特捜最前線 第319話 一億円と消えた父!

【脚本 長坂秀佳 監督 藤井邦夫】

レーザーアーム!!

◆   ◆   ◆

長坂秀佳シリーズ第3弾。

1億円を横領したとされる銀行員の父、その無実を証明するため、船村刑事が奔走するという、前2作とうって変わり、ミステリー色の強い一本。

長坂脚本+船村編ということもあり、最終的には“なぜ指紋がついていたか”を証明することになる展開になること、また“船村vs他の特命課刑事”の様相を呈することからも『乙種蹄状指紋の謎』を思わせる話。

で、あるが…。

まあ、らしいっちゃあらしいんだが、やっぱり かなりの力技だな と思ってしまう展開であった。

結論から書いてしまうと、本当の犯人は、支店次長の小磯川という男だった。そもそも、佐原健二が出てきた時点で「この人が、ただの善人で話が終わるはずがない」と思ったので、それ自体は視聴者的には読みやすかったかもしれないが、それは別にいい。

問題は、しおりの父に罪をなすりつけるために行った“指紋”の偽装工作である。

これも核心を書いてしまうと、小磯川は小峰さんの“右●首”を切り取って、それを使ってペタペタ指紋をくっつけたという。

それ自体は意外で衝撃的ではあるが、ここでどうしても腑に落ちないところがある。

それは「いくら人ひとり殺しているからと言って、並の神経を持っている人間が、人の手●を持って、平気であっちこっちほっつき歩けるものなのだろうか?」という疑問である。

まあ、人を殺すくらいだから、並の神経ではない、という見方もできる。

で、あるならば“右手だけ”なんてチンケなことはしないで、両方とも持ち歩いたらどうなんだ?! と思ってまうわけだが。

だいたい、よく考えてみたら、小磯川が小峰さんの●首を持って出たという証拠も、いやそもそも、小磯川が小峰さんを殺したという証拠も、実は出てないような気がするのだが。

トリックとしては悪くないのだが、最終的な決め手としては、どうしても弱いなぁと思わざるを得ない。もっと決定な物的証拠が出ていればなぁ…と思うと、そこは残念ではある。

それはそれとしても、所轄が行った現場検証を再びやるという特命捜査課の独自性、今回の捜査について語る神代と船村、一度は叱責した吉野や叶に対するおやじさんの心遣い、そして最後にはおやじさんに協力する特命課と、見所のある芝居は数多くあったので、それに関しては良かったと思うのである。

この回、前述した『乙種』にも出演した“二代目 花忍キャプター3”の野川愛さんが登場。

そして、冒頭に出てくる失敬なテレビレポーター。

「どっかで聞いたことがある声だぞ、いや、それどころかかなり聞いたことがあるぞ」と思い、結局最後まで思い出せずにいた。

そして、エンディングを見ると「飯田道郎」の名が!

そうか!確かにあれはメタルダーの声だ!!

ていうか、ワタシ個人としては ハンターキラーの飯田道郎 しか知らないため、この人の“素顔”というものを見たことがなかったので気がつかなかったのだ。そうか、メタルダーの声の人はこんな顔をしていたのか。

…やっぱり、特撮最前線。

(2008.11.14)

(Visited 172 times, 1 visits today)