【脚本 佐藤五月 監督 野田幸男】
ぬこ可愛いよぬこ。
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最初に犯人とにらんだ人物が本当に犯人で、最後に事件の経緯と心情を吐露するという展開、しかも今回はその犯人が女性で、登場する女性の心を饒舌なくらい細やかに描写するところから分かるように、これでもかといわんばかりに佐藤五月脚本な作品。
現場の紙くずに目をつける叶はさすがなのだが、あれだけ派手に散らばってれば何か事件に関係があるのでは思うのが普通だろう。それを再生工場から飛んでくる紙くずで片づける所轄って一体…。
ていうか、解決してないからと言って、発生からたった1ヶ月で迷宮入りになったりするのか普通。
ただ、演出面でひとつ気になったのは、刻まれた紙に字が全く書かれていないこと。あの大きさであれば、表面に書いてあった字は、たとえシュレッダーで裁断しても目で確認できるはずであり、その字に目をつけるという捜査の展開もできたはず。そうでなくても、「字の書かれた紙を刻んだ」という表現は、ちゃんとなされるべきではなかっただろうか。
ラストの雨は、雨降らしにしてはかなり広範囲に地面が濡れている。脚本に大雨の指定があったのかどうかは分からないが、わざと大雨の日を狙って撮ったのだろうか。どうみても「本物の雨」に見える。あれは撮影大変だぞ。
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