【脚本 塙 五郎 監督 二谷英明】
二谷英明が監督した回。前の週に流れたこの回の予告では、二谷氏が演出している撮影風景が確認できる。
とはいえ、話としては、ややイマイチな回。唐突に急展開を見せるし、冒頭に出てきた女が殺された理由というのも無理があるし、自称“叶の姉”と叶の描き方も、なんとなくしっくりこない。
おそらく、はじめの方から“叶の姉”という要素は出てきていたのに、前半は桜井編のように話が進んで、当の叶本人が、なかなか本筋に絡んでこなかったことが、しっくり来てない原因だと思うが。
その上、あまり話に関係ないのに、神代の娘とか、船村の娘とか、橘の息子とか、そんなくだりが出てきてみたり(橘に関しては、息子を見たであろう少年が、重要な目撃者ではあったが)。
おそらく、脚本段階で、二谷氏が演出するということが決まっていたような感じがするので、話的にあまり大掛かりなトリックとかは組まないようにしたのだろう。仮に長坂脚本だったりした場合、専門職の監督でも映像にするのが難しかったりするわけだし。
まあ何にしろ、予告編や冒頭、そしてラストにも、沖縄から来たという女のモノローグがしょっちゅう流れていたわりには、彼女があまり本筋と関係ない存在だったというのはどうかと思うが。その辺がもうちょっとなんとかなってればと。
全体としては、二谷氏が監督したといって、特に凝ってたり、何か変だったり、そんなことはなく、普通に「特捜最前線」だった。いや、これは好評価なんですけどね。
ところで、特命課の刑事って、常時拳銃携帯してたっけか。まあ「絶対発砲するな」っていうところが特捜らしくていいけど。
●部警察なら、はじめから拳銃ブッ放す気満々で、実際、人の家だろうが何だろうがぶっ放すしね。いやまあ、西●警察はそれでいいんですけど。
あと、叶はジャイアンツファンで、紅林はタイガースファンであることが判明(横光氏は本当にファンらしい)。こりゃ、この2チームが優勝争いしてるときは、組ませない方が良いな。
ていうか、仕事中に野球聞くなよ、叶。