特捜最前線 第302話 始発電車にあった死体!


【脚本 竹山 洋 監督 松尾昭典】

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要約すると、自分の惚れた女が殺人を犯したので、その女を年寄りがかばう話。

着眼点としては決して悪くないと思うが、中途半端な印象を拭えない話。

年寄りの悲哀を徹底的に描くか、それとも、老人を、内心はただのモノとしか見ていないゴミ女の悪辣さを徹底的に描くか、どっちかに重きを置いたら、もっと違う風合いの話になったと思うが。

途中、事件の中心となった老人を“大将”と慕う、もとの会社社員が出てきたりする。

あのあたりで、老人の“良い人ぶり”を視聴者に印象づけさせ、今回起こした行動の動機づけにしようとしたのだろう。

しかしそのことが、逆に話の印象が散漫になる原因になっている気がする。

“良い人だからかばった”のではなく、若い女が自分に惚れていると、もっと徹底的に勘違いしている方が、話としては面白かったなぁ。

他にも、いろいろと構成上の不備はあるが、いちばん不備なのは、死体を年寄り二人が電車に乗せる件。

・どうやって駅の改札をごまかしたのか?

・ホームに客は他にいなかったのか?

・電車にはどのくらい客がいたのか?

・死体はどこに、どうやって乗せたのか?

・その後、自分たちはどうしたのか?
そのまま乗ったのか?素早く脱出したのか?

その辺が、全くもって省かれているが、実は、そこを解き明かしていくことこそが、この話の主眼になるべき事ではないのか?と、思うわけなのだか。

この話、クレジットでは“大地常雄”となっているが、ホットドック屋役で大地康雄さんが出演。登場シーンが、そのワンシーンだけとは、実に勿体ない。

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