特捜最前線 第458話 終着駅の女 III 東京駅・青山圭子の逃亡!


【脚本 橋本 綾 監督 北本 弘】

そら、こんなんじゃ『ベストテン』に視聴者が流れるわな。

◆   ◆   ◆

あー、しんどかった…。

本編始まって、10分も経たないうちに、「あー、早く終わんないかなー」と思い、それからというもの、時計をしょっちゅう見てしまった。

相変わらず、終着駅の女シリーズ、とやらの第3弾。ていうか、もはや駅とか全く関係ないような、どうでもいい展開。

これ、もしリアルタイムの本放送で見ていたら、途中でチャンネル変えてますな。

まさか、この1年後に、本当に番組が終わるとは思わないだろうし、インターネットで毎回感想をアップする、なんてこともしてませんから。

それくらい、今までの2回分に劣るとも勝らない(?)、とても「特捜」のレベルではない、実にどうでもいい話。

端的に例えるなら、芸大レベルの自己満足の素人舞台を、TVでダラダラダラダラと見せられている感じ。

橘と同期で、警視正まで登り詰めた北岡という男と、金を燃やすのが趣味のピンクレディーとの話。

劇中、やたら「死にたい死にたい」というピンクレディーの方は、この際どうでもいいとして、警視正の北岡が、その地位でありながら、なぜこんなに落ちぶれたのか、そのバックボーンがあまりにも稀薄なので、文字通り、話になってない。

屋台で橘と飲んでいるときに「子供が10歳で死んだ」というのが出てきたが、それっきり、その要素はほったらかし。

書いてしまうとベタな展開になるが、どうせなら、北岡の“ゴミ掃除”が、息子の死と関係していた“復讐”で、そこに橘が深く関わる、という展開のほうが良かったのではないか。

この回は、いちおう橘編のようだが、北岡と親友(?)のわりには、(?)がついてしまう程度の関わりしか描かれておらず、むしろ部外者のようにすら見える。

それにもまして、前述したように、北岡とピンクレディーの、何の共感も呼ばない、どうでもいい会話がダラダラダラダラダラダラダラダラと続くので、「特捜」としての面白さが全く無く、完全に、視聴者の興味を削ぐ。

あまつさえ、北岡が拳銃で“自殺”するところが、何とも変。

この脚本を書いた人間は、『橘警部逃亡』で、桜井までかなりの距離がありながら、見事に急所を外して桜井を狙撃した、橘の射撃の腕を知らんのか。

あの状況、おそらく橘も拳銃を携帯していると思われるので、北岡が自分で自分を撃つと判断した瞬間、北岡の手元を拳銃で狙い、北岡の自殺を阻止することはできるはずなのだ。

なのに、それを前にして棒立ちとはどういうことやねん。

前回などにもあった傾向だが、本来のキャラクターを生かさず(または知らず)、自分の良いようにキャラを歪曲する話作りというのは、なんともいただけない。

結局、話自体が極めてどうでもいいので、弾が実は5発だったこととか、課長の温情とか、そういうものが極めてどうでもいいものにしか思えなくなるのが、残念である。

この3本“ネタ”的には良いものがチラホラあったので、それを自分で脚本化せずに、他の脚本家に“ネタ”として提供したほうが良かったように思う。

もっともそれだと、“プロット募集に応募してきた、いち視聴者”と同じレベルということなのだが…。

というわけでこの回、ピンクレディーの“MIE”が出演していたこと以外、特に特筆することのない回であった。

ていうか、このシリーズ自体がどうでもよかったですな。まさに“特捜最前線・最後の1年”の始まり…。

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