【脚本 長坂秀佳 監督 天野利彦】
お茶っ葉くらいで威張んないでよ!あんたなんかに奢る気ないんだから!
◆ ◆ ◆
東亜銀行の支店が、2支店連続で爆破された。
特命課が捜査に当たるころ、民間ビルの一室にある特命課に届いた一個の小包。
それは、周囲の静電気量を感知し、リミットを超えると爆発する仕組みになったている、バリアブル・コントロール爆弾であった。
しかも、特命課が入っているビルのフロアー10階・20階・30階にも、小型マイクを内蔵した消火器型爆弾が仕掛けられており、特命課で爆発が起こると、次々に誘爆する仕組みになっていた。
動けば爆弾、要求を拒否しても爆発。
バリコン爆弾によって、動きを封じられ、犯人の要求するがままに、部下たちに不本意な命令を送らなければならなくなった神代。
しかし、その課長の言動に不審をいだき始める桜井や橘。
そして、神代が最も恐れていたことが…橘たちが確めに特命課へやってくる…!
「ビルまるごと人質にとられる」という、他に例を見ない大胆な展開で始まる前後編。
第51話や最終回など、何度か特命課存続の危機はあったが、今回はその時のような「警視庁内の部署としての危機」ではなく「物理的に特命課が吹っ飛んで消えてなくなる」という大ピンチ。
長坂さんの脚本回らしく、バリコン爆弾という斬新なアイディアが登場。
それとともに、犯人の真の狙いを前編ではハッキリ描かず、スピーディーかつスリリングな展開に徹し、視聴者を惹きつける構成となっている。
最新鋭アイテム、動けない神代とカンコ、疑念を抱く特命課刑事たち。
全てがうまくストーリーで作用して、特捜最前線ならではの緊迫感と高揚感を感じさせる、傑作である。
そしてラスト、
「課長だ…課長に何かある!」
「…行こう!」
「橘より特命!よく聞け、課長の身に何かが起こってる!全員、全てをおいて急行せよ!!」
と、特命課に駆けつける刑事たち。
「来るな!誰も来るな!!」
「来ないでー!!」
果たして、課長とカンコの運命は?犯人の真の狙いは?
テンション最高潮のまま、次回へつづく!
この回、犯人役を演じたのは、三ッ木清隆さん。
この時の好演が目にとまって、後の犬養刑事として、レギュラーの座をつかむ…て、
5年後?
「犯人の言葉は信じられなくても、私の言葉は信じてくれ」と、バリコン爆弾が爆発したらどうなるかをカンコに説明する課長。
たとえば、私が動く!!!
あービックリした。ドカーンじゃないですか。
「そこに時間と、あんたの部下たちの名前、指令の内容が書いてある」という犯人。
ってヲイ、
滝はどうした?
あと、おやじさんが退職してたことも知ってたのか、コイツは。さすがだな(?)。
【この回はこのDVDに収録されています】
(2011/11/24)