汲むコ〜モリ怪人」。

パッと見、あれを「コウモリ」だと分かる人は、なかなかいないものと思われます。

■コウモリ怪人はあっさり敗れましたが、「エゴスには凶悪無惨な怪人がごまんとおるわ!」という、かなりハイテンションな飯塚昭三声のサタンエゴス。

で、周知の通り、ヘッダー指揮官は、当初は潮健児さんが担当していましたが、大人の事情で石橋雅史さんに変更、撮影済みのシーンについても、可能な限り“石橋ヘッダー”との入れ替えが行われたということですが、第1話のラスト、チラッと潮ヘッダーが映ってます。

ていうか、第4話で思いっきり出てきますけどね、潮ヘッダー。

■大平透さんのナレーション、『ゴレンジャー』などと比べると、かなり抑えた、落ちついた口調です。

あと、気づいたことですが、音楽面で、かなり流用曲が多いということです。

第1話だけで『イナズマン』『ジャッカー電撃隊』『大鉄人17』の音楽の使用が確認できますが、本編後半でバトルフィーバーが名乗りを上げるシーンに使われていたのは、『超神ビビューン』で、妖怪がしょっちゅう登場していた音楽だったりします。

まあ、『ジバン』や『ウインスペクター』ほどの節操の無い流用ではないですが…。

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