特捜最前線 第350話 殺人トリックの女!

【脚本 長坂秀佳 監督 山口和彦】

法歯学の冷泉教授役として、二谷氏の妻・白川由美がゲスト出演。

特命課や課長に対抗意識を持っているような冷泉教授。その理由はこの回では明かされないが、特命課の冷泉教授に対する態度がメンバーそれぞれで面白い。特に吉野と紅林。

長坂脚本らしく、全編練られた話なのだが、今回は演出に問題があったのではないか。

ひとつはラスト。決定的な物証がある解明編ではないので、それを視聴者にキチンと伝えるには、見せ方にもう一工夫必要だったのではないか。アイデアが面白いだけに、何か消化不良の感がある。これは脚本というより、演出の責任のように思う。

もうひとつは、神代課長と冷泉教授との電話のやりとり。実際にはオプチカル合成で、二分割画面になっていたが、あれはマズいのではないか。

この話、神代課長と冷泉教授が同時に登場するシーンはない。これは意図的にそうしているのだと思う。だとすれば、たとえ電話で話すシーンにしても、そしてたとえ合成だとしても、同じ画面上にふたりを映すべきではないのではないか。

脚本に見せ方の指定があったのかどうかは定かではないが(多分ないと思う)、脚本家が意図してふたりを同時に出さない構成にしているのであれば、カット割りや双方の表情、音の効果などで会話を表現するべきであり、そうすることが、脚本家へ対する演出家の最低限の礼儀ではないのか。

映画は監督のもの、テレビドラマは脚本家のものと言われるが、演出がしっかりしていないと、いい脚本も死んでしまうのは言うまでもない。今回はそういう例のように思う。

ところで、漆でないのに漆と思っただけでかぶれる、という描写があったが、それはあり得る話だと思う。現に私、歯の治療跡が映った映像を見ただけで、歯が痛くなってきたし。

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