【誰が真ん中走るかでモメたりして】
歴代の7人の仮面ライダー、全員の名前がテロップで出るオープニングは壮観です。また、登場しないジェネラルシャドウが、まだテロップに出ています。
磁石団長と戦うストロンガーはチャージアップ。超電逆落としで、磁石団長を砂浜に突き刺します。突き刺しやすそうな頭で大変助かります。てか、何でもかんでも超電をつけりゃいいってもんじゃないと思いますがストロンガー。
一方、仮面ライダー1号はヨロイ騎士と対決。ライダー1号の強さは、ストロンガーでさえチャージアップ前は全く歯が立たなかったデルザー魔人さえもよせつけません。
「(ライダーキィーク)゛!!!」
相変わらずドスの利いたかけ声のライダーキックで、ライダー1号はヨロイ騎士を気絶させます。おそらく、殺さないように手加減したのでしょう。恐るべし、仮面ライダー1号!!
そのころ、ライダー2号はマシーン大元帥に苦戦。まあ、力関係からいって普通はこうなるでしょう。これは2号ライダーが弱いのではなく、マシーン大元帥が強いと解釈すべきなのでしょう。
マシーン大元帥が、どっから出したのか、機関銃でライダー2号を殺そうとします。2号が降参して手をあげようとしているところへ、「待て、大元帥!!」とライダー1号がやってきます。
「動けば仲間の命は無い!!」とライダー1号。仮面ライダーともあろうものが人質作戦ですが、まあこの際仕方がありません。
「マシーン大元帥助けてくれ」「俺たちを見殺しにしないでくれ」と随分弱気の魔人たち。しかしマシーン大元帥は「それでも栄光のデルザー改造魔人か!!」と冷たい言葉。サブタイトルに対抗したのでしょうか。
形勢逆転で、マシーン大元帥の機関銃を奪って「いさぎよく降伏しろ!!」とライダー2号。なかなか調子のいい奴です。まあ一文字隼人ですから。
磁石団長とヨロイ騎士があきらめていると、マシーン大元帥がバカ笑いしだします。マシーン大元帥は、デルザーが捕えているV3とライダーマンとの交換を要求。ストロンガーとライダー2号は、仕方なく魔人を縛ったロープをほどこうとします。
その時、「待て、その必要は無い!!」と現れるXライダー。続けて現れるアマゾンライダーの指した方向に、V3とライダーマンがいました。どうやらXライダーとアマゾンが助けてくれたようです。デルザー、見張りくらいつけていなかったのでしょうか。もっとも戦闘員の見張りでは限界がありますが。
7人の仮面ライダーに囲まれ、「デルザー軍団も」「これで終わりかのう」とまた魔人があきらめていると、今度は奇岩山の人面岩からビームが発射されます。「危ない、散れ!」と急に命令口調のストロンガーですが、7人のライダー、むしろ寄ってます。
爆発が収まると、マシーン大元帥の声がします。デルザーは、おやじさんを人質に取ったようです。
人質に取られたおやじさん。その目の前で人面岩が「デルザー、ふっかーつ!!」と言うと、なぜか思いっきり『超人バロム1』の音楽で、奇械人やデルザー魔人が復活します。左からご紹介しましょう。
サメ奇械人。声はオリジナルと同じ市川さんです。
奇械人アリジゴク
カニ奇械人。見たこともない奴です。ていうか、どう見てもカニ獣人です。しかも、アマゾンに食いちぎられた節足がちぎれたままです。武器は、右手にカマキリ奇械人の武器を持っていますが、左手はハチ獣人の腕です。
奇械人メカゴリラ。声はオリジナルと同じ沢りつおさんです。
ブブンガー。なぜか胴体がドクガランになっています。
荒ワシ師団長。デルザー魔人で唯一の復活です。盾は持っているのはオノがありません。自称デルザー軍団きっての強者も、ただの復活怪人になってしまいました。
おやじさんを助けに向かう7人の仮面ライダー。そのライダーたちに「ライダー、気をつけろ!!」と叫ぶおやじさんですが、「うるさい!!」と戦闘員に殴られて気絶します。戦闘員の方がキキーキキーと百倍うるさいですが。
「攻撃開始!」とマシーン大元帥。ライダーたちを爆発が襲いますが、おやじさんのジープを運転して道案内した戦闘員も、見事に巻き添えを食らいます。
攻撃してくる復活怪人たちですが、磁石団長とヨロイ騎士も、その他大勢の中に混じっています。ライダーシリーズ最後の怪人なのに、なんだかちょっと情けないです。
あと、フラフラしながらやってきて、V3にキックをくらってぶっ倒れるサメ奇械人がとてつもなくラブリーです。
ライダーと怪人の激闘が続くなか、ストロンガーがいないことに気がつくマシーン大元帥。すると「俺ならここだ!!」と背後から現れるストロンガー。
「良いところで会った。俺が相手になってやる!」とマシーン大元帥ですが、その前にストロンガーが指を指した方向では、怪人たちが全員爆発します。煙の中で決めポーズをとるライダーたち。こっそり打ち合わせでもしていたのでしょうか。
「こうなったら貴様を道連れに死んでやるわ」と、すでに半分勝負をあきらめている感のあるマシーン大元帥。ストロンガーとマシーン大元帥の対決ですが、マシーン大元帥は、チャージアップもしていないし、電パンチでもないただのパンチをくらって吹っ飛びます。
「聞け、ライダーども。デルザーは、デルザーは滅びぬ!!」と言い残して、マシーン大元帥はものごっつい大爆発です。マシーン大元帥、実はたいしたこと無かったのでは。
おやじさんが気がつくと、7人の男たちが回りを取り囲んでいます。パッと見ちょっとコワい絵です。
勢ぞろいした7人の素顔の仮面ライダー。ひとりひとりの名を呼ぶおやじさん。
「茂」
「猛」
「隼人」
「志郎」
「丈二」
「敬介」
「アマゾン」
オープニングのテロップでは本名の“山本大介”となっているアマゾンですが、やはりアマゾンはアマゾンです。
おやじさん「おい…デルザー軍団はどうなったんだ」
本郷「一人残らず」
一文字「全滅です」
おやじさん「いや…違うぞ!」
風見「違うっておやじさん」
おやじさん「俺ゃあ、見たんだ」
結城「何をです?」
神「何を見たんです? 」
おやじさん「奇岩山の人面岩が喋ったんだ」
アマゾン「人面岩が?」
7人ライダー、見事なセリフの分担です。
人面岩にデルザーは滅びぬと言ってマシーン大元帥の秘密があると思ったライダーたちは、奇岩山に向かいます。7人全員がヌキでアップになります。
奇岩山に到着する7人の仮面ライダー。すると「遠路をはるばる、ご苦労だったな。仮面ライダーの諸君」と、本当に人面岩が喋ります。そして山が崩れ大爆発が起こると、巨大な姿をした岩石巨人が現れます。デルザー軍団の大首領だそうです。
「七人の仮面ライダーの諸君。それぞれ私の声に、聞き覚えがあるのではないかな?」と言う大首領。
1号「ショッカーの首領!」
大首領「そしてまた」
2号「ゲルショッカーの首領」
大首領「あるときは」
V3「デストロン!」
大首領「そしてまた」
Xライダー「ゴッド!」
アマゾン「ナレーター! ゲドン!」
ストロンガー「ブラックサタンの首領!」
ということですが、Xライダーとアマゾンは、明らかにノリで適当なことを言ってます。もっとも、この二人の敵は共通であった可能性は高いのですが。
大首領に立ち向かう仮面ライダーたち。しかし、アマゾンの噛みつき攻撃も、ストロンガー電キックも、1号2号の猫だまし作戦も、V3キックも、何もかも効きません。
1号「このままでは」
2号「やられてしまう」
V3「負けてたまるか!」
ライダーマン「なんとかしなくては」
ストロンガー「仮面ライダーは全て兄弟だ!!」
Xライダー「みんな、手を握れ!!」
アマゾン「エネルギーを、集めるんだ!!」
後輩のライダーが随分エラそうな口をきいています。特にXライダー。
仮面ライダーたちは、エネルギーをひとつに結集して、大首領の体内に飛び込む作戦に出ます。最後に、いつものように手袋を直してエラそうに手をのせるストロンガーですが、今週までは主役なのでまあいいです。
大首領の体内を探るライダーたち。すると、脳みそに目がついているような変な生命体があります。どうやらこれが大首領の本体のようです。四隅には、博物館なんかで“立入禁止”を示すようなポールが置いてあります。
「ワシは地球を捨てて宇宙の果てに帰る。その前に7人のライダー、死ねー!!」
と言い残して、本体は像もろとも爆発です。
大首領を倒し、「終わったのか…長い長い戦いが」とおやじさん。そしてライダーシリーズにおける立花藤兵衛の出番も終わりました。
ありがとう、ぼくらのおやじさん!!
ラスト、なぜか、よりによって『戦え!仮面ライダーV3』テレビサイズ宮内洋ソロバージョンが流れる中、7人の仮面ライダーがマシンで並走します。
ライダーそれぞれがアップになりますが、出てくる映像は、なぜか写真を無理やり撮ったような静止画です。映像を焼き直す時間が無かったのでしょうか。それとも、もともとこういう演出だったのでしょうか。
「さようなら、7人の仮面ライダー、さようなら」と中江さんのナレーションが入りながら、今度は『レッツゴー!!ライダーキック』が流れています。一応『ストロンガー』の最終回ですが、ライダーシリーズ全体を締める、という意味だったのでしょうか。
というわけで、第1期ライダーシリーズはこれにて幕を閉じます。ちなみに、仮面ライダー1号と仮面ライダーアマゾンについては、オリジナルの役者が演じる最後の回となりました。
また、本郷猛と城茂は、この後『特捜最前線』で共演することになります。この番組の初期メンバーには、他にアカレンジャーもいます。『特捜最前線』が『特撮最前線』と呼ばれる所以です。
第一期ライダーシリーズもついに終わりましたね…あさみやさん、お疲れ様でした(拍手)本作は単にストロンガーのみならずシリーズを締め括る記念碑的作品にしよう、という意気込みは大変感じられたのですが(石森先生の監督参加、ライダー全員集合等)今回見なおしてみて、“え?こんな終わり方やったかいな!?”とずっこけたのも正直な所で…特に大首領。 解説によると“正体を見られて自爆”とあるのですが映像から受けた印象では“宇宙の果て”に逃亡した感もあるのですが…同じ様な組織を作ってはつぶすを繰り返すどっかの社長みたいな大首領ですからね(笑)しかしやっぱり最後に歴代のライダーとおやじさんが勢揃いする姿は私達の胸を熱くする訳で…残念ながら小林昭二さんと山口豪久さんは他界されてしまいましたが、“特捜最前線”に進んだ藤岡弘、さんに荒木茂さん、昼メロの速水亮さん、アオレンジャー宮内洋さん、まさに“人生いろいろ”の佐々木剛さんと岡崎徹さん…番組終了30年以上たった今でも私達の中では間違いなくヒーローだと思います。
見直したりはしていませんが、レビューを拝見していろいろな場面がよみがえってきました。ストロンガーもまた、怒濤のスピードでしたね。お疲れさまでした。しかし、更新のスピードの速いこと…えーと、あとから過去記事にもコメントさせてもらうかもしれませんです。
>なぜか思いっきり『超人バロム1』の音楽
私が以前コメントさせてもらったのはココのことだったんですね…。
そして…
>『戦え!仮面ライダーV3』テレビサイズ宮内洋ソロバージョン
>写真を無理やり撮ったような静止画
…という一連の流れ。
あまりにも意図不明というかシュールというか…。
最後に巨大な謎かけかよ!なんて思ったりした記憶があります。
藤岡さんはこのあたりから「本郷」よりもかなり「桜井」に近づいていますね。
あ、上の名無しコメントは私です。たいへん申し訳ありません…。
>ころんさん
ねぎらいのお言葉ありがとうございます。
大首領はねえ…まあ、歴代ライダーの最終回で、まともなラスボスが出てきたためしがありませんからねえ。ストロンガーまでで言うと、アマゾンのときのゼロ大帝くらいでしょうか。あとは蛇とか骨とかオッサンとか…。
もしあの脳みそが本当に正体だったとしたら、地球征服という「遊び」をしていたのかとも思ったりしますが。
でもやっぱり、素顔の7人ライダーとおやじさんが対面する場面は壮観ですね。
山口さんが他界されたのは残念ですが、みなさん、我々の心に深く刻まれた永遠のヒーローたちですね。
ちなみに、佐々木氏と宮内氏、それに速水氏は、それぞれ『特捜最前線』にゲストで出てました。やっぱり『特撮最前線』(笑)。
あと、次のレビュー作品は、第1期ライダーシリーズの完結を目指して『V3』にする予定です。
>月見家さん
ねぎらいのお言葉ありがとうございます。
実はこのサイトのレビュー、今までは書ける時に書けるだけ書きだめして、常に10日分くらいのストックがある状態で、1日1話ずつ更新していました。が、それもだんだんまどろっこくしなってきたので、書いた分書いた時にアップしちゃえ!ということで今のような更新スピードになっています。
なので、現在は記事のストックは全くありません(笑)。
ストロンガーはよく『パロム1』や『変身忍者嵐』の音楽使ってました。まあ、この作品の選曲は、ハッキリ言って上手くはありませんが…。
やっぱり、今見ても最終回のあのラストは謎ですねえ。監督に石ノ森さんが名を連ねていますが、イソギンジャガーの時ほど奇をてらったようなことはやってない分、あの画面だけが妙に浮いてるというか。あと、よくあの選曲で監督(ふたりもいるのに)OKしたなあと思ってみたり。
>桜井刑事
1年目の、まだマイルドな頃の桜井刑事ですね。3年目に戻って来たときは、ぶっちゃけヤ●ザみたいでしたから。まあ、だんだん元に戻っていくんですけどね。
リアルタイムで観てたので
「ああ、もうライダーとお別れなんだ」
と思っていました(翌週の特番は当然観ました)。
「死人に口なし」で偽「仮面ライダー」が量産
されているのはさておき・・・
復活デルザーは全員改造魔人だったらと思います。
しかし戦闘は「正義の暴力」って感じで最高です。
首領は死んだのか去ったのか分からないのがイイ。
あと、ラストの「写真ビラビラ」は
本当に評判悪いですが僕は結構好きです。
動画よりもヒーローが去っていく哀愁が漂っていると思います。
確かに??な点は多いですが、人気を保っている間
にシリーズを終了させ、大団円をしっかり描いた
スタッフの功績は称えるべきです
(それが「スカイ」の「お笑いリンチ」になるとは…)
>影の王子さん
リアルタイムでご覧になってましたか!うらやましいです。
リアルであの時代を体感していない人間であるワタシは、たとえ知識は得られても、当時の“空気感”というのは、絶対に得ることは出来ないですからね。
>写真ビラビラ
変化球的な演出でしたが、面白い効果は出ますね。
ただ、もともとの演出プランとして考えられていたとしても、「あえてこうしたんだ!!」というよりは、どうしても「予算と時間の都合でこうなっちゃいました」という風に見えてしまうのが難点です。
改造魔人は、ひとりだけ、それもよりによって荒ワシ師団長ですからねえ。
もっとも、今となっては「カニ奇械人」などは、伝説のように今でもその勇姿が語り継がれているわけですが。
これは、もしかしてどっかで書いたかもしれませんが、もし、「ストロンガー」の選曲を、第1作とV3を担当した武田さんがしてくれていたら、ストロンガーが第1期シリーズの最終作になることはなかったように思います。
ストロンガーの選曲は酷かった…。
>お笑いリンチ
>偽ライダー量産
…あえてコメントすまい(笑)。いやまあ、前者はいいのですが、後者はねえ…。まさに「偽ライダー量産」っていう表現がピッタリですね。先生はきっと天国で「俺がいないのをいいことに好き放題しやがって」と、思ってらっしゃることでしょう。
あさみや紫苑様
丁寧なコメントありがとうございます。
当時9歳で「朝日新聞」に「ライダー終了
ざま~ぁみろ」みたいな記事をみました。
10年前に先生が亡くなられた時の記事には
「仮面ライダー」の名前は無かった。
(日経とかはあった)。
当然記者は違うでしょうが、朝日はどうも。