【脚本 長坂秀佳 監督 藤井邦夫】
例えば、ある人物を救うために、その人が無罪である確証をつかむために刑事が活躍し、
その人物が救われるというのは、普通のパターンである。だが、この回はその全く逆、犯罪を行った証拠をつかむことが、その人物を救うことになるという展開である。当然、それが最終目的であるのだから、それが完遂された暁にはその人物は逮捕されるわけなのである…。
”逮捕すること”が”救うこと”という、逆パターン、これもまた長坂氏の脚本であり、『特捜』の懐の深さを感じさせる。地味な作品ではあるが、叶と佐々垣の心情を丹念に追い、ラストの、手錠をかけられ微笑む佐々垣に結実させる展開は見事であり、これもまた傑作である。
【この回はこのDVDに収録されています】
特捜最前線 BEST SELECTION BOX Vol.4
(Visited 548 times, 1 visits today)