特捜最前線 第463話 傷痕・男達のララバイ!


【脚本 藤井邦夫 監督 三ツ村鐵治】

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藤井脚本で桜井主役編というと、意味不明の“怪作”である『車椅子のマラソンランナー』が思い浮かぶのだが、この作品も、それを彷彿とさせる、意味不明な話。

端的に言うと、“桜井がファンである作家に、新しい本を書いて欲しいので、そのために頑張る話”ということでよろしいでしょうか?

とりあえず、マイナス点その1 話の展開に緊張感がない。

殺されたヤクザの犯人を追って、話は展開されるのだが、ノンフィクション作家とか、その作家を有名にした元ゾクの頭とか、その頭と付き合っていた作家の妹とか、いろいろと関わりのある人間が出てくるのだが、例えば桜井と作家との会話のような、あまり緊張感のないやりとりが、のんべんだらりと展開されるので、話に興味がわかない。

マイナス点その2 ツマラナイ真相。

結局、ヤクザ殺しの犯人はゾクの頭ではなかったわけだが、その真相というのが、本筋にほとんど絡むことなく、ラストで取ってつけたように説明されるだけ。

そのあたりを巧みに本編と融合させてこそ、質の高い脚本に鳴りうると思うわけなのだが。

マイナス点その3 ケンカ推奨。

ノンフィクション作家が、殺されたヤクザ仲間にボコられているとき、桜井がどうしたかというと、逃げて怯えている元ゾク頭に「お前が行って助けるんだ」的なことを吹き込み、その甲斐あって、元ゾク頭は、棒っキレを持って、ヤクザたちをブン殴りにいき、「よくやった」ということで、ハッピーエンド。

って、なんだこれ。

目の前で人がボコられているのに、傍観者でいられる非情さとか、暴力行為を勧める悪どさとか、これが“お笑い不条理ドラマ”なら別に良いけれど、「特捜」としてはどうかなと思うぞ。

まあ、これが“藤井脚本桜井主役編”の持ち味なら、それはそれで良い気もするけれど…。

そういえば、ココ数本、杉はともかく、紅林の存在が、いるのかいないのか分からないくらい、薄くなってきているような気がするが…。

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