特捜最前線 第296話 カーリーヘアの女!


【脚本 佐藤五月 監督 宮越 澄】

桜井さん、いつものオムライスです。

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「えっ、これ佐藤五月の脚本だったの?」と、見た後に思うくらい、佐藤氏の脚本としては、非常に出来が悪い印象を受ける回。

見てる最中は、こりゃ素人に毛の生えた程度の作家の本だな…と思っていたのだが。

で、なんでそう思ったかと言うと、「言いたいことはよく分かる」のだが、それにしても、いろんな要素が見事なくらいバラバラで、ひとつのストーリーとしてちゃんとまとまっていないからだと思う。

まあ、佐藤脚本なので、構成自体に大仕掛けがないのは別にいいのだが、おやじさんの昇進試験とか、そういうのを下手に絡めるよりも、“おやじさんと、おやじさんのせいで就職をフイにした女との対決”という、シンプルな図式で話を進めた方が良かったのではないか。

あと、殺された社長の妻とか、写真を撮ったと言ってきた男とか、マスコミ関係者の女とか、ちょこちょこ人物が登場するのだが、それらがすべて、佐藤脚本らしくなく、ストーリーを組み立てるための“単なる駒”になってしまっているのも、ワタシがこの作品が良くないと思った要因。

普段の佐藤氏の脚本は、もう少し人物を深く描いているように思うので、それだけに、今回の人物は、妙に底が浅く(良い人物だけではなく、それが悪い人物だったとしても、その悪さが際立つような)魅力がなかったように思う。

作品が悪くなる要因は、演出面とか役者の演技力とか、そういうものも関わってくるのだが、今回に関しては、第一義的に脚本が良くなかった。

思うに、この素材なら高久進むさんが『Gメン』の話として書いてくれから、もっと見応えのある話になったかもしれない。

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