特捜最前線 第299話 蒸発妻を探して!


【脚本 大久保昌一良 監督 村山新治】

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小倉一郎の好演と、吉野のキャラクターに助けられて、なんとか形になったが、話自体は、ハッキリ言ってツマラナイ。

冒頭に出てきた、妻に逃げられたというスーツのセールスマンと、サブタイトル後に起きた殺人事件。

この、一見あまり関係なさそうなふたつの事柄が、いったいどのように繋がるのだろう、ということに興味を持ってみていたのだが…。

まあ、期待したほど意外性もないし、ストーリー運びも良くなかったね。

いや、小倉一郎演じるサラリーマンが実は殺しの犯人、という展開自体は良い。また、たとえそれが、話の途中で視聴者にある程度読まれたとしても、この話の場合は良いと思う。

それはつまり、要は、始めに述べた事柄同士のつながり、またはそこに至るまでの経緯や殺しの動機が意外であれば、話としては十分成り立つのである。

しかし、残念ながらこの回は、そこまで視聴者をひきつけるだけの力はなく、ただ漫然と話が進んで、最後にサラリーマンが逮捕されただけ、という印象を受ける。

この回のエンディングでクレジットされた名前は、これ以外でまったく聞いたことがないのだが、とりあえず、重要人物が第4パートではじめて出てくるような本を書く時点で、ハッキリ言って素人。

なにか、“意外な展開”という意味をカン違いしているのではないだろうか。

書いている方は、「ここでこんな人物が出てきて、事件に関わっていれば、見ている方は意外に思うだろう」と思って書いたのかもしれないが、実際は、第4パートになって重要そうな人間が出てきても、驚くというより、正直シラケる。ああ、これ素人が書いた本なのね、と思ってしまう。

そういう問題があるが、この話に関しては、核心の部分があまりにもつまらなさ過ぎる。

もっと何か深い背景があるならば、ラストの「僕の妻は死にました」という言葉も響いてこようが、こういうのでは、まったく心に響かない。

だいたい、男女のあれやこれやという話は、往々にしてツマラナイ話になり、駄作が多い。

平たい話、男と女の話というのは、ワタシに言わせれば、作るのが“楽”で“手っ取り早い”から扱っているようにしか思えない。要は軽いのだ。

もっとなにか、人間の本質に迫るようなテーマでもあれば別だが、ただ男と女がどうしたとか、そういう話には、全くもってワタシは興味がないし心が動かされない。まあ、それは単なる好みの問題なのだが。

この回、きくち英一氏や団巌氏が登場。きくち氏はある意味大活躍だったが、団巌氏の出演が1シーンだけとはもったいなかったなぁ。

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