特捜最前線 第263話 痴漢になった老刑事!

【脚本 大野武雄 監督 宮越 澄】

寒川村と聞いてピンときた。これは明らかに、第82話『望郷殺人カルテット!』のリメイク作品である。

このような例は、『仮面ライダーV3』において、『仮面ライダー』の初期作品がリメイクされた例などがある。どのような経緯でこの第263話が制作されたかは不明だが、以前の脚本の弱点を補って改めて、ということだったのだろうか。(ちなみに、いわゆる”本歌”では、ゲスト主役が夏夕介。最後の最後で、銃を奪って自殺する衝撃の結末)

本歌での主役は津上だったが、今回はおやじさん。若者達の二点三転、納得のいかない証言にふりまわされながら、最後は出雲に怒りをぶつけるおやじさん。ラスト、まるでだだっ子のような姿。端から見ると滑稽ですらあるが、決して笑ってはいけない。あの激情のほとばしり。あれこそがまさに人間・船村刑事であり、その姿こそが、まさ「特捜最前線」なのである。

それにしても、ビシュム様は可愛かった。

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