【脚本 藤井邦夫 監督 天野利彦】
天野監督らしく丁寧に撮ってあるので、水準以上の作品には仕上がっているが、話としてはイマイチな感が拭えない回。
・喫茶店をジャックした男は、特命課に逮捕された強盗を助けるために釈放を要求しているのではなく、殺すために釈放しろと言っている点
・喫茶店の中にいた人間のうち、女のひとりはジャック犯の身内である点
これらは、話の中で明らかになる前から、カンのいい大半の視聴者は気がつくはずなので、焦点はやはり、喫茶店の男と強盗犯のつながり、どんな恨みがあるのか、という一点になるわけだが…。
恨みの理由はそういうこととは…なんともかんとも。
いや、多分脚本で呼んだらそれなりにインパクトのある理由なのかもしれないが、実際映像にしてしまうとどうも…っていう感じ。
あと、わざわざ大分県の日田市にまで舞台を広げる必要があったかも、正直疑問。紫のバラの入れ墨を忘れないために、同じ図柄を皿に焼くというのも、一般人の感覚からはかけ離れている気がするし…。
中身としては悪くないのだが、もう少し“展開の面白さ”みたいなものがあれば、さらに良かったように思う。同時進行で関連無さそうな事件が起きて、実は喫茶店ジャックと関連があるとか。って、そんな話『西部警察』にあったか。
ただ、拳銃を持って突入を試みるも、あくまで人命優先で動く特命課は、良い。
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