【陳列品は大切に】
デストロン基地で、中原博士が怪人ピッケルシャークをつくっています。どうやら最後の仕上げのようです。
ピッケルシャーク、皆が思い描くようなサメのイメージを逸脱した、それていて秀逸なデザインです。
ピッケルシャークを改造した中原博士ですが、博士の動揺を察知した首領は、ピッケルシャークに博士殺害を命じます。人の心までお見通しとは、さすがは首領です。その能力がありながら、なんでV3の改造を防げなかったのかは謎ですが。
基地を脱出する中原博士。それを見て「ん〜、中原め〜!!」とピッケルシャークですが、悔しがってる暇があったらさっさと追いかけたらどうですか。
あと中原博士、その車はどこからパクったのでしょうか。
中原博士は、立花スポーツ店を訪れ、風見志郎に渡してほしいと手紙をおやじさんに手渡します。中原博士、100パーセント安全とは言いませんが、遠慮しないでここにかくまってもらえば良かったのに。
中原博士が車に戻ると、ギリザメスピッケルシャークが待っていました。「おい博士、こんなところで何をしているのだ」とピッケルシャーク。ずいぶん白々しいサメです。
中原博士はピッケルシャークに殺されます。こんなときのために、自爆装置でも埋め込んでおくべきでした。
中原博士を始末したことを首領に伝えるピッケルシャーク。首領は、「中原は立花藤兵衛に何か渡したらしい」と言います。見張りでもつけていたのでしょうか。それとも、首領独特の能力で知ったのでしょうか。後者だとしたら、その能力がありながらV3の誕生をゆるしたことがますます謎です。
風見志郎は、殺されている中原博士を発見します。そばには海藻が落ちていたようです。ピッケルシャークについていたものだと思いますが、だとしたら、基地から地上まではちゃんと通路があるはずなのに、ピッケルシャークはわざわざ一度海につかって出てきたとこになります。アホなサメです。
風見志郎が立花スポーツ店に行くと、おやじさんが文句を言いながら店を片づけています。誰かが荒らしたようです。まあデストロンでしょうけど。あとこの店、年中荒らしたし放題のような気がしなくもないですが。
店の奥に入って行くおやじさんと風見志郎。「さすがのデストロンも、この二重の仕掛けには気がつくまい」と得意気のおやじさんですが、全ての設備をおやじさん一人で作っていない限り、誰かの手は入っているわけです。
となると、工事に携わった人間の口から、ライダー隊の秘密が漏れるという可能性もありますが、その辺の対策は大丈夫なのでしょうか。
ハッ、まさかライダー隊本部の設計や建設に携わった人間はすでに全員……
一方、純子さんは手紙を風見志郎に渡すため、タイアップ先の伊東温泉海園ホテルへ向かいますが、そこで待っていたのは変な男。どうやらストーカーのようです。
「おまえ、オートバイに乗ってるイカす野郎とつきあってるんだってな」とストーカー男。バイクに乗ってるからイカすとは限りませんが、少なくともアナタよりイカす野郎なことは確かです。
ストーカー男、純子さんの持っているケースをひったくって喜んでいます。やってることはガキそのものです。
すると、新聞を読みながらデストロン戦闘員が現れ、回りを取り囲みます。当然逃げるストーカー男。純子さん、デストロンのおかげでストーカー男は追い払えましたが、結局デストロンに狙われるので、一難去ってまた一難です。
デストロンに連れ去られる様子をうかがっているストーカー男。ひそかに純子さんが変なことをされるのを期待していたのでしょうか。
そこへ、車のかげから風見志郎登場。いつの間に先回りしたのでしょう。
自分の名前を名乗る怪人に、「なに?ピッケルシャーク!?」と風見志郎。ただ名前を聞いただけなのに驚き過ぎです。
風見志郎は、人の漁船に勝手に乗ってV3に変身。しかしその様子をストーカー男に見られてしまいます。もう少し人気のないところで変身するべきでした。ちなみに変身のかけ声が微妙に「ブイスリャア!!」になってます。
ピッケルシャークは、レフ板総動員でピッケルフラッシュを放ちます。V3、目がプラスチックなので乱反射して何気に効きそうです。
「どうだオレのピッケルフラッシュの威力は」とピッケルシャーク。アナタの力じゃなくてレフ板を当ててくれたスタッフの力だと思いますが。
ピッケルシャークは、V3キックをサクッとはね返しますが、中原博士の手紙を奪うという本来の目的を果たさないまま、さっさと退却です。意外に役に立たない奴です。
風見志郎は中原博士の手紙を読みます。それはいいのですが、博士の遺体はちゃんとだびにふせたのでしょうか。あと、殺したのはデストロンと言っても警察には信じてもらえないと思いますが、その辺のことも大丈夫なのか気になるところです。
手紙にはデストロンのアジトのことが書いてあったそうですが、内心は「チッ、どうせならピッケルシャークの弱点とか書いてくれれば良かったのに」とか密かに思っていたのでしょうか風見志郎。
そこへ「見せつけてくれるじゃねえか(棒読み)」と、ストーカー男が現れます。ストーカー男は、風見志郎がV3に変身するのをこの目で見たと言います。さすがの風見志郎も、本当のことなのでグウの音も出ません。
風見志郎は、ストーカー男に一発かますのかと思いきや、何も言わずに去って行きます。その風見志郎を純子さんが追いかけて、ストーカー男がひとりになったところへ、ピッケルシャークが現れます。
ピッケルシャークは、ストーカー男をさらっていきます。それはいいのですが、そんな近くにいたのなら、風見志郎を後ろから攻撃するという手もあったように思いますが。ストーカー男は役に立ちそうですが、アナタ自身はやっぱり意外に役に立ちません。
さらったストーカー男を、犬神博士が怪人に改造しようとしています。中原博士と違って、根っからのデストロンのような科学者です。おそらく裏切る危険性ゼロでしょう。
「あなたはV3なの?」と風見志郎に聞く純子さん。しかし風見志郎は、そんな純子さんを軽くあしらい、ここにいては危険だと言って、ボートでさっさと出て行きます。風見志郎、自分で運転しています。さすが風見志郎というか、さすが宮内洋。
純子さんがトボトボ海岸を歩いていると、ドリルモグラが現れて純子さんをさらいます。別にどこにいても危険でした純子さん。
ただ時間経過を考えると、ストーカー男が改造されてからここシーンまで、そんなに時間は経ってないように思います。もしかして、1時間かそこらで出来ちゃいましたかドリルモグラ。
モーターボートを飛ばす風見志郎ですが、急にエンストします。するとピッケルシャークの登場です。そういえば、中原博士の車もピッケルシャークが乗るとエンジンがかかりませんでした。そういう能力も持っているのでしょうかピッケルシャーク。ピッケルともサメとも何の関係もありませんが。
海上を滑るように泳ぐピッケルシャークの上に乗る風見志郎。どうやら、浮き袋のようなものにピッケルシャークの衣装を着せ、それをボートで引っぱり、その上に風見志郎が乗って撮影しているようです。風見志郎、吹き替えなし。さすが宮内洋。
風見志郎はV3に変身。海中でピッケルシャークと対決です。このシーン、普段はあまり使われない、オールラテックスのV3マスクが使われているように見えます。
V3は、26の秘密のひとつ、特殊な装置によって体の表面にはられたバリアで電気を吸収するV3バリアで、ピッケルフラッシュを防ぎます。
「二度と同じ手はくわん!」と調子に乗ったV3ですが、せっかく陸上に上がったのに、わざわざ海中に飛び込んでV3が墓穴を掘ったところで次回に続きます。