特捜最前線 第467話 死体彷徨・水の殺人トリック!

【脚本 大野武雄/監督 三ツ村鐵治】

徹夜明けで事件の遭遇するとは、どんだけ運が悪いのか。

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久々に「特捜」として紹介するにふさわしいと思える作品。

ひとりの男の死体が発見された。男は15年前に橘が追ったことがある男で、そのとき殺人を犯しているものと思われた。

そして、その事件は時効寸前。男は自殺のように見られたが、時効を目前にして、自殺などするはずがない。

男は誰かに殺されたに違いないとする橘と特命課は、真相究明に動き出す。

その捜査の中、もうひとつの“時効寸前の殺人事件”が浮かび上がり、ふたつの事件、その容疑者同士の繋がりが見えてくる、という話。

写真週刊誌を見て、先の男が「運が向いてきた」と言ったのはなぜかという謎、“ネギ焼”の写真で、撮られた場所が大阪ではないかと見抜く橘、一度は時効が“成立”してしまい、いっぱい地にまみれる特命課、そして、冷酷かつ用意周到で狡猾な犯人と特命課との対決…と、見所がかなり詰まっている。

前半に散りばめられた謎や要素が、キチンと最後には説明がつく形で描かれており、脚本の構成はよく出来ている。

また、変に登場人物の人間関係に深く入り込まず、犯人と、賢明に謎を追う特命課との対決を鮮明に描いており、演出面も含め、ここのところの回の中では、傑出した出来になっている。

ラストで、犯人を逮捕する場面を入れず、橘が逮捕状を突きつける(寸前)のところで終わるのは、同じ大野脚本の『挑戦・炎の殺人トリック』と同じような終わり方だが、そこまでの展開が、十分に納得のいく展開なので、それもまた良かったと思う。

ひとつ気になったのは、マンホールの蓋に指紋がついていた件。そこまで周到に事を運んで、なぜそこでわざわざ手袋を外すのかという疑問が出てくるのだが、どうやらこの犯人、“事が済むと手袋を外す”というのがクセらしく、そのクセが大事なところで出てしまったと考えれば、まあ納得がいくので、そこは深く追求しない事にする。

で、本編とは関係ないが、後にワイドショーリポーターとなる阿部氏演じる杉が、「課長、念のためにワイドショーの映像を芸能レポーターに見せてもらったんですが」という場面は、思わずニヤリとさせられる。

あと、ネギ焼の件について、ワタシはネギ自体が嫌いなのでネギ焼は食べないのだが、その話が出るとき、もしかして「お好み焼きをおかずにごはんを食べているから関西だ」と言うのかと思ったが…。これも、大阪では普通です。

この回、後に某消費者金融のCMで有名になる清水章吾氏、この時期にはいろんなドラマでの悪役が印象深い平泉征氏が登場。

また、『仮面ライダークウガ』の“警視庁 未確認生命体対策本部”の本部長・石山雄大さんも出演している。

終わりに、いかにピークを過ぎたとは言え、このレベルの内容を維持できていれば、もう少し番組は続いたかもと、思わずにはいられないのであった。

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