【脚本 藤井邦夫 監督 天野利彦】
しょっぱなから、エレベーターの箱の上に白骨が乗っているという衝撃的な場面から始まる回。
この時期恒例の単なる怪奇編かと思ったが、話自体もなかなか面白い。まあ、2時間ものを無理やり45分にしたような、詰め込み過ぎの感が若干なくはないが、それでも、怪奇編っぽい演出と、ストーリーの構成とのバランスは、よくとれている。
今回は、カッコいい吉野が見所。
白骨を復顔していた大学講師の助手が殺され、自分も命を狙われたため、復顔作業をしたくないと言う講師。
しかし、その彼女に、今やめたら犯人の思うつぼだ、助手の死が無駄になると諭す吉野が、実に良い。
さらに、最終的な証拠をつかむために、犯人に罠をはる吉野。いつもとちょっと違う吉野が、ストーリーを盛り上げた。
で、頭蓋骨から復元された顔だが…、
オイオイそれ本物じゃん。
あんなもん、本当に作れるなら、医者にしとくのはもったいないな、芸術家になれるよ。
それにしても、今回暗い画面が多かったが、当時のテレビではちゃんと見えるべきものは見えていたのだろうか。ビデオの劣化があるとはいえ、今のテレビの性能で見ても、相当に暗かったが…。
あと、冒頭のあたりから、バロック調のオルガン音楽?が、効果的に使われていた。こういう演出は、天野監督作品によくある傾向。『特捜』の選曲の石川さんもかなり上手いのだが、こういうのは、おそらく監督の意向だろう。
この回、ダイナレッドと月子が登場。やっぱり特撮最前線。
そういや、同じ藤井脚本の『顔切り魔・墓場から来た女』も、復顔ネダたったな…。
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