【脚本 長坂秀佳 監督 田中秀夫】
快傑ズバットコンビがおくる秀作。
これは最高に面白い作品。事件の謎解きや意外でかつハイテンションな展開、 そして叶のカッコ好さ(笑)。どれをとっても、2005年の現在見ても全く遜色無い。
東京を碁盤に見立てて、犯人が連珠をしている、そこまでは突き止めたとしても、 「勝負に勝つための手」を考えない限り、「次の殺人を防ぐための手」を打つことができない、 まさに犯人と勝負する”ゲーム”。緊迫感のある展開であっというまに1時間過ぎたという感じだ。
確かに東京でボタンを目印に連珠をするというのはかなりとっぴょうしな考えに思えなくもないが、 それを言い出したらドラマなんて作れない。むしろ、変にリアリティにこだわるより、 現実にはないであろう事件を堂々と真剣にドラマにしてこそ、 ドラマの面白さが生まれると思うわけだが。
あと、この回については「長坂秀佳術」に興味深いことが書いてあり、 それをふまえてこの回を見るとまた楽しいわけだが、ここでは敢えてそこには触れないでおこう。
ついでに、この回では、犯人やこの事件のイメージとして、
“パーーパーーーーパーララララーーーーーバババン!ツクツクツクツクツクツクツクツク”
という曲が(書くとよくわからんが)一貫して流れ、 演出として成功していたのだが、元々あの曲は何の曲だったのだろうか?(後の『償い』でも流れてましたが)
独断と偏見の名セリフ
「これは殺戮だよ。ただの無差別殺戮だよ」(船村)
「つまり鹿沼と同じやり方だからか」(橘)
「なあ叶、おまえのやりたいようにやれよ、応援するぞ」(橘)
「そんなお遊びでね、そんなお遊びで15人も襲ったのか」(吉野)
「さて…出番かな」(船村)
「民主警察嫌いのあなたは、こういうやり方がお望みだったんじゃないですか?」(橘)
「その現行法を私は支持する。そしてあなたの身柄は現行法の範囲で必ず逮捕する」(神代)