特捜最前線 #456-508

特捜最前線 第468話 追跡・声紋No.105937!

【脚本 宮下隼一 監督 村山新治】

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「声紋鑑定」という、最先端の科学力を駆使しつつも、本当の犯人探しは刑事たちの“足”で見つけるという、アナログ捜査との対比は面白い回。

特命課は、誘拐犯を特定するため、テレビ映像から転写した映像に映っている7.8人の行方を追う。

写真に映っている人物は、正面を向いているものもいれば、後ろ向きのものもいる。

もし、正面向きの人物が犯人なら、面白くも何ともないな…と思っていたが、そこはクリア。

ただ、見つかった誘拐犯人のシーンのために、第4パートまるまる使うほどのことはないように思えたのは残念。

いちおう、誘拐の動機は“博打で借金があった”というもののようだが、それで子供を誘拐して身代金を奪おうとした動機としては、どうも弱い。

それが動機だとしても、一度取引に失敗したら、次の要求を出さずに諦めるというあたりは、執念深さがない。

また、身代金は諦めても、子供は返さずにほったらかしという非情さも、それがいったいどういう性格からくるのかというあたりも描けていない。

最後は、自分の子供のことを思って、誘拐した子供の居所を白状した方らのようだが、だとすれば、子供をほったらかしにした非情さと矛盾する。

そのあたり、誘拐に焦点を絞るのであれば、もっと誘拐犯のキャラクターを描き込むべきだったように思う。

でなければ、写真の人探しや、子供の居場所探しの方を、もっとスリリングに展開した方が、話としては面白くなったようにも思う。

というわけで、全体として、悪くはないとは思うが、もっと面白くできる要素を展開に生かしきれなかったという印象を拭えない、残念な回であった。

この回、コム長官でおなじみの西沢利明氏、『忍者キャプター』での警官役の小島三児氏が出演。

また、特撮では怪人等の声でおなじみの、西尾徳氏も素顔で出演している。

特捜最前線 第467話 死体彷徨・水の殺人トリック!

【脚本 大野武雄 監督 三ツ村鐵治】

徹夜明けで事件の遭遇するとは、どんだけ運が悪いのか。

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久々に「特捜」として紹介するにふさわしいと思える作品。

ひとりの男の死体が発見された。男は15年前に橘が追ったことがある男で、そのとき殺人を犯しているものと思われた。

そして、その事件は時効寸前。男は自殺のように見られたが、時効を目前にして、自殺などするはずがない。

男は誰かに殺されたに違いないとする橘と特命課は、真相究明に動き出す。

その捜査の中、もうひとつの“時効寸前の殺人事件”が浮かび上がり、ふたつの事件、その容疑者同士の繋がりが見えてくる、という話。

写真週刊誌を見て、先の男が「運が向いてきた」と言ったのはなぜかという謎、“ネギ焼”の写真で、撮られた場所が大阪ではないかと見抜く橘、一度は時効が“成立”してしまい、いっぱい地にまみれる特命課、そして、冷酷かつ用意周到で狡猾な犯人と特命課との対決…と、見所がかなり詰まっている。

前半に散りばめられた謎や要素が、キチンと最後には説明がつく形で描かれており、脚本の構成はよく出来ている。

また、変に登場人物の人間関係に深く入り込まず、犯人と、賢明に謎を追う特命課との対決を鮮明に描いており、演出面も含め、ここのところの回の中では、傑出した出来になっている。

ラストで、犯人を逮捕する場面を入れず、橘が逮捕状を突きつける(寸前)のところで終わるのは、同じ大野脚本の『挑戦・炎の殺人トリック』と同じような終わり方だが、そこまでの展開が、十分に納得のいく展開なので、それもまた良かったと思う。

ひとつ気になったのは、マンホールの蓋に指紋がついていた件。そこまで周到に事を運んで、なぜそこでわざわざ手袋を外すのかという疑問が出てくるのだが、どうやらこの犯人、“事が済むと手袋を外す”というのがクセらしく、そのクセが大事なところで出てしまったと考えれば、まあ納得がいくので、そこは深く追求しない事にする。

で、本編とは関係ないが、後にワイドショーリポーターとなる阿部氏演じる杉が、「課長、念のためにワイドショーの映像を芸能レポーターに見せてもらったんですが」という場面は、思わずニヤリとさせられる。

あと、ネギ焼の件について、ワタシはネギ自体が嫌いなのでネギ焼は食べないのだが、その話が出るとき、もしかして「お好み焼きをおかずにごはんを食べているから関西だ」と言うのかと思ったが…。これも、大阪では普通です。

この回、後に某消費者金融のCMで有名になる清水章吾氏、この時期にはいろんなドラマでの悪役が印象深い平泉征氏が登場。

また、『仮面ライダークウガ』の“警視庁 未確認生命体対策本部”の本部長・石山雄大さんも出演している。

終わりに、いかにピークを過ぎたとは言え、このレベルの内容を維持できていれば、もう少し番組は続いたかもと、思わずにはいられないのであった。

特捜最前線 第466話 千五百万人の悪女・パート主婦無理心中!

【脚本 阿井文瓶 監督 北本 弘】

“旅の音連れ”?

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女性にとって、外に出て働くこととは、どんな意味を持つのか、という主題を持って書かれたと思われる作品。

そのことについて語るのは、このサイトの趣旨ではないので、作品の出来だけを、淡々と語ることにする。

となると、正直あまり構成の良くない回。

良くない点はふたつ。

ひとつは、時田と特命課(特に桜井)との対立が、中途半端に描かれ、取ってつけたように感じられ、むしろ無い方が良かったのではないかと思われること。

特命課が扱っている事件と別件に、ひとりの刑事が首をツッコむという図式は、さほどめずらしいわけではないが、今回に関しては、桜井と時田の対立がなければ話が成り立たなかった、というわけではない。

まあ、後になって特命課が総出で時田を手伝うという図式もお約束なのだが、それならむしろ、あくまで時田と特命課は別行動をとってたが、特命課が捜査を進めていくと、時田の追っていた事件につきあたった、という構成の方が良かったのではないか。

もうひとつは、犯人である電気店の妻の、いろいろ細工したりアリバイ偽装したりしてまで人を殺さなくてはならないという“切迫感”が、画面から全く伝わってこないということ。

これは、演出の問題もあろうが、再現映像もなく、犯行の状況がただ口で語られるだけで、それ自体が説明だけでは分かりにくく、ましてや、犯人の差し迫った心境が伝わらないのでは、結局何も盛り上がらないまま、話が終わる感じである。

最終的な物的証拠が、

盗み出した包丁

奥さんの指紋しかついてないと思っていたので、罪をなすりつけようと思った

が、旦那さんが料理を作っていたので、旦那の指紋しかついていなかった

というのは、決め手としては面白いだけに、前述の構成の部分の含め、もう少し話として何とかなったのではないかと思えるので、実際の出来が残念である。

この回、悪役でおなじみの中田博久さんが登場。今回は、一癖ありそうな所轄の刑事役。もっと活躍するかと思ったが、前半だけで出番終了。

また、“ブラック指令”の大林丈史さんも登場。

ブラックスターから円盤生物を呼んだ方が早かったのに。

それにしても、紅林の影が薄い…。

特捜最前線 第465話 木曜日の暴行魔!疑惑の単身警察官待機寮

【脚本 藤井邦夫 監督 宮越 澄】

おぉ、イアル姫の○○が…。

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やっぱり、サブタイトルにセンスがない…。

ここのことろ、ややイマイチな回が続いた感がある「特捜」だが、今回は、まあまあの話。

連続暴行の容疑者が、警察官の寮に入っていったという投書を元に、犬養が寮に潜入し、真相をさぐるという話。

あまり特定の人物に深入りせず、犬養を“進行役”に、ストーリー
展開に主眼を置いた作劇で、あっさり風味ではあるが、ちゃんと話を追えるという点では、けっして出来は悪くない作品。

ただ、難点はいくつかある。

とりあえず、先に「あっさり」と書いたが、ちょっとあっさり「し過ぎている」点。

結局は、真犯人は寮には存在せず、それはそれでひとつの話の帰結の仕方なのでいいのだが、例えば、警察内部の腐敗とか、警察官も一皮むけばただの欲望の塊だとか、もっと人間の暗部をえぐった、キツい話にもしようがあったとは思う。まあ、これも夜9時に時間が繰り上がった関係か。

あと、真犯人の“とってつけた感”も気になる。というより、容疑のかけられた警察官の中に、せっかく濃いメンバーがいるのだから、たとえ“結論”が同じだとしても、もう少し寮の内部で濃い展開があったなら、もっと面白かったと思うのだが。

それと、そもそも“木曜日”という要素が、ドラマ上ほとんど生かされていないように思う。

犯人は、木曜日に出没していた訳だが、木曜日に議員の父親が会いにくることと、犯行との因果関係が、さっぱり分からないまま終わっているのだが。

とはいえ、締めの「疑われたのが一般人ではなく、警察官で良かった」という課長のセリフには、なるほどと思わせるものがあったのである。

この回、『Gメン75』の中屋警部補 兼 リュウレンジャーの親父・鉄面臂張遼の伊吹剛氏が登場。本当は、もっと濃い活躍を期待していたのだが…。

また、口元のほくろが特徴的な、後の美緒・イアル姫&イガム王子の、浅見美那氏も登場。

やっぱり、特「撮」最前線。

特捜最前線 第464話 埋み火・闇に濡れる哀切のルージュ!

【脚本 野波静雄 監督 天野利彦】

「キドカラー」とか「LO-D」とか、ちょっと懐かしいですな。

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とりあえず、サブタイトルが変というかセンスがない、と言っておくとして。

今で言う認知症、老人介護の問題を、ストーリーに取り入れた話。

前半の方は、ややその“テーマ性”だけが前面に出ている感じがして、「特捜」のストーリーとしてはイマイチだなと思っていた。

つまるところ、豆腐屋に男が来てるか来てないかという点“だけ”が、この回の事件における、唯一と言っていい、話の中心となる要素だったのだが、明らかに、じいさんの話の方が主となっているので、犯人の方は完全にストーリーの中から薄らいでいた。

それでも終盤、時田が洗濯物から「男がいる」ことを見抜いたり、逃走に救急車を使ったり、「必ず彼女はじいさんのもとに戻ってくる」と、信じて待つ時田など、ラストでなんとかテーマ性とストーリーが両立できた感がある。

よって、ワタシとしては、十分に及第点の回だと、評価したい。

もっとも、この回に関しては、視聴者のおかれている境遇というか環境によって、ずいぶんと捉え方や感じ方が違ってくる可能性もある。

ワタシの場合、やはり両親が歳をとってきており、少なからず将来の不安というものはあるので、多少「自分だったら」と重ねて見てしまう感がなくはなく、考えさせられるところがあった。

この回、時田や桜井たちが、自分たちの親が年老いて、これから大変だ、というような話をしているが、親のいない紅林や叶の前で、こういう話をするのは、やや無神経ではないか、と思ってしまう。

『父と子の十字架』の紅林のセリフを借りるなら、「年老いたって嘆ける親がいるだけで、俺たちにとっては、エラく贅沢なことなんだよ」というところか。

無神経と言えば、強盗犯人役が、かつて“橘の息子”を演じた、マサル 兼 三郎少年の、神谷政浩氏であること。

ひとつの役について、途中で配役が変わることはあるが(神代夏子や津上トモ子も途中で演じる役者さんが変わっている)、橘の息子という重要な役柄、しかも、本人が役者を引退したとか、特にそういう事情がないのに、同じ番組で、しかも“犯人役”として出演させるというのは、配慮に欠けると言わざるを得ない気がするのだが。

これも、番組が長く続いたことから起こる弊害だろうか。

あと、どうでもいいが、「相手は銃を持っているかもしれん、十分に注意するように」という課長。

もしかして、ダジャレ…。