特捜最前線 2時間SP 疑惑のXデー・爆破予告1010!


【脚本 長坂秀佳 監督 野田幸男】

はじける笑顔で縄を打つ!!

◆   ◆   ◆

1985年10月から、テレビ朝日系・月曜から金曜までの夜10時に『ニュースステーション』が始まるのに伴い、放送時間が、これまでの“水曜10時”から“木曜9時”に変わることになった、特捜最前線。

前回、8年半の間レギュラーを務めた、吉野刑事が殉職して降板、これに前に、すでに船村刑事も退職しており、色々な意味で“新しい体制”で、番組は再スタートすることとなった。

もっとも、結果としては、これはまさに“終わりの始まり”だったのだが…。

オープニング、「特捜最前線」のテロップ映像は変わらないものの、他の映像は総入れ替え。

各刑事の紹介映像においては、

神代 - 車
紅林 - ヘリ
桜井 - 海

など、今までのオープニング映像と、コンセプトが変わらない出演者もいる(にしても、桜井のあの顔…)。

また、第105話から変わらなかった、オープニングにおける中江真司さんのナレーションも変更。

愛を殺し 夢を葬り
心を奪い 人を犯す
都会という名の罪人たち
明日の見えない迷路に落ちた
真実の鍵を探し求めて
愛の光で闇を撃つ
彼ら 特捜最前線

という、かなり饒舌な、というか、かなり臭い文言となっている。

別に、変えなくても良かったのに…。

で、この回は2時間スペシャルなのだが、本来午後9時からの番組の2時間スペシャルなので、夜8時という、本放送でもっとも早い時間に、オープニングが流れたことになる。

放送時間と曜日が変更となり、今まで「特捜」を見たことがない視聴者層にもアピールするためか、本作は、かなり力の入った作品となっている。

脚本は長坂秀佳氏だが、誘拐・爆弾、前半はあまり事件の背景には言及せず、エピソードをたたみかけてスピィーディーに展開するストーリー、ある事件から過去の違う事件に目を向けさせようとする手法、意外な真犯人と真相など、長坂氏が持てる技術を総動員して、2時間の間、視聴者を飽きさせないような作りにしている。

まあ、幼少の頃に誓い合ったという遠大な復讐劇については、いかにもフィクションだなという印象を受けないではないが、爆発の危険にさらされている子供は、かつて新しい母親ができると喜んだみどりと同じなのだというあたりは、なかなか良かったと思う。

また、一般的な刑事物のスペシャルとなると、ラストに派手なアクションや銃撃戦などを持ってきそうなものだが、「特捜」のスペシャルでは、前半にこそ、車での追走劇や爆破などはあったものの、最後は、21年前の殺しの真犯人と、ニトロ爆弾の爆破阻止というところに焦点が当てられており、特捜らしい終わり方となった。

この回から、犬養刑事と時田刑事が特命課に加わるのだが、さしてこの二人をフォーカスするわけではなく、いわゆる“顔見せ”のような扱い。個々のキャラクターを深く描くのは、後のレギュラー放送で、ということだったのだろう。

それにしても特命課、吉野亡き後、5人で活動していたとは。

あと、犬養が「ここは特命課といって、恐いおじちゃんがいっぱいいるところ」と言いかけていたが、

まったくその通りだな。

この回、後に違う意味で有名になる大場久美子が、そして「西部警察」パート2とパート3で係長だった高城淳一が登場。また、白川由美も、以前と同じ冷泉教授役で出演している。

ちなみに、ファミリー劇場で2008年に放送された映像は、DVD Vol.2 に収録されている映像と同一の、当時マスターを無理やりブラッシュアップしたのではない、ニュープリントから作成したニューマスターのようである。

したがって、圧縮率が低いと思われるファミリー劇場での放送の方が、市販DVDよりも映像の状態は良好であった。

また、DVDとファミ劇で放送されたのは、再放送用に2話に分割可能なバージョン(後半に“疑惑のXデーII・爆破予告1010”とテロップが入る)であるが、本放送のバージョンとは、若干の差異があるようである。

あと、真偽のほどは定かではないが、実は劇場版の話があったが、それが流れたので、このスペシャルがその代わり…という噂も。

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