【電話帳は大切に】
純子さんがミイラビールス入りの水を飲もうとすると、後ろからシゲルくんが脅かして、純子さんは水を前方にこぼします。第1話の風見志郎と妹さんの構図とと同じパターンです。
すると、水をかけられたお花がみるみるしおれていきます。この時、水が毒入りであった事を純子さんたちは知りました。やっぱり第1話と同じパターンです。
その頃、ひとりの男がラジオを聞きながら車を飛ばしていると、急にセミの声が聞こえはじめます。セミの声を聞いた男は喉が渇きます。セミの正体はデストロンの怪人・ヒーターゼミでした。
水が欲しいという男に、ヒーターゼミは親切にもミイラビールス入りの水をあげます。それを飲んだ男は、まるで人が変わったようにしわがれて倒れます。まあ実際、人が変わってるんですけどね。
ライダー隊本部に戻ったおやじさんは、ミイラビールス入りの水をさらに花にかけて追い打ち。けっこう酷い人です。
そして東山団地の人々が次々とミイラになっていくと、ライダー隊員から報告が入ります。ところでこの声、先週のケンジくんと同じ声ではないですか。他に人がいなかったのでしょうか。
風見志郎は、はじめの男がミイラになった現場に来ます。警察に事情を聞こうとすると、警官はデストロン戦闘員になります。どうやらレインジャー第2部隊のようです。
第2部隊は、ミイラビールスの血清を作れるのは田口博士だけだと親切にも教えてくれます。あまりにも間抜けな戦闘員ですが、この時点で作戦だったのかもしれません。
おやじさんと純子さんは東山団地に向かいます。ところで、後々ストロンガーまで登場するおやじさんのジープ、もしかしてこれが初登場ですか。
おやじさんが団地に入ると、住民がすでにミイラになっています。するとセミの声。それを聞いたおやじさんは水道の水を飲もうとします。ところで住民もそうですが、飲み物って水だけじゃないし、朝起きた人全てが水道水を飲むというのも変な話です。中には牛乳とかジュースを飲む人もいるはずですが。
というわけでおやじさん、冷蔵庫の中から何か見つければいいのに、やっぱり水道水を飲もうとします。そこに駆けつける風見志郎。おやじさしんをノックアウトです。
しかし、風見志郎もセミの声を聞いて喉が渇きます。改造人間でも喉は渇くようです。
風見志郎がセミに電話帳をぶつけると、ヒーターゼミの登場。「ミミンガー」が微妙に「ミミングゥワー」になっているのが素敵です。
風見志郎はいつの間にかV3に変身。ヒーターゼミと対決ですが、取り逃がします。V3、衣装のクリーニングが大変そうです。
風見志郎は、いつの間にか復活したおやじさんから純子さんがデストロンにさらわれたと連絡を受け、白いセダンを追います。『走れハリケーン』の“はっしれ〜ハイウェイ〜”の部分から入る選曲がシブいです。
白いセダンを追う風見志郎ですが、ただのカーチェイスなのに、ものごっつい火薬の量です。予算余っていたのでしょうか。
あと、相当入念にリハーサルしていた事が、砂地のタイヤの跡からうかがえます。
かなり酔いそうな映像が展開したあと、風見志郎は車を止めますが、中にいたのは純子さんではありませんでした。田口博士の娘のハルミだそうです。
おやじさんはなぜかシゲルくんをよこし、風見志郎とシゲルくんは、田口博士が隠れているという別荘へ行きます。娘は田口博士を捜しますが、そのスキに風見志郎は別のドアを開けたりしています。全くマナーのなってない奴です。
やがて夜中の1時台になります。同じ部屋に娘と風見志郎がいます。イゲルくんはもう寝ているようです。
娘が本物の美女なら手を出したいところですが、多分ヒーターゼミだろうと正体が分かっていたので、風見志郎も手を出してないのでしょう。
風見志郎はシゲルくんを連れて寝室に行きますが、シゲルくんの帽子を被っています。密かに憧れていたのでしょうか。
別荘の地下にあったデストロンのアジトに行く娘。ドクトルゲーは、直ちに次の行動に移れと命じます。
しかし、戦闘員が風見志郎を殺しに出向いたのは、それからゆうに3時間以上経ってからです。どこが直ちになんでしょう。
しかも、戦闘員はナイフで風見志郎を刺そうとしますが、案の定風見志郎に気づかれます。こんな古典的な方法が風見志郎に通用すると思ったのでしょうかデストロン。
戦闘員を追う風見志郎ですが、罠にかかります。上から針の付いた天井が降りてきますが、針がずいぶんデカいのと、針と針の間隔がずいぶん空いているのとで、仮に天井が降りてきたとして生きてはいられるように思います。
ただ、身動きできないことに変わりはなさそうなので、やはり天井が降りきる前に脱出した方が無難です。風見志郎はV3に変身します。
V3の前で、田口博士の娘が戦闘員に捕われますが、V3は「そうかな、本当に殺せるのか、デストロンの仲間を?」と余裕しゃくしゃくです。まあ、デストロンなら味方でも殺しかねませんが、戦闘員が怪人を殺すのはレアケースでしょう。
V3は、はじめから田口博士に娘がいないことを知っていました。娘はヒーターゼミになります。やっぱりうかつに手を出さないで良かったです風見志郎。
V3は外で戦闘員と対決。“たたーかう〜せいーぎの〜”の部分から入る主題歌インストが豪快で素敵です。
シゲルくんと純子さんはデストロンに捕えられてますが、V3はスクランブルホッパーを発射。戦闘員、やっぱりむざむざとシゲルくんに円盤を取らせています。学習能力がないのでしょうかデストロン。
あと、特殊音波で戦闘員と戦う戦法ですが、これってただ苦しむだけなのでしょうか。それとも死に至るのでしょうか。もし後者だとしたら、何気にかなり残酷な戦法です。
V3は回転フルキックをヒーターゼミにおみまい。ヒーターゼミは体をコナゴナにしながら大爆発。ヒーターゼミ型の模型を爆破しています。デストロン怪人としてはこれまでにない高待遇です。やっぱり予算が余っていたのでしょうか。
で、「ミイラ作戦は失敗した」と締められてますが、講談社の『仮面ライダー大全集』のストーリーダイジェストの文章を借りると、「結局血清は手に入らず、うやむやのまま話は終わりを告げた」ということで今回は終わりです。
次回予告、ショッカー・ゲルショッカーの大幹部がよみがえる衝撃の展開。私はこの頃まだ生まれていませんが、もしリアルタイムでこの予告を見たら、興奮で夜も眠れないと思います。