特捜最前線 第355話 トルコ嬢のしあわせ芝居!

【脚本 石松愛弘 監督 天野利彦】

いわゆる風俗を表す“トルコ”という言葉が、現在通常の放送では使えないため、地上波では再放送不可能な作品。

ちなみに、この回の本放送は、その言葉が使えなくなる直前だったらしい。

ただ、ゲスト出演の柳沢慎吾は今と変わらずいい味を出しているものの、登場人物に同情する余地が全く無く、話自体は正直大したことはない。よって、地上波では封印されている話がちゃんと見れる、という程度の価値しかないように思う。

ところで、この回はファミリー劇場の放送では、明らかに放送当時のテレシネ素材ではない映像での放送であった。

通常、ファミ劇での放送は、本放送当時にテレシネしたであろう映像が使われている。テレシネ技術もさることながら、当時のアナログビデオの映像そのままなので、見た目にも映像は劣化している。

今、ファミ劇で放送されているのは1984年の作品なので、まあまあ見れる画質であるが、それでもキレイとは言い難い。おそらく、アナログビデオの記録方式と、その劣化に起因するものと思われる。

ところが、この回に関しては、明らかに、それとは映像の質が異なり、向上している。テレシネ技術とともに記録方式も、日々進化しているので、かなりキレイになっている。

もっとも、古いプリントをテレシネし直すと、逆に粒子感が際立ったり、妙に赤味の強い映像になったり、音が劣化していたりと難点がなくはないのだが(音に関しては、古いビデオの方が良質だったりする。光学式ではなく、磁気テープに記録しているためだと思われる)、当時映像と比較してみれば、その違いは歴然。

ちなみに、特捜最前線の場合、最初の赤バックロゴ画面だけで、後年のテレシネかそうでないか分かる。新たにテレシネし直した場合、テロップに“にじみ”がなく、画面全体の黒バチもなく、ビタッと画面が止まっているように見える。

蛇足だが、市販されているDVDソフト映像の中には、特に音声がかなり劣化している回も散見されるので、ファミ劇の放送のほうが、音声が良好だったりする。

ちなみに、ここ最近で、後年テレシネと思われる映像で、ファミ劇で放送された『特捜』は、私が現在確認しているところでは、332話『殺人実写フィルムの女』と337話『哀歌をうたう女』である。

332話に関しては、地上波で再放送されなかったケースもあったらしい。もしかしたら放送素材の状態とか有無とか、そういう事に関係あるのかもしれない。

蛇足だが、ゲスト主役の佳村萠さんは、愛川欽也さんの娘さんなのだそうである。

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