特捜最前線 第56話 絞殺魔・ノクターンが呼ぶ街!

【脚本 江連 卓 監督 佐藤 肇】 …

玉ちゃん初の大活躍編…ではなくて(それは最後だけだし)当初、うだつのあがらない風の男だった橘が、本格的にその有能ぶりを見せる回。

とはいえ、いきなり同僚の刑事をぶん殴るのはいかがなものでしょうか。 しかし、サツきらいになったり、ボクサー時代のファンになったり…、ネタの宝庫か、あんたは。

あと、鳥居恵子さん。出た瞬間から、不幸な女だとわかってしまう…

そうそう、課長がゆうとりますが、「ズブの素人」を”ズブしろ”って略す人、はじめて見たような気がする…。

特捜最前線 第55話 アリバイ・駆け込んできた女!

【脚本 本田英郎 監督 野田幸男】…

ごく初期、ダーティーなアウトロー集団というイメージのあった特命課だが、今回はその時期を彷彿とさせる展開である。

ある主婦をゆさぶりまくった特命課だが、この回の最大の被害者って、実はこの奥さんの旦那さんなのでは?突然妻がいなくなって、しかも居場所は警察???この旦那さんはこの後一体どうなるんだろうか?なんか、本編よりそっちのほうが気になってしまう今日この頃である。

特捜最前線 第54話 ナーンチャッテおじさんがいた!

【脚本 長坂秀佳 監督 天野利彦】 …

はっきりいって、これはかなり見るのが辛い作品である。私も、今回やっと、見るのが2回目である。そのタイトルからは全くかけ離れた、ハードでキツイストーリーなのだ。

これがファミリー劇場で放送されたのは2001年6月のはじめだが、あのころの社会情勢からいって、もし地上波だったら放送されていなかったかもしれない。この回の本放送から実に20数年。日本は全く変っていないということか…。

それにしても、『特捜』における、西田敏行氏の存在感は、独特であり、大きい。この『特捜』2年目は、西田氏が多忙となり、かなり出番が減って、結局この後105話で番組を降板してしまうのだが、(第53話においても、西田氏のスケジュールの関係か、明らかに別撮りされたカットが認められる)、やはり残念であった。

で、2年目での高杉主役の回は、この54話もそうであるように人情話が多い。高杉のキャラが、西田氏の名演により遺憾なく発揮されているように思う。

ともあれ、この時代よりも、電車内でのトラブルというのは身近で、他人事ではなく、いつ巻き込まれるかはわからない情勢である。くれぐれも気をつけたいものだと思いつつ、桂くんの将来に幸多かれと、祈らずにはいられないのである…。

【いただいたコメント】

投稿者:天知茂は天才
2007/11/21 13:41
高杉刑事の名作編ですねえ。

この作品で高杉刑事と紅林刑事が対立するのですが、双方の言い分が痛いくらいわかるんですよねえ。そして、橘刑事も心情はきつくても津上刑事を優しく諭す場面は、本当なら津上刑事のようにしたくても現状はそうはできないんだというのが本音だと思うんですよ。

しかし、この作品での高杉刑事はかっこいいですよ。桂少年のために命がけで戦う姿はまさに特命戦士だと思います。特にラストの犯人との戦いは素晴しいものがありますね。

特捜最前線 第53話 背番号のない刑事!

【脚本 塙 五郎 監督 村山新治】…

この回からオープニング映像とともに音楽も一新。あくまで『私だけの十字架』メインだった音楽構成に”特捜最前線のテーマ”が加わります。

オープニング音楽の編成は、他の刑事ドラマを意識したのか、それらのテーマ音楽では多用されているトランペット等の管楽器が全く使われておらず、ストリングス・エレキギター・ピアノが主旋律を受け持ち、それが特捜のテーマ独特の味を出し、ドラマへの緊張感と高揚感をかもしだしています。

また、映像では「特捜最前線」のトレードマークでもある”矢印”が登場、当時のフィルム映像としては凝りすぎなくらいの仕掛けのある映像です。そしてこの回からナレーターとなる「トりビアの泉」でもおなじみ中江真司氏の”彼ら、最前線の男たち!!”というナレーションとともに7人の刑事が階段をかけ下るシーンは圧巻。何より全く下を見ず前を見据えた神代課長が印象的。そしてその横で緊張気味の紅林もなんだかとってもキュート。
(ここまで2006/8/4追記)

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この話は、かなりの部分において、映画「第三の男」の要素が盛り込まれている。しかし、当たり前の話だが、これは「特捜」。映画との決定的な違いは、この回が、橘刑事登場編であるということ。「第三の男」は、あの並木道を、ヒロインが歩いていくという印象的なシーンだったが、この話では、橘が特命捜査課に”就職”するところで終わっている。

さて、この回を考える時、例えドラマとはいえ、人間の出会いというか、運命の不思議さにうなる思いがする。この日、たまたま木島に会いに来た橘は、たまたまそこでそれを発見した、特命捜査課の津上と出会い、それがきっかけで、橘は特命課の刑事となり、最終回まで登場し、ついには特命一課の課長にまでなってしまうのである。橘の言葉どおりならば、長崎に帰って、「漁師の手伝いでもしながら金ためる」つもりが、そのまま特命で活躍するのだから、まさに橘にとって天職だったといえる。本当に、人生何がきっかけで変るかわからないものだと、感じずにはいられないのである。

さて、この回では前ナレーター・森山周一郎がゲスト出演している。森山氏は、『ジャンボーグA』で、地球侵略を企むグロース星人の初代戦闘隊長・アンチゴーネの声も担当している。また『ワイルドセブン』にもゲスト出演したことがある。

特捜最前線 第50話/第51話 兇弾・神代夏子死す!/凶弾2・面影に手錠が光る!

【脚本 長坂秀佳 監督 佐藤 肇】 …

この話は、先の第48話「惜別・指の無い焼死体!」とつながっているのだが、残念ながら、サンテレビでの再放送では放送されなかったため(理由は不明)、いきなりこの話を見るとやや唐突だが、この段階で、神代の娘・夏子の恋人(仮面ライダー2号!)が殺されていることがわかる。そしてそれが、このはなしを形作る、ひとつのきっかけになっている。

この前後編は、1年目の「特捜」最大のヤマである。前編では、主役の娘が射殺されるという、そして後編では、ラストの述回のシーンまで、神代のセリフが全く無いという、大胆なストーリーとシチュエーションで構成されている。当時のことはわからないとしても、特に後編で、二谷英明さんに全く喋らせないという展開は、やはり視聴者に相当のインパクトを与えたとともに、「特捜最前線」という番組のパワーをしらしめることになったのではないだろうか。

さて、この話で個人的に思うのは、高杉刑事の役割である。後編、ほとんどぶち切れ状態で、夏子を殺した犯人を追う神代。その異常な行動に、特命課の刑事も戸惑う。しかし、高杉だけが、その行動に理解を示す。

「今、はじめて親になろうとしているんだ。ひたすらにな…」

実は高杉は、第36話「傷痕・夜明けに叫ぶ男」で、神代に「刑事なら理性だけは忘れるな」とたしなめられているが、そんな、感情と人情で動いてしまう高杉だからこそ、この時の神代の心情、行動を理解していたのではないか、そう思えてならないのである。高杉刑事は、西田敏行さんが演じていただけになおさらである。

結果、特命課ですら抑えにかかった神代を、高杉が促す形となり、夏子殺害の犯人を捕まえる(イナズマン!)。事件解決後、夕日の中、亡き夏子への思いを独白する、神代の心情はいかばかりか…。

【いただいたコメント】

投稿者:天知茂は天才
2007/11/21 14:35
この作品での神代警視正は本当に凄いですねえ。よくいえば執念、悪く言えば暴力マシーンですねえ。この迫力は凄いものでした。
またこの作品でのサブメインは、間違いなく高杉刑事でしょうねえ。他の特命戦士は神代警視正をせめるなか、高杉刑事だけは神代警視正の心情を理解してるからこそ、夏子の車を渡したんでしょうねえ。そして、他の特命戦士をとめる高杉刑事がかっよかったですねえ。ただ、その後桜井刑事が高杉刑事を殴るのですが、これが普通すぎて迫力なくて、これが残念でした。
また、桜井刑事も大活躍でしたね。この状況の中、冷静に物事を分析して犯人を推理する桜井刑事は、まさに神代警視正の片腕でした。本当にサブリーダーでした。
最後に予断ですが、南道郎さん演じる警官が凄く面白かったです。特に神代警視正に殴られたあの顔は一生忘れませんねえ。
とにかく最終回でもよかったのではないかというこの作品、これをみなければ本当に損するなあと思いました。

投稿者:稲妻猿人
2007/11/24 15:21
>天地茂は天才さん

たくさんコメントありがとうございます!
少しずつお返しのコメントさせていただきますのでなにとぞご容赦下さいませ。

この前後編、私も語りだすとキリがないのですが、サブメインが高杉刑事という点は私も同感です。あの役どころは、あの時点では高杉だけにしか出来なかったと思います。彼の活躍で、ドラマが奥深くなりました。

本作も、確かに最終回のような展開ですが、“課長が暴れた後に手がかりが残る”という展開が、まさか9年後の最終回につながっているとは、かなりビックリですね。

投稿者:天知茂は天才
2007/11/25 10:14
返信ありがとうございます。
たしかにそうですねえ。神代警視正はやはり凄い人でしたよ。大暴れしても自分を失わない凄い戦士だと思いました。
それから高杉刑事にはもっともっとでてほしかったですねえ。これが本当に残念です。

特捜最前線 BEST BOX2