[えりまき怪獣ジラース登場]
【工具くらい常に自分で持ち歩くべきでは】
モンスター博士と異名を取る中村博士が、なにやら動物たちにエサを与えています。
ゴッド怪人サラマンドラではありません。
このモンスター博士、よく見ると明らかにそれほど歳をとっていない人が老け作りしたような顔です。それと、回りの絵がなんとも落ちつきません。
モンスター博士は湖にボートで漕ぎ出し、ジラースにもエサを与えに行きます。呼びかけに答えてブクブクと出てくるジラースですが、うっかりするとボートの真下に出てきたりとかしそうで、モンスター博士も命がけです。
その湖では、ジラースの食べ残しを狙って、魚が増えているとのこと。その噂を聞きつけ、その魚を狙いにくる釣り客も急増しているようです。
釣り客の中に一平くんがいました。休暇でしょうか。
魚が増えすぎたことで、何か湖に異常が起こったのではないかということになり、科学特捜隊が調査に乗り出します。
そういうことを調べるのなら、もっとちゃんとした専門機関があると思うのですが、この国では面倒なことが起こったら何でも何でも科学特捜隊に頼るようです。あ、別に科学特捜隊がちゃんとしていないという意味ではありませんが。
ビートルで運ばれた特殊潜航艇S21号に乗るアラシ隊員。どうでもいいですが、その酸素ボンベみたいなマスクは何でしょうか。潜航艇の中くらい、普通に呼吸できるようにしてもらいたいものです。
湖に潜ったS21号から、水中カメラの映像が科特隊本部に送られてきます。科特隊のモニター、どう見てもそこらへんのテレビですが、多分最新鋭のメカなのでしょう。
異常なしということで基地に戻ろうとしたハヤタですが、そのままムラマツ隊長から休暇を与えられ、大喜びの面々。
とか言いながら、二人っきりになった基地でフジ隊員といいことをしようというのが、ムラマツ隊長の本当の目的だったりしないでしょうか。
休暇をもらったハヤタ・イデ・アラシの3人は思い思いに過ごします。ハヤタは何か書いていたり、アラシはたらふく食っていたりします。イデはシャワー浴びてますが、イデ隊員の入浴シーンなんか見せられたところで嬉しくもなんともありません。
そのころ、少年グラフという雑誌の久保記者と林カメラマンが、モンスター博士のところへ取材に向かっていました。
ところで、その極めて恥ずかしいオープンカーは何ですか。大の大人がよくこんなものに乗って公道を走ってきましたね。途中で警察に声かけられませんでしたか。
久保記者と林カメラマンは、モンスター博士の話を聞きますが、その途中でタバコに火をつける林カメラマン。それを見たモンスター博士は、林カメラマンをにらみます。確かに無礼な奴です。
久保記者とモンスター博士によると、自分と一緒にネス湖に行った二階堂教授という人は、そこで行方不明になったそうです。
色々話した挙げ句、林カメラマンのライターを破壊して「帰ってもらおう」と、ふたりを追い返すモンスター博士。タバコを吸われたことが、よっぽど腹に据えかねたのでしょう。
ホテルの従業員、何気にウルトラマンの中の人というかアマギ隊員です。ていうか、もしかして仕事忘れて普通に遊んでませんかこの人。
湖の側では、イデ隊員と久保記者が水面を見ていました。するとボコボコと泡立つ水面とボートに乗ったモンスター博士を発見。ふたりはモンスター博士を追いかけることにします。
イデ隊員は、目印に科特隊シールを木に貼っています。これなら確かに目立つというかむしろ目立ち過ぎです。
モンスター博士の研究室に潜入したイデ隊員と久保記者。懐中電灯で室内を照らしていると、モンスター博士が立っていました。照らされるまでジッと待っているとは、なかなかお茶目な博士です。
そのとき、イデ隊員の通信機にハヤテから連絡が入りますが、イデ隊員は出ることができません。通信機はモンスター博士に踏みつぶされてしまいます。
イデと連絡が取れないハヤタとアラシ。何かあったと直感したようですが、ただ単にふたりで何かいいことをしてるんじゃないかとも思ったかもしれません。
だとしたら、イデの奴、あんなおばさんのどこがいいんだとか思っていたに違いありません。
モンスター博士が、ふたりに顔をお見せしろと言うと、律儀に湖からジラースが出てきます。もっとも画面が暗くて顔だかなんだかよく分かりゃしませんが。
翌朝、ムラマツ隊長とフジ隊員までもやってきて、行方不明のイデと久保記者の捜索です。もしかしてホテルの別の部屋にしけこんでいるだけかもとか一瞬でも思わなかったのでしょうか。
研究室では、イデが通信機を直そうとしています。機械的なトラブルならともかく、物理的に壊れてしまっては直すもクソもないような気がしますが、その辺は大丈夫だったのでしょうか。
湖では、一平くんとその仲間が何やら水に撒いています。すると魚が死んで浮かんできます。この人たち、その魚を食べるつもりなのでしょうか。投げ込んだのが何かは知りませんが、それはそれで危険な気がします。
すると、湖からジラース出現。一平くんたちは、その場面もなくボートから湖に投げ出されます。
すると走ってくるモンスター博士。その正体は、ネス湖で行方不明になったはずの二階堂教授でした。この人、変装した上に老け作りをしていたようです。念を入れるにもほどがあります。
しかし二階堂教授は、自ら作り上げたジラースに踏まれます。このあたり、帰ってきたウルトラマンの『許されざるいのち』にも通じるシーンです。
ムラマツ隊長たちは、イデ隊員と久保記者を救出に向かいますが、ハヤタ隊員はこっそりひとり離れて、ウルトラマンに変身するチャンスをうかがいます。端から見るとけっこう怪しいです。
ジラースが研究室に迫ったところで、ハヤタはウルトラマンに変身。ジラースの前に立ちふさがります。
ウルトラマンは、顔の前でヒラヒラと手を振ります。もしかして口臭でもまき散らしていたのでしょうかジラース。
ジラースは、自ら石を空中に放り投げ、放射火炎でその石を粉砕してみせます。「どうだ、おまえにこんなことができるか」と言わんばかり。恐竜のくせに生意気な奴です。
すると、ウルトラマンもスペシウム光線で同じことをやってみせます。
それはいいのですが、たたでさえ3分くらいしか戦えないのに、恐竜の挑発に乗ってこんなところで無駄にエネルギーを使って大丈夫なのでしょうかこの人。
今度は「オラオラどんとこんかい!」と、いつものように胸を叩いてみせるウルトラマン。やっぱり近所の元気じいさんです。
しかもウルトラマン「シュワッハッハッハッ」と笑いました。その顔で普通に笑われたら、正直かなり不気味です。
そんな油断したウルトラマンに、ジラースは放射火炎で攻撃。しかしウルトラマンは、いきなりジラースの襟巻きをもぎ取ります。なかなか乱暴です。
そういや、ガボラのヒレもいきなりむしり取ってました。そういう性分なのでしょうか。
こうなると、完全にウルトラマンvsゴジラという、夢の対決の構図です。
ウルトラマンは、もぎとった襟巻きを闘牛士のマントのようヒラヒラさせ、ジラースを翻弄します。なかなか卑怯な戦い方です。
戦いは続き、ウルトラマンは気合いの一撃をジラースに叩き込みます。口から血を流し倒れるジラース。こういうシチュエーションで意味なく血を吐くのは人間も怪獣も同じのようです。
心ならずも倒してしまったジラースに、ウルトラマンは襟巻きをかけてやります。好感度アップのチャンスでしたが、すぐに襟巻きがへたってしまったので、逆に好感度ダウンです。
ラスト、重々しい雰囲気と音楽ですが、久保記者と林カメラマンは、またあの恥ずかしい車で帰るんだなあと思いながら今回は終わりです。
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