特捜最前線 第352話 レイプ・赤い靴の女!


【脚本 佐藤五月 監督 辻 理】

後期の特捜には、前期ほど飛び抜けた傑作が少ない印象があり、前期の傑作に埋もれてしまいがちだが、これは傑作。DVDに入れていい出来だ。

刑事ドラマでは少数の、いわゆる“殺人の起こらない回”であり、これを書いてしまうとネタバレになってしまうのを承知のうえであえて書くが、タイトルにあるレイプ事件すら、この回では起こってないことになる。

この回で特筆すべきなのは、特命捜査課(のセット)での芝居が、かなりの時間に渡っている点である。

特命捜査課のセットは毎回出てくるが(ただし3年目の『誘拐』前後編では、逆に一度も特命捜査課が出て来ない、ということもあったりする)、刑事たちが集まる場所、報告する場所、会議する場所、という意味合いが強い。

しかしこの回では、この特命捜査課を主な芝居場とし、そこでの会話で、話が展開されている。

しかも、容疑者の身内や会社関係者が、次々と特命捜査課に現れるというくだりも、やや滑稽で面白い(しかも神代は、神代夏子を殺した犯人と対面してたりする)。

事件の真相は、赤い靴を履いていた女の、いわば“狂言”なのだが、それよりも、“なんでこんな奴のために”と思える男のために、橘が一所懸命になるというところに、この回の見所があったように思う。

これは以前の『虫になった刑事!』でもあったシチュエーションだが、最後の最後の意外な展開で、橘の行動が容疑者(とされていた)男の心に響くというのが良い。

今回は、脚本・演出ともに文句無く優れていた。

ところで、襲う役叶、襲われる役カンコで、もしもこんな襲い方をしたら的な検証をしていたが、

ベッドをそこまで忠実に再現する必要があるのか。

ていうか、相手がカンコなら絶対本気になりますね、私なら。

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