特捜最前線 第310話 九官鳥としゃべる男!


【脚本 押川国秋 監督 辻 理】

わざわざ小荷物・引越の専門家に化ける意味は。

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見始めて、割と早い段階で「あ、これ最後まで見ても、きっとつまんない話なんだろうな…」と思い始めて、終わってみたら、本当につまらなかった話。

ただひとつ、九官鳥がキーを握ってるという要素だけは良かったのだが…。

とりあえず、最初から誘拐犯人だと疑われた男が、本当に犯人だったという、ただそれだけの話。

まあ、初めから犯人が分かっている“倒置”というのであれば、それはそれでいいのだが、だとしたら、話の面白さがまるで足りない。

そもそも、この回は、いつもに比べ特命課が“的外れ”な行動を多々とっているような印象を受ける。

それは、レンタカーにこだわるところだったり、他の犯人の存在をはなっから探ろうとしない姿勢だったり、誘拐された恵子さんが、すでに死んでいるものと決めつけ、生存の可能性を探ろうともせず川底をあさったりするあたりとか。

普段の特命課なら、もっと多面的に、的を得た捜査をすると思うのだが、この回に関しては、そういう印象を全く受けない。

それはつまり、特命課が亀田を犯人だと証明したのではなく、“脚本家が強引にそうした”という感じに見えてしまうということ。ということは、話としては面白くないということなのだが。

犯人にしても、恵子さんをさらう理由や、「身代金は二の次だった」という言動にも無理があるし、さらっておいて殺すというのも支離滅裂で、整合性が全く無い。

本来、誘拐をテーマにするならば、そのあたりをもっと掘り下げて描くべきであり、その部分の底が浅く、整合性にも欠けるのであれば、話として面白くなろうはずがない。

加えて、特捜ファンとしては、やはり「こいつが犯人と思われたが、実は違う真実があった」という展開や、人質をめぐる特命課と犯人の虚々実々の駆け引きとか、そういうのを望むのだが…。

というわけで、感想としては、残念ながら“特捜ファンでない人”には自信を持っては見せられない、「特捜」としては水準以下の回であった。

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