【脚本 佐藤五月 監督 宮越 澄】
2年後の吉野殉職は、実は遠まきにこれが原因では?
◆ ◆ ◆
「特捜」なのに“幻夢界発生マシーン作動?!(年代的に)”と思わせるような、珍しい光学合成カミナリから始まる、怪作(?)。
女祈祷師が呪いをかけた男が、次々と転落死する事件。他殺のニオイを嗅ぎつけた特命課、というか紅林が、事件の謎を追う話。
一見、突飛な展開にも思えるが、実は話自体はよく出来ていると思う。
殺しの真相や、真犯人の動機にも、それほど無理はないように思うし、最後で掲げられる「藁にもすがる思いで、何かにすがりつかなければ生きていけない人もいる」というテーマも、実にその通りだと思う。
実際、ワタシも気学や風水を一時期猛勉強して、なんとか、この不運な事態を打開したいと思ったものである(今は“文系”のワタシには向かない“理系”の分野の事柄だと悟ったので、あまり熱心には研究してないが)。
この回、「7日後に死ぬ」と祈祷師に呪いをかけられた紅林が、怯えまくる。
そんな、占いを気にして食の進まない小心者の紅林の前で、平気でガツガツ食べる、凶悪なカンコちゃん。
そのカンコちゃん、偽の依頼者として、祈祷師の前に登場。
「彼、毎日暴力振るってくるの、もう耐えらんなーい!!」というカンコちゃん。
その“彼”とは、当然 吉野。
そして「貴方は彼に、死んで欲しいのですね」という祈祷師に「ハイ!!」と答えるカンコちゃん。
…本音か?
ただ、占いを気にする役が紅林というのは、あまりにも“普通過ぎる”気がするので、もしこの話が、桜井編か船村編なら、違った意味で面白かったかも…。
占いを気にして、いつものキレがない桜井、ちょっと見てみたい。
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