特捜最前線 第353話 特別病棟の女!


【脚本 宮下隼(潤)一 監督 藤井邦夫】

なんだ、叶また縛られてるのかと思ったぞ。

◆   ◆   ◆

現場に特命課刑事全員集合していながら、女ひとり守れず、むざむざ殺させるという、ヒドイ話。

石油輸出量世界第3位の中東のアダール共和国(もちろん架空の国)のファシル国防省が突然来日。

ファシルの護衛にあたっていた特命課だが、そのかい虚しくファシルは偽救急隊員と救急車に拉致される。

ファシルの居所は、浜崎総合病院だとふんだ特命課は、叶を患者として病院に潜入させる。

事件の実行犯のひとりと目されたのは、ひまわり学園で叶が出会った初恋の人・鮎川しのぶであった。

はじめは叶のことに全く気づいていなかったしのぶであったが、それを思い出してから、彼女の心は揺らぎはじめる、という話。

叶の夢に出てくる少女が鮎川しのぶであることや、ファシルがしのぶの父親であった点は、話としては良い。

が、ひとつよく分からないのは、ファシルの目的が、娘のしのぶを迎えに行くためだったとして、なぜ「この時」でなければならなかったのか、がよく分からない。

革命記念日を何日後かに控えていたということだが、それも6回目ということで回数としてはキリが悪いし、かりにそうだとしても、個人的な理由としては、弱い。

単なる気まぐれと言えばそれまでなのだろうが、やはり話の中に「今、この時でなければなかった理由」が明確に示されていれば、もっと面白く、深みのある話になったのではないだろうか。

あと、やはりラストが「よくあるパターン」だったのも、いささか残念ではある。ボーッとつっ立ってないで、病院つれてけよ!と言いたくなるが…あ、病院か…。

それにしても、鮎川しのぶに全く覚えていてもらっていなかった「桜井さん」の表情は、多分「演技」ではなく、マジでショックだったんだろうなぁ…。

この回、ゲスト主役として、黒田福美さんが登場。

「白い手袋をした通り魔!」では、品の良いお嬢さん(しかし、事件の重要な鍵を握っていた)だったが、今回は若くして威厳をたたえたような医者の役。演技力と目力は、やはりこの頃か、素晴らしいです。

それを買われて…この後、大星団ゴズマの、女王アハメスに!

しのぶとアハメス、もちろん姿は全く違うが、秘めた目的のために自分を投げ打つキャラクターは、どこか共通しているところがあって、面白い。

ちなみに、この原稿は全部iPhoneで打ったのだけれど、「くろだふ」まで打つと「黒田福美」と出るのは当然として、「だいせいだん」と打つと「大星団」と、まるごと変換されたのにちょっと驚いた。

(Visited 117 times, 1 visits today)