【犬怪獣(ボビー)登場】
すんません、因数分解って何でしたっけ…。
◆ ◆ ◆
この前後編は『アルジャーノンに花束を』という小説が下敷きになっている事を、後で知った。
割と有名な小説で、日本でドラマ化もされているらしい。
今回、レビューを書くにあたり、その原作小説を読むべきか読まざるべきか迷った。
しかし、原作を読んでしまうと、どうしても“比較”になってしまいがちだし、あくまでも“スペクトルマン #48・49のレビュー”を書きたかったので、あえて今回、原作は読んでいない事を、お断りしておく。
そば屋に勤める三吉くんは、天才になれるという脳の手術を受け、大学の医学過程を3ヶ月で修めるほどの天才となった。
しかし、三吉くんの前に同じ手術を受け、中学生並みの頭脳を持ち、三吉くんの友達であった犬のボビーが、凶暴化して怪獣化。
その手術には、ゴリの陰謀が一枚かんでいたのだ。
蒲生譲二はスペクトルマンとなり、犬怪獣を倒すが、同じ手術を受けた自分も、もしかしたら怪獣になるのだろうか…と、三吉くんが不安をめぐらせるところで終わり。
シリーズ後半になって、明快なヒーロー物の図式が多くなってきた『スペクトルマン』にあって、かなり異色な前後編。
むしろ、初期に見られたハード路線が復活したという見方もできるか。
頭が悪い事をコンプレックスに持っていて、天才になる手術を受ける事を志願する三吉くん。
「俺、賢くなりたいんだ」「俺、もうバカは死ななきゃ治らないなんて、いわれたくないんだ」といって、手術に望んだ三吉くん。
そして、その手には母親の写真が。お母さんは、もう死んでいるらしい。
母親の写真に「かあちゃん、墓の中から見ていてくれよな」という三吉くん。三吉くんのお母さんは、病気で死んだのだろうか。だからこそ、天才になって医学部に進み、人を助ける研究をしたいと望んだのであろうか。
三吉くんの心の優しさが表れている描写の数々が、心を打つ。だからこそ、これから始まる悲劇が、なおいっそう、心に迫るのである。
ところで、この回のサブタイトルテロップは黒色なのだが、バックと同化して、とっても見にくい…。
「釣りバカ日誌」をみるときの楽しみのひとつが、三吉役の鶴田忍さんと「仁義なき戦い」の打本役の加藤武さんの姿を確認することです。
>月見家さん
ワタシ、普段は映画を全く見ない人間なので、とりあえず鶴田忍さんの出演作をウィキペディアで見てみましたが、「ショムニ」の恩田社長だけ見覚えがありました。
なるほど、三吉くんがもし生きていれば、あんなスケベおやz(略)になったんだなぁと、思ってみたり。
加藤武さんは、まったく顔が浮かびません。特捜最前線の「哀・弾丸・愛 7人の刑事たち」に出ているそうですが、はてどんな人だったか…。塙脚本作品は、好みではない作品が多くて、あまり見返さないので。
加藤武さんは、石坂浩二の金田一シリーズで、「よーし、わかった!」とか言いながら、見当違いの犯人逮捕を命ずる、刑事役の人です。僕は、DVDが出てから特捜好きになったのですが、今では見られない苦くてヘビーな話があって楽しめます
>なおさん
コメントありがとうございます!
DVDを見てファンになられたということは、果たして面白いかどうか確定でない状態で、DVD-BOXを購入されたということでしょうか。
では、おそらくワタシが“古い特捜ファン”ということになると思いますが、古い特捜ファン的に、DVDに収録された話が、なおさんの心に届いたようで、なによりです。
これだけ重厚で上質なテレビドラマというのは、もうおそらく、二度とは出ないでしょうね。なにせ、『特捜』の終わりが、テレビドラマ黄金期の終わりとさえ言われているくらいですから。
そのDVDで、加藤武さん、確認してみます。
コメント、ありがとうございます
雑誌の特捜最前線の紹介で、「個人で原子爆弾を作り、脅迫する」という一文で、買ってみようかなと思ったのが、購入した動機です。さらに、特典の予告編集で付き合おうと思ってみたり…。本郷猛、城茂、海城剛と、僕にとって馴染みの顔が主役なのも、特捜が好きな点でしょうか(笑)
>日本でドラマ化もされているらしい。
ユースケ・サンタマリア主演のを見てました。
>蒲生譲二はスペクトルマンとなり、犬怪獣を倒すが、
何もあんな酷い倒し方しなくても・・・苦しませずに済む方法を知らないのでしょうか、スペクトルマン。
鶴田忍さん、結構特撮番組のゲストが多いですね。
「ウルトラマン80」とか、「科学戦隊ダイナマン」とか。香取慎吾の「透明人間」にも、長谷川初範さんと一緒に出演されてましたよ。
>なおさん
“プルトニウム爆弾が消えた街”ですね。
あれは、私が特捜最前線にのめりこむきっかけとなった、衝撃的な話ですね。
特捜最前線は、使い古されたネタではありますが“特撮最前線”と異名をとるくらい、特撮ドラマで主役を演じた役者が異様に多いことで知られますが、脚本にも長坂秀佳氏が参加されていることもあり、どこか“特撮臭さ”があるのも、この番組の魅力なのかもしれませんね。
礼二さん
>ユースケ・サンタマリアが主演
もう、その時点で、個人的には見る気ゼロですねwww
足斬って、血ドバー出てましたね。
苦しませずに殺すとなると、ここはひとつ、山より大きくなって、ひと思いに踏みつぶすしか…。
あ、やっぱり倫理上の問題が。
かつては、特撮物・一般物含めて、いろんなドラマがありましたから、脇役でいろんな番組に出る方が、かえって得だったのか知れませんね。