【脚本 佐藤五月 監督 宮越 澄】
バアサン誘拐事件がふってわいた!!(ウインスペクターの『逆転ばあちゃん』予告風に)
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これからの日本でますます大きくなっていくであろう社会問題を、特捜風に、というか“佐藤五月風に”正面から描ききった力作。
社会問題をテーマにするだけでなく、ストーリーとしてもちゃんと面白い作品になっているというところが、ポイントが高い。
多少話が入り組んでいて、所轄署も特命課も視聴者もかなりばあさんに振り回されるので、一度通しで見て、全てを分かった上でもう一度見ると、より話が分かると思う。シナリオの構成自体はしっかりしている。
また、ばあさんに対して所轄所刑事が冷たい理由や、ばあさんの息子が「どこかで死んでくれればいいと思ったこともある」と言うなど“教訓的なただのキレイごと”で終わってないところも、ポイントの高い点である。
・「タクシーを使いすぎる」と、おやじさんを叱責するカンコちゃん。
鬼だな君は。
まあ、特命課といえども、税金の無駄遣いはいけません。
・居酒屋で一人で酒を飲んでいるジイサンを見て、「50年後の我が身を見ているようで、気が滅入ってきますね」という吉野。
心配するな、その前に殉職するから。
・ばあさんに「紅林さん、その人奥さん?」と言われてしまうカンコちゃん。
そんなふうに間違えられてワタシとっても迷惑です。
・ばあさんと子供を誘拐した若造に、「俺はもっと骨のある奴を調べたいよ!」という、おやじさん。
アナタが今まで対決してきた相手が、骨がありすぎるだけです。
・さらに、その若造に「刑事さん相手に法律の講釈か、つけあがるなこの野郎!!」という、おやじさん。
なんて元気で凶悪なジイサンですか。
まあ、ワタシとしては、牧れいさえ見られれば何でもいいんですけどね。