仮面ライダースーパー1 第34話 マサルがひろった魔法の赤ランプ


【脚本 江連 卓 監督 山田 稔】

きっと誰かがデッドレンジャーと言い間違う。

◆   ◆   ◆

■ある夜、車に乗っている、明らかに頭が湧いている野郎四人組が、パトランプらしきものを見つけます。「これつけて走ってみようぜ」「そいつは面白れぇや」と、自分たちの車にそれをつける四人組。さすが、頭が湧いている人の発想は、凡人を超えています。

パトランプをつけてゴキゲンな四人組。「これでパトカー並にサイレンでも鳴ってくれるとカッコいいんだけどな〜」と誰かが言うと、本当にサイレンが鳴りだします。凡人ならここで不審に思うのですが、四人組は「やったじゃねぇかよ」と大喜び。やはり湧いている人は違います。

良い気になって走る四人組ですが、そのうちハンドルが効かなくなり西部警察ばりに横転して止まります。どうやら、赤ランプはジンドグマの怪人のようですが、四人組は生きていたようです。

こういう輩だったら、ジンドグマさんにバシバシお掃除してもらって構わないのですが。

■サブタイトル「魔法の赤ランプ」の文字が、マジレンジャーのテロップで使ったようなフォントになってます。

■「たけうち台医院」の電柱広告が気になる中、幼稚園児がお散歩していると、赤ランプが置いてあるのに出くわします。園児と先生は回り道をしますが、続けてバイクに二ケツしたチョロとハルミが通りかかります。ハルミは自分のスクーターがあったはずですが、故障でしょうか。

ハルミはチョロの運転に信頼をおいていないようですが、チョロは「俺の運転技術は一也の兄貴に匹敵する」と思っています。

赤ランプを信用して回り道すると、前方には大きな水たまりが。ハルミは避けるように言いますが、チョロは「平気平気」と言って、水たまりにまともに突っ込みます。

水たまりは想定外に深かったらしく、バイクごとハマった二人はなかなか出られず、あまり本編で使われることのなかった、コメディ描写っぽい第1作の楽曲をバックに悪戦苦闘。

するとそこへ、これまたどこから持ってきたのかよく分からない艶めかしい流用曲にのって、背中のバックリ開いた服を着た素顔の妖怪王女が通りかかります。

ドブにハマった二人を見て笑う、素顔の妖怪王女。それに対し「何がおかしいのよ!助けくらい呼んでくれたっていいでしょ!」というハルミ。

呼ぶほどの事態ではないと思います。

■泥だらけになったハルミとチョロは、やはり第1作の音楽にのって「いらっしゃいませ SUZUKI」と書かれたスポンサー様の玄関マットを踏みつけて泥だらけにしながら谷モーターショップにご帰還。

チョロは、赤ランプの指示にちゃんと従ったら、水たまりがあったと、まるで自分は全く悪くないかのような口ぶり。

避ける手段はあるのに、自らすすんでドブに突っ込んでいったのはアナタだと思いますが。

赤ランプのイタズラのせいで酷い目に遭ったと思っているハルミとチョロは、そのイタズラをした奴を捕まえる気満々。チョロは「俺の名誉のためにも」捕まえるとのこと。

それはどうでもいいです。

沖一也にも自分の報復を手伝わせようというハルミですが、既に沖一也は姿を消しています。それを知って「あの人いっつも肝心なときにいないんだから!」というハルミ。

いっつも肝心なときに足手まといになるアナタに、あまり言われたくはありません。

■沖一也は、既に動き始めていました。どうやら「一也は胸騒ぎを感じていた。それは、幾多の戦いの中で一也が身につけた、危機を察知する能力であった!」とのこと。

それはつまり

もしかしてゴルゴムまたは
怪奇の事件はシグマの仕業と同義ということでしょうか。

■ジンドグマ基地では、再びどっから持ってきたのかよく分からない艶めかしい流用曲にのって、妖怪王女のお帰り。そこへ現れる他の幹部たち。「妖怪王女、いつもながらおまえさんのイタズラには感心するよ」という幽霊博士ですが、私は妖怪王女の美しいヒップラインに感心してしまいます。全くもって素晴らしい、いやけしからん衣装です。

今回のジンドグマの作戦は、人間は信号を守るので、それを狂わせて信用できなくする→すると街じゅうは大混乱になる→いたるところで事故が発生する→人間たちは互いに憎みあうようになる→というもののようです。

しかしながら、そうなると大喜びで会社や学校をズル休みする人達続出となる可能性もありますが。

あと、そこまで律儀に信号を守るのは、シグナルマンくらいだと思います。

■今回の作戦遂行にあたる怪人はレッドデンジャー。パトランプの怪人です。

信号にまでモチーフの範囲を広ければ、ウルトラマンエースに出てきたシグナリオンという超獣や、ジェットマンに登場した次元獣ロードジゲンがいます。

あと、シグナルマンを怪人認定すれば、めでたく信号怪人の仲間入りですが。

■ジュニアライダー隊は、ドブにハマった屈辱を晴らすという、ハルミとチョロの極めて個人的な理由で、赤ランプを探すために出動。「必ず見つけてくれよ!」というチョロと「絶対無理するんじゃないぞ」という谷さん。

どっちですか。

まあ、チョロの名誉挽回はどうでもいいので、谷さんの言う事を聞いておけばいいです。

ライダー隊は「VANPARE参上」とか「䥝」とかいう落書きのある塀をバックに、赤ランプを探します。「䥝」は「おう」と読むのだそうです。

ハルミはミチル・マサル姉弟と回りますが、マサルが姿を消しています。「マサルにかまっていたらキリがないよ、ほっておいて先に行こうぜ」という、一緒にいたふとっちょの隊員。それは一理あります。

それに対し、自分の弟だからほっておけないというミチル。それはまあそうですが、そろそろ「連れてこない」という選択肢も考えておいたほうがいいように思います。

さらに「それにアイツ、すぐ道に迷うんだから」というミチル。

すんません、今がまさにその状態ですが。

結局、ハルミたちは赤ランプではなく、マサルを探すはめになりました。ガキ一人のせいでとんだ本末転倒です。

■そうとも知らず「いたずらっ子を見つけたらおしりぶってあげよ〜っと」と、マサルが訳の分からないことを言っていると、喋る赤ランプを発見します。気に入ったマサルは、自転車に付いていたケースに赤ランプを入れますが、さながら専用ケースのようなフィット感です。

そこにやってくるハルミたち。マサルが何かを隠していることに目ざとく気づくハルミは、なんとかそれをマサルに出させようとします。

息子の隠し持つエロ本を取り上げようとするオカンのようです。

ついにふとっちょにケースをひっぺがされるマサルですが、中には何もありません。しかし、見られる危険が去ると、ケースに赤ランプが復活しました。

あと、ケースに何もないことを知った時、ミチルが「ふざけてるとおしりぶつわよ」と言っていますが、この姉弟の中では、おしりをぶつのがトレンドのようです。

■どこぞに集まって、ライダー隊の報告会。すると高価なハーレーダビッドソンを見せつけながら沖一也の登場。良はハルミではなく沖一也隊長に報告。

それを聞いて「隊長はアタシ!報告ならお姉さんにしなさい」というハルミですが、聞く耳持たずアッカンベーして隊員は去っていきます。「うわ〜生意気〜!オラ、待たんかオンドレ!!アタシは飾り物の隊長ちゃうぞ!」というハルミ。

たぶん、そういうのが著しく隊長の権威を落としているのだと思います。

■夜、寝静まったマサルの家で、マサルがこっそり赤ランプを出して眺めていると、赤ランプがひとりでに浮き上がり、父母の寝ている二階に行きます。

その寝室で火や煙を吹いて暴れる赤ランプ。その異常を聞きつけた沖一也は、ダイナミック家宅侵入。しかし、騒ぎはもう収まっています。

「2階が火事です!」という両親に「何ともないですね」という沖一也。たいていこういうのは、子供が騒ぎ立てて、大人が「何ともないじゃないか」と冷たくあしらうのがパターンですが、今回は逆転の構図です。

マサルが「赤ランプが煙を吹いた」というと、それを証明するかのように現れる赤ランプ。沖一也はアマゾンの音楽で赤ランプを追跡。赤ランプは、怪人レッドデンジャーに変わります。

「沖一也!目障りな奴め」と、除き穴が妙に気になるレッドデンジャーが言うと「おまえのような卑怯な奴は、この俺が絶対許さん!」という沖一也。何か、卑怯な奴認定されるような出来事って、ありましたっけ。

レッドデンジャーは、首の横の輪っかを外して、ファイヤーリングという技で攻撃。「俺様の圧倒的勝利だ!」と、謎のVサインをするレッドデンジャーですが、そううまくいくはずもなく、沖一也はスーパー1に変身。

ジンドグマの野望は、仮面ライダースーパー1が全て打ち砕く!」というスーパー1ですが、何か野望の話しましたっけかね、この怪人。

■シルバー主体のスーパー1は、夜間撮影で見るとカッコいいな〜と思っていると「練馬 わ38-60」の自家用車で、妖怪王女がやってきて「早くお乗り!」と言います。レッドデンジャーは、車の中ではなく車の屋根に乗ります。

この車、当然SUZUKI車ではなくMAZDA車です。もっとも、東映作品ではヒーロー側の車にも、しばしばMAZDA車は使われますが。

それとコイツ、自分で飛べるので車は必要ないようにも思いますが、飛行速度に限界があるのでしょう。

スーパー1は、今度はブルーバージョンを呼んで自家用車を追跡。エレキ光線でパトランプ状になったレッドデンジャーを攻撃します。

転がり落ちたレッドデンジャーを「アトは任せたよ!」と言って、早々に見捨てる妖怪王女。あきらめるのが早すぎます。

そこに、本物のようなパトカーや白バイ、警察官がやってきます。するとスーパー1は「レッドデンジャーの仕業だ!」と決めつけて、パトカーのランプをエレキ光線連続発射という荒業で攻撃。

すると、出てきた警察官は問答無用でスーパー1を逮捕。ネオショッカーが悪だくみするような音楽で、スーパー1をブタ箱にぶちこみます。

大ピンチのスーパー1。しかしそこは幸いにしてジンドグマの秘密警察でした。もしこれが本物の警察だったら、さっきのエレキ光線連続発射は、かなり軽率な行為なので、今後は慎重に行動していただきたいものです。

そこへ、相変わらずボディコン衣装を見せつけながら妖怪王女の登場。スーパー1を処刑しようとしますが、よりによって、スーパー1を牢屋に入れたまま銃殺しようとします。

逃げる場所ありまくりです。

牢屋にスーパー1の姿はなく「いない!そんなバカな!」という妖怪王女ですが、スーパー1は当たり前のように天井に貼りついていました。

スーパー1は、やっぱりテープの回転数高めの「無敵の勇者スーパー1」をバックに、パワーハンドでダイナミック脱獄です。

■ビルの屋上でひとりで面白がっているレッドデンジャーのところに現れるスーパー1。二度目の対決です。

ライダーと怪人の戦いが2回あって、2回とも夜間というのは、他には、1号ライダーと蝙蝠男くらいでしょうか。1度なら、同じく1号ライダーとサラセニアン、V3とカメラモスキートなどの例があります。

あと、やっぱり照明が映える銀色のスーパー1はカッコいいてす。

■スーパー1は、レッドデンジャーのリングをむんずと引きちぎって逆に武器に使い、スーパーライダー閃光キックでトドメを刺しました。

キックがヒットするときに、怪人がライギョンに見えたのは、全くもって気のせいです。

■事件は解決し、マサルは沖一也と、嘘ついたらおしりぶつぞと、トレンドにのった約束をしますが、隊長の位を剥奪されたハルミの名誉挽回の機会はやってくるのかどうか気になりながら、今回は終わりです。

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