【脚本 竹山 洋 監督 藤井邦夫】
特命課で高らかに鳴り響く
『忍者ハットリくん』!
◆ ◆ ◆
吉野の隠し子発覚?? で始まる本作。
竜太が吉野に「パパー」と抱きつく様子を見るときの、特命課の面々の反応が、七者七様で笑える。
神代「感動の再会は良いがな吉野、これは事と次第によっては問題だ。おまえだけは、そういうことはないと思っていたのだが」
桜井「まさか、吉野に先を越されるとは…」
紅林「吉野お前、見かけによらず結構やるじゃないか」
叶「そんな、まさか先輩に隠し子だなんて…」
カンコ「フン、何よ吉野さんったら、アタシというものがありながら」
船村「いやー、まさか吉野くんに子供がいたとはね、まいったまいった、もう世も末だねこりゃ」
橘「吉野が…あの吉野が…」
…と、勝手にセリフつけてみた。実際は、全員表情だけである。
吉野ファンにとっては外せない一本ではあるのだろう。これでもう少し話が面白ければ、間違いなくDVD候補なのだが、残念ながら、話自体は中の下程度。
まあそれでも、吉野の親父っぷりや、第4パートで「殺してみろ!テメエみたいにチンピラに人が殺せるか!!」というところなど、見る価値のあるシーンは多いのだが。
とりあえず、“吉野に子供ができたら、きっと良い親父になるんだろうな”と、想像させる一本。それだけに、2年後に殉職するのが惜しい。
それと、竹山脚本で特徴的とまで言えるかどうかは分からないが、この回、吉野と橘との距離が、他の脚本家の回と比べると“近い”というような印象を受ける。
これは『吉野刑事の殉職』でも描かれた構図であり、それを踏まえて本編を見ると、また興味深い。
そういえば、前述した始めの方のシーンでは、橘がいちばん面白い顔をしていたな…。
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