【脚本 塙 五郎 監督 天野利彦】
この回は、DVD-BOX Vol.4に収録された話。
なので、さぞ面白い傑作なのだろうと期待してみてみたが…、
まあ、正直たいしたことはなかった。
今思えば、Vol.4のラインナップ自体、必ずしも傑作ぞろいではなかったし、そう思って、とりあえずDVDの購入を見送った私の判断が間違いではなかったことを、身をもって確認する結果となった。
今回はファミ劇の放送だったから良かったようなものの、もしDVDを買って期待して観た結果がこれだったら、「こんなのわざわざDVDに入れるなよぉ…」と、きっと落胆したことと思う。
いや、客観的に見た場合、この回が駄作だとは決して思わないし、この話を傑作に数えるファンの方もいることとは思う。
まあ、結局のところ好みの問題というところになるのだが、少なくとも私は、これを見て何の感動も共感も覚えなかった、ということである。
船村刑事が容疑者と対決するというシチュエーションは、『死刑執行0秒前』や『檻の中の野獣』でもある、割とよく見る展開。加えて『乙種蹄状指紋の謎』なども、この逆パターンであるといえる。
ただ、この回の場合、いったい船村が誰と対決しているのかが不明確。実際には蟹江敬三と対決し、同時に県警の刑事たちとも対決しているが、どうにも船村のスタンスが中途半端で、話が散漫になった印象を受ける。どちらかに絞ったほうが良かったのではないか。
あと、割と話の早い段階で、魚屋の女が件の女だということが私には分かってしまっため、話自体に対する私の興味が急速に無くなってしまったということもある。
ていうか、蟹江氏の事件よりも、本当の誘拐事件の方がかなり気になる。誘拐して1年も経って女の子が無事に保護されていたが、いったい今までどこでどうしていたのか、その犯人の目的は何だったのか、むしろ、そっちの方に興味があるんですけどねぇ。
この回、西部警察の谷さんこと藤岡重慶氏が出演。谷さん役以外でこの方を見ると、ちょっと嬉しくなる。
そして、蟹江敬三氏。『特捜』終盤でも重要人物の役として登場するが、どうしても牛神男とブニョの影がチラついて、蟹江氏が出てくると、意味もなくほくそ笑んでしまうのである。
【この回はDVDに収録されています】
【いただいたコメント】
投稿者:水原純
2008/2/4 15:16
まったく同感です!
このタイトルで塙氏とおやっさんもの・・・
ねちっこさと熱演を期待しましたが
やや期待はずれの内容でした。
個人的に蟹江敬三氏の演技は昔から好きで
蟹江氏のみが光った感じですね…
投稿者:稲妻猿人
2008/2/4 22:33
>水原純さん
そうですねえ、何か物足りない内容でしたね。天野監督はどこを観てほしくてDVDに推したのかは分かりませんが…。
蟹江敬三さん、いいですねえ。まあ、特撮ファンでもある私としては、どうしてもブニョと牛神男が(笑)。